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【阪急杯2024】阪神芝1400mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

阪急杯の好走傾向=内先行有利

阪急杯(阪神芝1400m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:3.4頭目÷大外平均:10.8頭目=馬群内直線位置:31%
4角平均位置:5.5番手÷出走平均数:16.6頭=馬群内道中位置:33%
好走馬上がり3F平均タイム=34.12秒

スプリンターやそれに準ずる距離を得意とする馬の始動戦であり、この後の高松宮記念を目指す馬たちのステップでもある。傾向は「内先行有利」で、好走馬は道中で比較的同じようなポジションを走っていた。それではコースや馬場状態について解説していこう。

加速をやめられない過酷なコース

阪神内回りコースレイアウト

阪神芝1400mは内回りコースを使用する。2角奥のポケットからスタートして約443m走ったのちに初めのコーナーとなる3角を迎える。コーナーまでに隊列が決まるわけだが、スタートから加速して減速することなくコーナーでは下り坂となるために減速する箇所がない。
これにより1200mよりも200m長い距離でありながら1200mのように前半から加速をしたままゴールに雪崩れ込むようなレース展開になりやすいレイアウトになっている。

阪急杯過去10年平均ラップ(~2023)
阪急杯阪神C過去10年平均ラップ比較

阪急杯の前後半3Fは34.1-35.0で前傾0.9秒で、まさにスプリント戦のような前がかりな展開。同じ舞台で行われる12月の阪神Cと比べても前傾度合いと後半のバテ具合が強い。これはメンバー構成によるものだろう。
前述の通り阪急杯は高松宮記念に向けてのステップレースとして挑んでくる馬が多く、反対に阪神Cはマイラーが年末の目標としていることが多い。もちろん同じコースで行うため全く違った展開にはならないものの、前半2Fで若干のタイム差と後半でのバテ方の違いはメンバー構成が影響している。

馬場状態は影響しない

阪急杯(阪神芝1400m) 過去5年好走馬直線進路

<トラックバイアス>
2019年 日曜:4.0/月曜:3.0
2020年 土曜:5.4/日曜:4.4
2021年 土曜:6.5/日曜:6.5
2022年 土曜:4.9/日曜:3.8
2023年 土曜:3.3/日曜:3.6

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

関西開催は近年京都競馬場の長期間工事によって変則開催を余儀なくされた。阪急杯は本来開幕週に施行されるが、この時期の阪神開催はで2021年以降の3年間が開幕前倒しとなっているため、阪急杯は6日目での施行であった。
しかしながら、馬場傾向を見ると前2年と後3年で違いがなく同じような傾向が見られている。

この時期の芝は気温が高くなり始めているために生育状態が良化傾向にある。年末を最後に阪神開催が休養に入って約2ヶ月弱養生される。2週ほど違っても馬場状態が変化することは少ない。
さらに近年の阪神は季節に関わららず芝が強く育てられおり、傷みにくく開催後半まで状態が保たれている。これも相まって内を中心に馬場状態が良いままレースを迎えることができている。

注目馬

◎ウインマーベル
前走はマイラーも混じる阪神Cを勝利したわけだが、23年の他好走馬を見ると、他の複勝圏内だったグレナディアガーズ、アグリというスプリンター相手の勝利で、短距離要素の強いレースだった。レースぶりを見る限りどこまで行っても先頭を守りそうで、力は間違い無いだろう。
重賞好走経験のあるコースで本領を発揮して連続好走に期待する。

スマートクラージュ
馬柱を見る限り先行脚質ではないものの、1200mを使い続けていたことで先行できていないのであって過去に先行したレースはあるし、距離が200m伸びる今回は他馬との関係性で考えるといつもよりも一つ前で競馬ができる可能性はある。前走は不利な外枠からポジションが取りきれないものの直線でしっかり脚を伸ばして③着にきているあたりGⅢであれば上位好走できる力はあるだろう。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。

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