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少年ジャンプ2024年14号感想

前号:少年ジャンプ2024年13号
次号:少年ジャンプ2024年15号

2024/03/04発売
表紙 :あかね噺
巻頭カラー :あかね噺
センターカラー :カグラバチ
センターカラー :僕とロボコ

今週は僕のヒーローアカデミアが休載。
今週の大きなニュースはルリドラゴンの復帰。復帰に合わせてちゃんと今までの分を読み返しておきました!


あかね噺

巻頭カラー

前回の日常を切り取ったような巻頭カラーとは一転して、デザイン重視のかっこいいイラストが今回のテーマである「落語ヴァース」という「新しい」概念と噛み合っていていい感じ。単純にセンスがいい。このイラストを使った掛け替えカバーを作ろう!と思った人もセンスがいい(企画が先にあった可能性は高いですが……)。

2周年イベントも決定してすごい……、というかまだ2年なんだ!?という気持ちに。今年のジャンフェス辺りにはアニメ化も決まるんじゃないでしょうか?

第100席 落語ヴァース

工夫して描かないと絵面が地味になりかねない落語の表現を「あかねが作る落語の世界」「その世界に観客がひきこまれている」状態からこういう形で描くのはもはや表現力の天才としか言えなくて……、すごいの一言。完全に世界に入り込んだコマだけではなく、観客のコマ、観客から見えるあかねの姿のコマも適切に挟んでいて読者を迷子にすることもない。

この回はマンガならではの表現方法を最大限に利用したあかねの落語の魅力を描ききっていると感じました。第100回にこの回を持ってきているのも本当に上手い。

しかし、それだけでは済まないのはこの高座が「前座」であること。持ち時間というこの流れから見たらちょっと無粋な問題があかねに迫り……というところで次回へ。

無粋って書いてしまいましたが、芸(それも伝統芸能)である以上、守らなければならないことはあるし、それができてこそのプロという側面もあると思うので大事な場面であることは間違いなく、ちゃんとこういう引きを作ってジャンプマンガらしさも保っている芸術的な回だったと思います。今週のあかね噺は本当にすごい。

キルアオ

page 43 これで終わりだとしても

先週のサブタイトル「センチメンタル大狼」からのこれ、切なげな雰囲気がすごい。

姿が変わってしまうタイプの話につきものの「元に戻りたいのか、このままでいたいのか」問題がここで。もっと後に持ってくると思っていたんですが、思ったよりも早かったですね。

十三の答えは「中学生の間だけはこのまま過ごしたい」。折衷案みたいな答えですが、個人的には理解できるし、落としどころとしても好きです。メタ的にも「そこ」がゴールという宣言に見えますが、殺し屋がやってきたことで状況は一変。

友人の命と自分の平穏、天秤にかけるまでもないという決断は普通にかっこよかったです。そもそも、十三が欲しいのは今まで通りの日々なので友人を見捨てる選択肢はなく、最初から取引になってない。

獅童はこの後「悪とはなにか?」ということを考えることになるんだろうな……、と思うとちょっとかわいそう。言うて殺し屋である十三が悪ではないか、と言えば「今は悪ではない」としか言えないのも事実なので、この辺をどう処理していくのかは結構気になります。

なんかシリアス寄りのところに着目した感想を書いてしまいましたが、おしゃぶりを取られてヨボヨボしているシンや、麻雀で点棒をむしり取られる風紀委員、大狼のサインを欲しがる敵の殺し屋辺りは普通におもしろかったです。

ONE PIECE

扉絵連載「沈む鬼ヶ島」

油断していましたが、ONE PIECEにはこの「扉絵連載」という爆弾があるんだった……。

今回は沈んだ鬼ヶ島からスタート。もしかしてドレークやホーキンスの生死がわかる展開になるんじゃない!?と期待しつつ(私はホーキンスの生存を諦めていないので)、この沈んでいる場所が「昔のワノ国」なんだろうな……、と思うとそれはそれで大変なことが起きそうな予感がして気が気ではないです。

というか、冷静に考えて1人もキャラクターが書かれていないこのイラストだけでこれだけの感情を抱かせてくるONE PIECEってやっぱりすごい。ここまで積み上げたストーリーと世界設定あっての賜物なんだと思います。

