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20240130:「殺竜事件」読了

上遠野浩平著、「殺竜事件―a case of dragonslayer」を読みました。発行が2000年6月なので、随分今さら感がなくもない。ちなみに講談社タイガからも出ていて、私はミスってこちらの版も買っています。紙の本ならともかく、Kindle内では起こしたくない事故でした。

ブギーポップシリーズはずっと読んでいるんですが、世界観の繋がっている別シリーズは結構取りこぼしがあって、この「戦地調停士シリーズ」と「しずるさんシリーズ」、「ソウルドロップシリーズ」あたりは一切手をつけていませんでした。別に避けていたわけではないんですが、本ってきっかけがないとなかなか読み始められなくて……。

戦士調停士シリーズはファンタジー寄りなので、先に読むとしたらしずるさんシリーズかソウルドロップシリーズになると思っていたんですが、結局先にこちらを読みました。結論から言えば、とてもおもしろかったです。

当たり前のことですがノリというか、空気感は「ブギーポップシリーズ」同様、さらっとした文体で読みやすい感じ。ただ、個人的な趣味を除けば、エンターテイメントとして楽しみやすい(とっつきやすい)のはブギーポップよりもこっちかな~という感じだったので、そこは意外でした。

世界観はわかりやすくファンタジー。殺竜「事件」だけあってミステリ風になっていて、目的が明確なので読み進めやすい。作中で語られる異世界の存在する意味について(作中世界からしてみれば私たちの「現実世界」ことが異世界となる)、異世界転生ものが流行っている「今」触れることができたのは逆によかったと感じました。

これも意外なことに、この戦地調停士シリーズ、ブギーポップシリーズよりもキャラクター性が強いところがあり、それこそ異世界ファンタジー小説の続き物って感じ。事実そうなんですが、ブギーポップがそういう感じではないところもあるので、こう素直に続き物って感じだったのに驚きました。

続き物って連呼してしまいましたが、ちゃんとこの1冊で話としては完結しています。

話はおもしろかったし、キャラクターも好きになったので、しばらくの積み本消化は戦地調停士シリーズにしようかなと思います。変なタイミングでしたが、読んでよかった。

次は「紫骸城事件 inside the apocalypse castle」。


今週はなかなか忙しくて時間が取れなかったため、ジャンプの感想は出せたら明日、だせなかったらそれ以降になる予定です。

火曜に出せなくて悔しい~!!!

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