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競馬法違反(馬券購入)まとめ【2022年5月末版】

2022年5月末時点で、競馬界で起こった関係者の馬券違法購入事件をまとめてみました。

こちらのnote記事に関する動画は、こちらとなります。

1.ばんえい競馬の馬券違法購入事件~元騎手ら10人略式起訴~

  1. 内容
     2015年12月11日、ばんえい競馬の騎手や厩務員ら13人が馬券を購入したとして、競馬法違反の疑いにより、帯広警察署による関係者への捜査が入り、2016年2月1日、書類送検されました。
    (以降、元騎手、元厩務員と表現)
     2016年10月21日、この元騎手1人と元厩務員9人の計10人が、競馬法違反の罪で略式起訴された。
     元厩務員2人と元厩務員の妻の計3人は購入金額が低かったり、関与が従属的だったりしたため不起訴処分となった。
    起訴内容は、元騎手と元厩務員9人の計10人が2015年4月から12月までの間、インターネットの馬券購入サイトを通じ、ばんえい競馬の馬券を購入していたとされる。
     釧路地検によると、10人は自分や他人名義でサイトに登録し、1万円から約394万円分の馬券を購入し、利益を上げた者もいるという。

  2. 刑事処分
    元騎手1人と元厩務員9人の計10人は、罰金刑(100万円以下)の略式起訴

  3. 行政処分
    元騎手は、「競馬関与停止2年」
    元厩務員の9人は、「競馬関与停止2年~3年」
    調教師7人については、指導監督不十分として「戒告及び賞典停止20日(賞典停止中は、賞金などが交付されない)」

  4. 備考
     日本中央競馬会(JRA)と地方競馬全国協会(NAR)によると、中央競馬や地方競馬で、騎手が直接馬券を購入して刑事処分されるのは初めて。
     また、約6年後の2022年4月5日、ばんえい競馬の厩務員1人が地方競馬の馬券を購入したとして競馬法違反で書類送検された。

2.園田競馬の厩務員が馬券購入で逮捕

 2016年4月15日 、競馬法違反容疑で、園田競馬場所属の厩務員を逮捕した。2015年12月、ネット投票で地方競馬の馬券を計5万8100円分購入した疑い。警察によると所属厩舎の競走馬が出走したレースの馬券も複数含まれていた。

3.岩手競馬の厩務員が馬券購入で逮捕

  1. 内容
    2019年7月上旬、岩手競馬に所属する厩務員が、インターネットサイトで馬券を複数回、計10数万円相当購入。競馬法違反容疑で岩手県警に逮捕された。その後、9月に厩務員資格を取り消された。

  2. 刑事処分
    罰金30万円の略式起訴

  3. 行政処分
    厩務員については、「競馬関与停止2年」
    調教師については、指導監督不十分として「戒告」

  4. 備考
     2020年8月7日、岩手県競馬組合は、この事件と前後して、所属する全厩務員について、地方競馬の勝馬投票券の購入履歴を調査したところ、2019年8月、別厩務員の2名にも購入履歴があることが判明。
     当該厩務員については、既に厩務員資格を取り消し、競馬法違反容疑について、刑事上の取扱いが確定し、両厩務員を雇用していた調教師2名を「戒告及び賞典停止20日」とする処分となった。

4.高知競馬の厩務員が馬券購入で逮捕

  1. 内容
     高知県競馬組合所属の厩務員が、競馬法違反(馬券購入)したことにより、2020年8月28日に罰金30万円の略式命令を受け、9月12日に刑が確定した。
     当該厩務員は5月12日から7月16日までの間、携帯電話等を使用して、地方競馬の競走に関してインターネット投票サービスを通じて勝馬投票券を購入していたとして、8月11日に高知南警察署に競馬法違反で逮捕されていた。

  2. 刑事処分
    罰金30万円の略式起訴

  3. 行政処分
    厩務員については、「競馬関与停止2年」
    調教師については、指導監督不十分として「戒告及び賞典停止20日」

5.園田競馬の仮認定外国人厩務員が、馬券購入で逮捕

 2021年11月23日、兵庫県警は、インド国籍の 厩務員を競馬法違反容疑で逮捕した。厩務員は10~12日の間に、インターネットで地方競馬公式サービスに接続し、馬券を計28回、1万7200円分購入した疑い。