扉絵連載って本編に合わせてくることあるし、欲を言えばなんとかドレーク生還しないかな。ホーキンスはあれで生涯に幕を閉じるの本当にかわいそうなのでなんとかなって欲しいんですが……、やっぱり難しいかな……。

第1109話 〝阻止〟

世界の秘密を話すと思いきや、正とごちゃごちゃやった結果「10分後」に真実を話すことに。読者視点だと「絶対邪魔されるから今言った方がいいよ!」という気持ちなんですが、より多くの人に直接聞かせる(見せる)ことに意味があるのかもしれないので現段階ではなんとも言えません。

ここで通信を受けるために現れる世界中の人々。ルフィたちも随分色々な人に関わってきたんだな~、と本編で「世界の甲板から」の味を感じました。

しかし、何の説明もなく五老星たちがテレパシーみたいなもので会話(?)をしているような気がするんですが……、これ何!?これが何かは置いておいて、ここで「ベガパンクは死んだはず」というような話をしているので、逆に生きてる気がしてきた。

また、ここでルフィの故郷のフーシャ村だけ「映像」が見られないっぽいのも何かの伏線かもしれないと思うと気が気じゃない。最終章のONE PIECE、1コマ1コマ全てが伏線に見える。ここで同時に電伝虫の飼育はそこそこお金がかかるっぽいという割とどうでもいいけど世界観の広がるセリフがあるのも好きです。

ルフィの新技(シンバル)は普通に怖い。カートゥーン属性(?)付与になるから生きてるだけで、普通にやったら圧死じゃん……、みたいな気持ちに。しかもフリスビーみたいにしたせいでサターン聖が帰って来たのもおもしろすぎる。この流れで黄猿がサターン聖から離れられたのは黄猿にとってはよかったんじゃないでしょうか。すごく息が荒くなっているのは物理的なダメージだけじゃないと思うので、この辺りで戦線離脱を許してあげて欲しい。少なくとも「真実」を知ってから動くくらいの権利はあってもいいと思います。

そして次回への引き、黒い稲妻がちょうど4つなのを見ると、もしかしてこれって残りの五老星なんでしょうか。ここまで引っ張っておいて「真実」が次回明かされなかったらどうしよう……、と思っていましたが、エッグヘッドで五老星オールスターズになるんだったらそれでもいい気がしてきてしまった。

エッグヘッド編が始まったときは「ここは新世界編のパンクハザードだろうからちょっと寄り道程度だろうな」と思っていた自分に今週号見せてやりたい。

あとサターン聖と戦って黄猿に蹴りを入れられて、今は死にそうなベガパンクを抱えているサンジがこのあとまた五老星オールスターズに巻き込まれそうなのは普通にかわいそう。

僕とロボコ

第175話 一日署長とロボコ

一日署長ネタはベタかどうか微妙ライン。銀魂では警察組織があったのでやってましたね。警察ものだと超巡!超条先輩とネタが被ってくるかな~と思ったんですが、交番勤務ではなく署長だったのであまり業務かぶりはありませんでした。

ロボコが毎回自信満々なので意外と毎回元気づけられています。しかし、最近はガチゴリラが巻き込まれで理不尽な暴力を受けがちなので、彼の心が休まる回も欲しいところ。

カラーページのロボコ、やっぱ普通にかわいい気がする。

アオのハコ

#139 やってきたこと

引き続き、大喜VS針生先輩回。それぞれの選手としての特性を説明しつつ、きちっと試合を描写しています。それでも応援席の描写が多いのがこのマンガの特徴かな、と言う感じ。

千夏も大喜も基本的に「努力型」の選手なので(というか、アオのハコ自体が超スポーツ系ではないため、よっぽどの天才でない限り努力=力として描写されがちなのもある)、同じ努力型と対峙したときは「時間」が絶対的な差として立ちはだかってくるのは納得。

ここまできてもどっちが勝つのか予想が出来ないので、私もドキドキしています。

呪術廻戦

第252話 人外魔境新宿決戦㉔

ついにこの番号も24に……。感想を遡って確認してきたら私が呪術回戦の感想を書き始めたのが「第238話(2023/10/10発売号掲載)の人外魔境新宿決戦⑮」からだったので、なかなか長いですね。

乙骨の領域外では何が起きていて、どうして前回の引きに繋がったのかという解説。事前の計画から考えれば真希の攻撃が通ったのは「最高」で、乙骨の致命傷(?)は「最悪」。ちょうどここが下書き掲載になってしまっているので乙骨の状況がちょっとわかりづらいのが惜しいところですが、まだ死んではいない……!?と思いたいですね。

