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【桜花賞2024】阪神芝1600mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

桜花賞好走傾向=先行有利

桜花賞(阪神芝1600m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:6.0頭目÷大外平均:12.8頭目=馬群内直線位置:47%
4角平均位置:6.6番手÷出走平均数:18.0頭=馬群内道中位置:37%
好走馬上がり3F平均タイム=34.37秒

牝馬クラシック初戦。1600mという距離は、短距離への適性のある馬にとってクラシックレースのラストチャンスになる関係上、参加する馬のバリエーションは豊富である。実際にこのレースを好走したのち、世代の代表的な牝馬になるものや、マイル以下短距離でしか通用しない馬、ダートに転向する馬などさまざまである。
好走馬の傾向は内外の平均が6.0頭目で馬群内直線位置は47%と限りなく差がない。脚質は馬群内道中位置が37%の「先行有利」で、比較的前にいる馬が好走している。

桜花賞は外差し有利ではなくなった!?

阪神外回りコースレイアウト

これまでの桜花賞は「桜の季節にピンク帽子…」という格言が有名だったが、近年はそれが変化しているように感じる。阪神外回りはスタートから最初のコーナーまでの距離は444m。それほど近い距離ではないもののコーナーでゴチャつきを見せるために内枠の馬(特に先行馬)が窮屈な競馬を強いられる。さらに直線では開催後半で馬場の傷みが内外に差が生まれ、外を走ってくる差し馬が多少有利になるということが原因だったのだろう。
しかしながら、近年は内枠の馬が立ち回った馬が多く好走しているため、これまでの傾向が明らかに変わっている。

①馬場状態の変化

京都競馬場の大改修工事が発表された2019年前後から阪神の馬場状態が明らかに変化しているように感じる。

桜花賞過去10年枠順別成績(左14-18/右19-23)

桜花賞過去10年枠順別成績を前後半5年ずつで分けてみると、ちょうど京都競馬場の改修工事を発表された19年ごろを目処に明らかに内/外枠の好走率に傾向の違いがみられる。
京都競馬場を工事している間はその代替えの中心は中京と阪神に集中するため、馬場は以前よりも強く作らなければ日程を乗り切れない。そのために強い馬場造りを目指している可能性は考えられるだろう。
馬場が強く良好な状態が続くが故に内側の傷みが進まないという考え方があるだろう。

阪神芝1600m平均勝ち時計(良/古馬混合)

過去10年の阪神芝1600m平均勝ち時計(良/古馬混合)を前後半5年ずつに分けてみると、後半5年の方が明らかに速くなっているため、馬場の強さは時計面からでも確認ができる。馬場が強くなった=内の傷みがあまり進まない→これまでのような外有利の馬場傾向にはなりにくい…という流れが近年のトレンドになっているだろう。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:4.1/日曜:3.5(B2)
2020年 土曜:3.5/日曜:6.9(B2)
2021年 土曜:5.2/日曜:6.1(B1)
2022年 土曜:4.9/日曜:4.9(B1)
2023年 土曜:3.3/日曜:4.9(B1)

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

先述の通り近年の馬場状態向上に加えて、近3年はコース替わり初週だったことで内外の馬場差がさらに薄れる=内有利という構図が見られている。雨などの大きく急速な馬場の変化をもたらす条件がなければ基本的に内有利が続いていた。
今年は先週からBコースに変わってしまっているため、近年とは多少違った傾向になるかもしれないが、それでも先週は大阪杯を中心に内先行馬が好走していて例年の馬場傾向とあまり変わらないかもしれない。

注目馬

◎クイーンズウォーク
実力が問われる阪神芝1800mを加速ラップで快勝→前走は東京で脚を溜めて切れ味を発揮。幅の広さ、バリエーションを見せているだけに人気最上位になるだろうアスコリピチェーノに真っ向勝負ができるような実力があるとみる。それでいて今回は人気上位馬によりも内の枠を引いてロスの少ない競馬ができるのであれば、より好走に追い風が吹いている印象。ここは勝ち負けを期待して単勝で勝負していみたい。


★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。

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