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少年ジャンプ2024年12号感想

2024/02/19発売
表紙:Dear Anemone
巻頭カラー:Dear Anemone
センターカラー:超巡!超条先輩
センターカラー:あかね噺
センターカラー:鵺の陰陽師

今週は新連載2作目のDear Anemoneが連載開始。ジャンプの表紙で「ジャンプ」の文字にイラストが全く被っていないのはめずらしいですね。悪い意味ではないんですが、表紙イラストのテイストがジャンプってわかりにくい感じなので読みやすくしたのかな……。

今週号は超巡!超条先輩と僕とロボコで猫探し回が被っていてちょっとおもしろかったです。マンガの定番エピソードだとは思いますが、そういうかぶり方あるんだ。


Dear Anemone

第1話 楽園

表紙から薄々感じていたんですが、巻頭カラーの力の入り方がすごい。ジャンプではめずらしい感じの絵柄と塗りでこれでもかってくらいに「ホラー」とか「ダーク」って印象をぶつけてきている。予告で見たカットの印象ではここまでのイメージはなかったので、思わず「すご……」って言ってしまいました。

今のところ孤島サバイバルアクション!って感じで、今回は主人公の現状と舞台説明がメインの回でした。

割とベーシックな話の運びな印象ですが、「進化」を作品の軸にしたいんだろうなというのははっきりしているので(ダーウィンやガラパゴス諸島が出てきているのもその一環っぽい)、そこからどんな風に話を展開させていくのかが楽しみです。

なんにせよ、話のキーかつ相棒ポジションになりそうなアネモネとの関係性でオリジナリティが出て行くところだと思うのでストーリーについて語れそうなのは来週以降になりそう。とはいえ、そこまでをしっかりと魅せてくれる画力はシンプルにすごい。

週刊連載でこの書き込み量って体力的に大丈夫なのかな……、という不安はありますが、現状起きていないことを心配するのも無粋な気はします。

アオのハコ

#137 ファイト

ついに始まる大喜の試合!!!真剣なことはしっかり伝わってきますが、その緊張感にあくまで「部活感」がある、その案配が天才的。自分が実際に体育館にいるような臨場感もある気がします。

おんぶの話から「千夏の恋人」という話題に焦点が当たり始めているので、本当に近いうちに周りにバレる展開は来るのかもしれません。今まで大喜と千夏の恋に関しては大きすぎる障害が描かれてきていないと思うんですが、それ故にこの先の展開がどうなるのかわからないハラハラ感があります。

個人的には2人への試練はあまり大きすぎず、青春的に乗り越えられる感じでお願いします!!!という気持ちです。

ちなみにちょっと話が逸れるんですが、別の某マンガで主人公とヒロインが一線を超えた!という話題を見かけました。アオのハコはそういう生々しい展開は今後もない方がうれしい気がします(生々しい展開が全部嫌というわけではない)。

ONE PIECE

扉絵

本編で生死不明みたいになってしまっている2人(?)を久々に見られてうれしい!!!なんて微笑ましいイラストなんだ……、と思っていましたが、よく見るとベポがユキヒョウの口に熱湯を注ごうとしているように見えて拗ねているとかいうレベルじゃない!!!と思いました。

これ熱湯注いでるわけじゃなかったり……、する!?

第1107話 〝あんたを捜してたんだ!!〟

巨兵海賊団の登場があまりにも派手で、私が敵側だったらこの時点で完全にやる気をなくすと思いました。ドリーとブロギーだけじゃなくオイモとカーシーまで来てくれたのはうれしいし、それをウソップたちがよろこんでいるのもうれしいですね。

今までの旅が集約されていく最終章でしか味わえないうれしさや楽しさがすごいので毎週噛み締めていこうと思います。先週今週の味が本当にすごい。
(でも最近読んだ人向けに「まめ知識」も入れてくれているのが優しい。)

ゾロ VS ルッチ戦は正直に言うとゾロの方が余裕で強いのかと思っていたので、ルッチが押しているのが意外でした。舐めていてすみませんでした、ロブ・ルッチ。また、セリフ的にここでゾロを倒すと時間稼ぎにならないことを示唆しているので、手を抜いている……、というよりはわざと時間がかかるような戦い方に徹しているのかなという雰囲気もありますね。でもジンベエが合流すれば余裕で……、余裕か……?