やや話がずれますが、この「世界ごと裂く」タイプの能力をもっているキャラクターとしてブギーポップシリーズのフォルテッシモ(別名リィ舞阪)がいます。フォルテッシモの能力は「空間に存在するヒビを広げることで相手の体を裂く」ものなんですが(実際にはもっと応用が利く)、これには「この能力で切断されたものは特殊な方法を使わない限り治癒しない」という特性があります。ちょっと記憶があやふやなのでこう言い切っていいか不安になってきたんですが、少なくとも治癒はしにくかったはず……。

なにが言いたいかというと、類似した能力である「宿儺の空間切断」で斬られた傷って……、治癒するのか?そこが不安だということです。なんか余談なのに長くなってしまった。

虎杖の頑張りは応援したいんですが、なんか本当に痛々しくて、勝つにしろ負けるにしろ一刻も早く楽になって欲しい気持ちが加速してきますね。反転術式使ってなかったら4回死んでるってまともじゃない。

しかし、秤の「宿儺の呪力が確実にしぼんできてる」からの、「宿儺様はまだ本気を出していない」は絶望的が過ぎる。ここからパワーアップするかもしれない絶望、これだけの被害を出して起きながら本気を出されていなかった絶望、色々な絶望が駆け巡っている状態。

このマンガ、本当に今年で終わるんですか!?

来週の巻頭カラーで宿儺100%になるのかも。

超巡!超条先輩

第4話 パシリ巡査長

このまま2人+ゲストで回していくのかな~、と思っていたところに登場する新人ロボ。そう来たか~と言う気持ち。実際レギュラー化するのかは来週にならないとわかりませんが(ギャグマンガってそういうところがあるので)、特に壊れたとかそういう描写はないので次から普通に居そう。

超条先輩、一本木、ローボでパワーパランスも整い(整ってないかも)、読みやすくなってきた印象。

SAKAMOTO DAYS

DAYS 157 スポーツマンシップ

戦いに勝手に縛りを設けてくるタイプの敵ってあまり理解できないんですが、ハルマの「俺が強すぎるから」理論くらいはっきり舐めプしてますって言ってくれるとならいいかって気持ちになってくるから不思議だ。この辺の価値観がぶっ壊れているのは熊埜御同様、アルカマルで壊れてしまったんだろうなという印象。でもハルマに関しては2割くらいは素で狂人の可能性もあると思う。

言うていきなり美術像の頭千切って蹴ってくる相手に「いきなりPKかよ」ってセリフが出てくるシンも適応能力が高すぎる。出てきて「今度はサッカーかよ」だと思います。相手がボウリングの構えをしてきたときに「え、俺がピン…!?」ってツッコミ(?)を入れられる人材はコメディマンガでもなかなかいない。流石、SAKAMOTO DAYSが元殺し屋の日常コメディだったことから出演しているだけあります。

スラー陣営との戦闘は「一般人を傷つけることを厭わないスラー陣営VS一般人を巻き込みたくない坂本商店」という比較が強いですね。

ORDERがその中間というか、ORDERはあくまで「秩序」のために一般人を巻き込まないだけかも。なので今回みたいに「秩序」と「一般人」が天秤に乗ったら一般人を巻き込む戦法をとることもある(今回に関しては秩序よりも南雲の私怨の方が強そうですが……)。

明らかにハルマの方が格上だけどどうする!?というところでわかりやすくお助けアイテムを発見。形状的に勢羽印の氷結玉っぽいので、相撲での対戦を提案からの、「氷結の咆哮」→「超振動」で戦闘不能にするのが狙いかもしれません。後半で急にFF14の青魔道士になってしまいましたが、まあ、シンもあのグローブでなんとか「超振動」はいけるんじゃないかと思います。

カグラバチ

第23話 蔵

サブタイトル通り「蔵とはなにか?」の回でした。妖術って結構バリエーションあるし、強いんだな……と思いました。こんなに妖術が便利なら妖刀にそこまでこだわらなくてもよくない?と思ってしまうんですが、これに関してはそれだけ妖刀がずば抜けてすごい力を持っているという話なのかも。妖術に関してはハクリが正式に仲間に入った辺りで解説があるとうれしいですね。

