見出し画像

【阪神牝馬S2024】阪神芝1600mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

阪神牝馬S好走傾向=馬場差無(やや内先行有利)

阪神牝馬S(阪神芝1600m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:3.7頭目÷大外平均:10.0頭目=馬群内直線位置:37%
4角平均位置:5.2番手÷出走平均数:13.2頭=馬群内道中位置:39%
好走馬上がり3F平均タイム=33.56秒

桜花賞と同じ舞台で行われる当レースは大一番の前日に毎年実施されている。過去には阪神芝内1400mで行われていたが、この後に控えているヴィクトリアマイル(東京芝1600m)への直結性を高めるために阪神芝外1600mに変わって9年目となる。
直線も脚質も数値が少なめなため強いて言えば「内先行有利」なのかもしれないが、ともにバイアスは弱いため「馬場差無」といってもいいだろう。

緩いカーブ→長い直線

阪神外回りコースレイアウト


阪神芝1600mは外回りコースを使用する。向正面半ばからスタートをし、444m走ったところから始まるゆったりとした外回りのコーナー、そして直線は474mとたっぷりある。緩やかで広い大箱なコースな上に勾配も4角まではほぼ皆無、更に末脚を発揮するL3Fから下り坂になって最後に急坂登坂のため「脚を溜めて、一気に加速」という日本競馬らしい展開を演出するコースレイアウトになっている。

阪神牝馬S過去10年平均ラップ

過去10年の平均ラップを見ると、綺麗な“山なりラップ”となっていて、まさに「脚を溜めて、一気に加速」のレース展開であることがわかる。速い脚の持続力よりもギアチェンジから一気の加速力・瞬発力を得意とする馬が多い牝馬しか走らないレースらしい展開である。

内側でも好走可能

阪神牝馬S(阪神芝1600m) 過去5年好走馬直線進路

近年の好走馬は1,2,3枠の馬が多く、上位好走している7,8枠馬も直線では直線進路の数値が低く、比較的内側を走っている馬が多い。これは阪神の芝・馬場状態が良化していることが関係しているだろう。

阪神芝1600m平均勝ち時計(良/古馬混合)

阪神芝1600mの過去10年平均勝ち時計を前後半に分けてみると、後半5年は0.7秒も速くなっている。それだけ通年通して馬場状態が良好で速い時計が出ているということだ。通年通して良い時計が出ているこということは開催後半でも安定した馬場状態であり、開催が残り2週になった阪神牝馬S開催週でも状態が良く、内側を走ることの不利がないと言えるだろう。


当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:4.1/日曜:3.5(B2)
2020年 土曜:3.5/日曜:6.9(B2)
2021年 土曜:5.2/日曜:6.1(B1)
2022年 土曜:4.9/日曜:4.9(B1)
2023年 土曜:3.3/日曜:4.9(B1)

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

先述の通り近年の馬場状態向上に加えて、近3年はコース替わり初週だったことで内外の馬場差がさらに薄れる=内有利という構図が見られている。雨などの大きく急速な馬場の変化をもたらす条件がなければ基本的に内有利が続いていた。
今年は先週からBコースに変わってしまっているため、近年とは多少違った傾向になるかもしれないが、それでも先週は大阪杯を中心に内先行馬が好走していて例年の馬場傾向とあまり変わらないかもしれない。

注目馬

◎マスクトディーヴァ
前走の大出遅れも0.4秒差の⑥着にまとめて古馬牡馬相手にも実力発揮できている。上がりタイムはキャリア通算33.83秒/好走時33.92秒で末脚は間違いないため、この条件でも問題ないだろう。スムーズなスタートから前を捕まえられるポジションにつけられれば勝ち負け必須だろう。

モズゴールドバレル
ここ1 年くらいで力をつけて昨秋見事条件クラスをクリアした遅咲き馬。この馬最大の良さは「先行+速い上がり」で、昨年春に頭角を表したあたりからメンバー上位の上がりを見せている。逆にメンバー上位ではなかったのは直線が長すぎてL4F以上のロングスパートを強いられた新潟芝1600m or内回りで直線加速力が通用しない京都芝1400mという特殊な条件だっただけに、今回は問題ないだろう。前走1400mで速い流れを経験できていてテンのスピードは他馬より早くなって前につけられると見て狙いたい。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?