6.笠松競馬の馬券不正購入事件

  1. 内容
     
    2020年6月20日、インターネットの馬券購入サイトで笠松競馬の馬券を購入したとして、岐阜県警が競馬法違反の疑いで、笠松競馬に所属していた調教師、騎手らの自宅、厩舎など関係先を家宅捜索し、調教師と騎手3人は、2020月8月1日、調教師・騎手免許を更新せず、引退となった。
    (以降、元調教師、元騎手と表現)
     2021年3月10日、元調教師、元騎手3人を競馬法違反容疑で書類送検した。
     このうち元騎手は、馬券購入のための郵便貯金通帳1通を知人から譲り受けたとして、犯罪収益移転防止法違反容疑でも書類送検された。
     また、口座を譲渡した知人男性も、犯罪収益移転防止法違反容疑で書類送検された。
     県警によると、元調教師と元騎手3人は、笠松競馬で行われた183レースで約1600万円分の馬券を購入し、約1500万円の収益を得ていた。4人は内部情報からレースの着順まで推測できたようだ。
     2021年1月19日、笠松競馬を運営する岐阜県地方競馬組合は、同競馬場に所属する騎手や調教師、その知人ら約20名が名古屋国税局から申告漏れの指摘をされたとの報道を受けて、公正競馬の確保を図るための事実確認を行うため、1月19日から競売開催を自粛すると発表した。(その後、2021年9月に再開した。)
     2021年4月21日、地方競馬全国協会は笠松競馬の調教師3人、騎手5人の免許を21日付で取り消したことを発表した。2020年7月末に免許試験不合格となった4人(調教師1人、騎手3人)を含めて、計12人の調教師、騎手が免許を失う異例の事態に発展した。

  2. 刑事処分
    30~40万円の罰金刑の略式起訴

  3. 行政処分
     
    2020年7月に免許試験不合格となった元調教師と元騎手3名は、「無期限の競馬関与禁止」
     
    2021年4月に新たに免許取消となった調教師、騎手は8人は、関与の程度に応じて「6カ月~5年の競馬関与停止」
     
    該当者が所属する調教師9人は指導監督不十分として「戒告及び賞典停止20~30日間」
     
    騎手9名については、不正行為等報告義務違反として、「戒告」
     
    また、意図的な所得の過少申告や、セクハラ行為での信用失墜行為により、処分された調教師も数名いた。

  4. 備考
     
    2021年4月に、「競馬関与停止」の処分を受けた元騎手2人が、処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決公判で、岐阜地裁は2022年3月25日、組合に対して、原告1人の処分の取り消しと、もう1人への計110万円の支払いを命じた。2人が、受け取った現金をわいろと認識していたとは言えないと判断した。

7.浦和競馬の厩務員が宴席で火をつけ逮捕

  1. 内容
     2021年12月11日(土)21時頃、さいたま市内のスナックにおいて、浦和競馬厩舎関係者13名を含むグループで宴席を行った。
     宴席の途中で、厩務員1名が、上半身裸になり身体に消毒用アルコールジェルを塗った同席者1名に、ふざけてライターの火を近づけたところ引火し、同席者は火傷を負って救急搬送された。
     同日、火を付けた厩務員は逮捕され、翌12日に送検された。その後、12月21日に不起訴となった。

  2. 行政処分
     処分対象者
      12名(宴席参加者13名中、1名は2022年1月31日付けで退職)
    ・調教師1名 戒告・賞典停止4日
    ・調教師補佐1名 戒告・賞典停止2日
    ・騎手2名 1名が騎乗停止4日、もう1名は戒告。
    ・厩務員8名 1名が賞典停止10日と戒告、他7名は戒告。
    ※残りの1名は1月31日付けで退職している。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
 最後の浦和競馬の不祥事は、競馬法違反関連ではないですが、まとめてみました。
 これだけ、厩務員の馬券購入者が処分されているのに、大規模事件だった笠松競馬の厩務員の馬券購入が表沙汰になっていないのが、不思議でたまりません。
 関係者の馬券違法購入だと30~40万円の罰金刑。八百長だと実刑というのが、相場のようです。
 また、ネットカジノ(オンラインカジノ)について以下にツイートしております。

それでは、また、何かの機会にまとめようと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。


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