今回の真打、チヒロの家にあった妖刀の中でも一番厳重そうにしまわれていたものだったというのに驚きました。こう言うのってラスボスとかが持ってるんだと思ってた。

また、「人の命はかけられない」と善性をしっかり示してくれる主人公は好感度が高いです。

そして親衛隊との戦闘&兄とハクリの邂逅で引き。新キャラもいい感じだったし、おもしろい回だったと思います。最近はずっと安定しておもしろいのですごい。

Dear Anemone

第3話 未知

思った以上に早い段階でアネモネが主人公に心を開きそうになっているので「早い!!!」って言ってしまったし、その後すぐに研究所に着いたので「やっぱ早い!!!」って言ってしまった。研究所に着いたところで「第一部、完」くらいのペース配分の作品もありそうな中、3話でたどり着くスピード感。この辺りはジャンプマンガの魅力かもしれません。

というか流石に本当に早いので、このマンガってもう一度研究所を爆発させて、現メンバーが全員「進化」してからが本番なのかもしれない……、って気がしてきました。そういう異能サバイバルバトルものなのかも……。

今回も脅威再び!というところで〆。設定上、やろうと思えば毎週この〆で行けそう。

ウィッチウォッチ

146 不思議の国のニコ

今回は「魔法で絵本の世界に入ってしまう」、「本が重なっていたせいで本の内容がまざる」という感じで、広義のおとぎ話パロディ回でした。アリスから始まるというのもベタ。

うさぎとかめのかめが浦島太郎の亀に流用される下りは今週の落語ヴァースでのたぬきに似た趣がありました。こちらはニコヴァース(○○ヴァースって言いたかっただけなのであんまり正しい使い方はしていないかも)。

今までの魔法をふんだんに使いつつ、捻じ曲げられた物語の朗読シーンはおもしろかったんですが、感想が書きづらい面白さだったので割愛します。普通のギャグって感想書くのが難しい。頼まれてもいないのにギャグの解説をする無粋な人みたいになっちゃうから……。

アンデッドアンラック

No.197 Ready!!!

サブタイトル的に溜め回だ!と思ったらその通り溜め回でした。

反撃に必要なより強い不壊のために先代否定者との対話を試みる春歌。前ループでのシェン→ムイちゃんの不真実受け継ぎはメタ的にそういうものだと思っていましたが、しっかり理由付けがあったのでそういうところがアンデラだよな~!とうれしくなりました。確かに死なない「不死」と、ずっとアークを使っていた「不正義」ではたどり着けなかったわけだ、という帰結も上手い。

来週からの反撃が楽しみ。

夜桜さんちの大作戦

作戦216. おじちゃんと姪

長男のヘイト管理のためか(違うと思う)時々挟み込まれる長男救済回。狂一郎は普段ふざけているように見えて愛情深く、そのためにつらい思いもしてきたタイプのキャラクターではあるので、こういう回が来ると素直に「よかったね……」と思ってしまうのが悔しい。普段が気持ち悪すぎますが、ひふみのあれだけの開花を見てもやはり自分が守るものでいたいという心構えもかっこいい。これで普段が気持ち悪過ぎなければ……。本当にこの辺り絶妙ですね。

また、ひふみの開花は「無限」とのこと。

ひふみの開花はこの「無」に対し「生産」「有」あたりなのかなと思わないこともないんですが、狂一郎と対になるよりもあるふぁとひふみで対になった方が美しいのでそれはないか……という気がしています。

少年ジャンプ2024年13号感想

先週言ってた感じであってたみたいでよかった。こうなるとあるふぁがどうなるのかは気になるところ。

いい話やった直後のめちゃくちゃギャグ展開も夜桜だな~~~という感じでいい。アニメも楽しみになってきました。

逃げ上手の若君

第147話 高師冬1338

このマンガで異色を放つ「神力」概念。ここは結構好き嫌いが分かれそうな設定ですね。私は現時点ではおもしろいと思っています。作品の今後にどう関わってくるのかは気になるところ。

吹雪相手に苦戦する若たち。仮面を剥がしたらそこには本当の吹雪の顔が……、という展開にはならず、むしろ悪しき神力のせいでもう元には戻らないと明言されてしまう始末。雫がかなり深刻そうに涙を流しているので、これはもう戻るとしても死の寸前とかそういうレベルになってきそう。かなり絶望的。

更に悪いことは続き、必殺技である「逆さ凶」を身に受け、落馬する若。今回の戦いで既に死にかけるのはやったからな~、今回はどうかな~と思っていたところ、

突然のモーターバイク。なんで?

久しぶりに頼重に逢えたうれしさはあるんですが、困惑の方が強い。本当になんで?

鵺の陰陽師

第40話 頼りない兄

先週で当たりを引き、新しい力を手にした学郎の一撃から。新技を派手に決めてくれるのは定番ながらうれしい展開ですね。同時に四衲との関係も進展しているのがうれしい。

しかし、この幻妖が父の仇ってことで本当によかったのか?出てきた情報がちょっと少なかった気がするので、まだ裏がありそうな雰囲気を感じます。

かなりの激闘後だったにも関わらず、今度はレベル4との戦いに参戦する羽目になるところは普通にかわいそうだと思いましたが、回復アイテムでササッと回復してましたね。ちょっとゲームっぽい回復の仕方だ。

小さい幻妖3体との戦いなら勝てたっぽい狂骨は引き際まで格を落とさなかったのがよかった。序盤に仲間(?)になる強キャラって味方になったときに弱体化しがちなのに、どっちかというと今の方が強そうまである。これに関しては鵺さんの直接援護がついていた学郎が強かったのかな、という感じですね。なんで陰陽師側にいるのか気になるので狂骨外伝のノベライズとかしてくれてもいいんじゃないかな……。

狂骨→学郎へのバトンタッチもほどほどに熱くていい。でもそろそろ助けが来て欲しい気持ちが強くなってきました。流石に狂骨が退場してしまうとジリ貧になりそうで気が気じゃない。鵺さんはもっと気が気じゃないと思います。

グリーングリーングリーンズ

第13話 「地道」

先週からの流れだと2Hからは結構上手くいくのかと思っていたんですが、別にそんなことはなかった辺りは結構好感度高かったです。やっぱり初心者であるところを上手く使っているマンガって印象が強い。

初登場時あんなに印象が悪かったオリバーがすっかり親友ポジションに落ちついているのも微笑ましい。ヒロインを巡る存在としてもライバルになると思っていたのに、どっちかというと珀側についちゃってるし……。

メインキャラ感は少なめですが、藤堂のキャラクター造形も上手いんですよね。これは前にも感想で書いたような気がしますが、この作者さんって選手の描き方が割と弱虫ペダルタイプというか、基本的にまっとうに競技を愛し、真剣に向き合っているキャラクターで話を作っているので読んでいて嫌な気持ちになりにくい。

それでいて「ゴルフ」という、あまりルールに詳しくない人も多い競技を上手く説明してくれているので、ルールがわからないからよくわからないということも少なく、とても助かる。このルール説明も単にルールを説明しているわけではなく、「一般的に有名な用語」を基準に話を広げる感じで説明してくれていて、ネームがすごく考えられているな~と思います。

いいねいいねと思いながら読んでいたらラストでオリバーが王賀に喧嘩を売っていたのでめちゃくちゃ笑ってしまいました。お前は珀のなんなんだよ。

話の描き方がとてもていねいなマンガだと思うので、まだまだ楽しませて欲しいですね。そう思っていたところに次号センターカラーのお知らせが来たのでとてもうれしい。アンケート入れよ!!!!!

魔々勇々

No.24 クソカスハゲ

ここ数週間サブタイトルで遊んでるとしか思えない(好きです)。

修行回をサクッと終わらせてもう敵の本陣へ!!!とはいえミネルヴァに会うまではもうちょっとかかるだろうと思っていたのに、普通に再会!!!

話が超進む!!!

他のマンガだったら「そろそろ畳みに入っているのかな……」と心配し始めるところなんですが、魔々勇々に関しては本当にどういう展開に進んで行くのか全然予想がつかないので、ここまでやって全然巻いてなかったとかもあり得る気がしてなんとも言えないところ。

エリシアのことを姫だと勘違いしてたラルフ、ちょっとおかしくなってたのかなと失礼なことを考えていたんですが、エスカバの発言的にエリシアって普通に姫に顔が似てるっぽいですね。これは世界ごとに同一存在がいるとかそういう話になってくるのか、他人の空似という話になってくるのか……、後者の可能性も全然ありそう。

累々戦記

第12話 応神

先週の引きからわかりやすい「敵陣営」!!!って雰囲気はジャンプだな~!!!って感じでいいですね。いわゆる敵陣営の幹部格顔見せって雰囲気。そこから敵の禁術的なものが出てきて、主人公がそれに対して新技を……、というのもわかりやすい展開。キャラクターデザインや変身後の姿のデザインセンスがいいので見応えがあります。

同時に主人公陣営にいわゆる「上の世代」的な存在が出てくるのも最近のトレンドに乗っていて、結構堅実なストーリー展開を意識しているのを感じました。

しかし、ここで朝風がマジでヤバいことになると思っていなかったので普通に心配ですね。息してないのは結構ヤバいと思う。

ツーオンアイス

第22話 枝の主日

主日の意味を知らなかったのでWikipediaで調べたんですが、これもキリスト教系の言葉なんですね。

主日とは、キリスト教で日曜日を指していう言葉である。

Wikipedia

なるほど。

空天雪がペア転向を発表したことで動く空気、元々ペアをやっていた選手には嫌な感じだろうな~とリアルな想像をしてしまい、ダメージを受けてしまった。ただ、それだけツーオンアイスって「現実の空気感」を書くのが上手いんだな……と思います。映像化するならアニメではなく、実写とかでも合いそうな雰囲気。

また、ペアの選手だけではなく、「空天雪のペアになりたい選手」の心までめちゃくちゃに乱していくんだから流石としか言いようがない。その空気を空天雪自身がどう感じているか、というのがよくわからない(良い感情ではなさそう)ところも不気味。

ここで「第二幕 氷上の二人」というのを出してくるのもいい。ここで一区切り、というのを前面に出してきたので、もしかしたら次号で時間が3~4年飛ぶのかもしれない。

ルリドラゴン

第7話 ドラゴン絡み

ルリドラゴン復帰!!!とはいえ私がジャンプの定期購読を始めた段階では既に休載していたので、本誌で見るのは初めてになります。変則的な連載形式になるようですが、私が読んでいる電子版ではこれからも普通に(巻末掲載かな?)連載されるようなのでこれから楽しみです。

久しぶりの掲載と言うことでちょこっと前回までのあらすじを経て本編へ。電気が出てしまう……、どうしよう!!!という回ですが、悩み方が結構ざっくりしている。全体的にお母さんのことを言えないざっくりっぷり。

ドラゴンであることに深刻になりすぎず、あくまで日常的な空気で行くのかと思いきや、ルリを避けてくる前田さんとの微妙な距離感……。こういうちょっとギスギスした感じが来るのは意外でした。バトルマンガとは違った方向性にハラハラする。

しかし、ここでストレートに「ドラゴンなんて怖いじゃん」になるかというと、根拠はないんですが何か別の理由がありそうな雰囲気を感じます。

そして結局、電気が発生する理由は「龍って雷落とすんだよね」とのこと。マジでざっくりしてるなあ!!!

少年ジャンプ2024年15号 予告

今週、呪術廻戦の絵が荒れていたところがあったのでちょっと心配だったんですが、表紙&巻頭カラーがあったからか~とちょっと納得。とはいえ心配ではあります。このクライマックスに周年カラーというのは熱いですね。なんか綴じ込み付録もついてくるらしい。

次号はセンターカラーが2作品っぽい。

宿敵特集(?)であかね、サカモト、夜桜はわかるんですが、グリグリの宿敵が王賀撫子になっているのは「それでいいのか?」感があっておもしろいですね。

2024/03/11発売
表紙 :呪術廻戦
巻頭カラー :呪術廻戦
センターカラー :夜桜さんちの大作戦
センターカラー :グリーングリーングリーンズ

作者コメント

外薗先生の散歩が順調な様子でうれしい。

尾田先生のコメントを見て、おだっち渋谷とか行くんだ……、と思いました。そりゃ人間だし渋谷くらい行くよな。もんじゃ焼き、私も急に食べたくなってきました。実際食べに行ってもやっぱりお好み焼きにしてしまうことが多い。

SAKAMOTO DAYSのファンアートの企画、そろそろ結果発表(?)があるのか?発表にあわせて表紙&巻頭カラーはありそうですね。

寺坂先生がルリドラゴンの復帰を誰よりもよろこんでいて、なんかよかったです。こういうの見るとちょっとほっこりします。

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