そしてボニーとルフィ(ニカ)の姿。このシーンだけ見るともはやボニーが主人公で、ルフィがその前に現れた運命の人過ぎてすごい。ちょうどそこにお父さんもいるし、お父さん公認の彼氏なのかも……みたいな気持ちになってきました。全然違うよ。

〝白い(ドーン)〟〝銃乱打(ガトリング)〟のルビ(今回初出じゃないかも)の「白い=ドーン=夜明け」になるのってやっぱそういうこと!?って感じだし、ルフィの出身島が「ドーン島」なのも絶対なんかあるでしょ!!!と思っています。もうホントに ONE PIECE がおもしろすぎて怖くなってきた。

助けに来たサンジの眉毛の巻きがまた逆になってるのは不安だし、「愛は光より強ェんだ!!」「それで済んじゃあ『物理学』は終わっちまうよ…!!」の黄猿のセリフはホントにそう。というかこの世界ちゃんと物理学あったんですね。

ここまででも書くことこんなにあるのに、飛んでいったサターン聖に触れるデボンの「任務完了」もなんだか不穏。デボンってマネマネの実みたいなことができる能力があったと思うので、これでサターン聖に化けられるとかになってきたらもう収集つかないでしょ。ホントにめちゃくちゃになってきた。

レベル6たちを従えることになったティーチの血筋と、「世界」という目的……、やっぱりDの一族って「国、または土地を所有する権利があった」血筋ってことなんでしょうか。

そして「黒ひげ」ティーチに憧れていたというカリブーの懇願で引き。カリブーの「あの人」が黒ひげだったってことでいいのかな。思ってたよりもストレートだったし、まだ会ったこともなかったというのは意外でした。なるほど。

ただ、カリブーは麦わらの一味しか知らない情報を結構持っているので、この情報が黒ひげ海賊団に渡ったらまた一悶着どころか百悶着くらいありそうですね。

全然関係ないけど次ページに載ってる RUN!RUN!RUN! のロビンちゃんのフィギュアがめちゃくちゃかわいい。

超巡!超条先輩

第2話 猫探し巡査長

カラーイラストの安定感がすごくいい。このままライトノベルとかの表紙になってても全然違和感ない。タイトルとアオリ文のデザインもめっちゃよくて最高。

なんか急にめちゃくちゃ褒めた人になってしまった。多分イラストの感じが好みなんだと思います。

今回もわかりやすい構成で、依頼者から依頼を受けて、それを達成するストーリー。累々戦記の感想書いたときになんか同じようなことを書いたような気がするんですが、ストーリーの定石的なものなんでしょうね。

依頼が「猫探し」なのは正直ベタだし地味では……? と思ったんですが、キャラクター性と細やかなツッコミの嵐できちんとコメディマンガとして成立していました。この細やかなツッコミが本当にツボで、一生読んでいたい気持ちになりました(言い過ぎかも)。

来週も増ページなのがうれしいです。超能力のこと全然出てこない感想になってしまった。

ウィッチウォッチ

144 お正月ショートショート

こういう形式ありなんだ!!!
そして暦はこのズレを維持していくんだ!?!?!?

この形式、いわゆるジャンプラの「おまけ回」みがあってよかったです(ジャンプラのおまけ回はあれだけ描いてるのにおまけ扱いでいいのか?という作品が結構ある)。というか、もうジャンプも本編→おまけ回みたいな形式で連載するのもありじゃないかな……って気持ちになりました。そこまで言うなら休みを取ってもらえって感じではあるんですが、読者の私はマンガを毎週読みたいので……。

おまけ回とか言ってしまいましたが、ウィッチウォッチはちゃんと本編なのでショートショートといえどもたっぷりP。読み味もよくて大変うれしかったです。こういうのはギャグそのものが相当おもしろいか、キャラクターで魅せられるかというのがあると思うので、多分ネタとしては普段の1話より大変だったんじゃないでしょうか。

「年賀状-②」のニコはあまりにもかわいらしすぎて、私がモイちゃんだったら気持ちが昂ぶりすぎてその場で葉書を抱きしめて号泣したと思います。モリヒトほど報われて欲しい男もなかなかいない気がしてきた。

呪術廻戦

第251話 人外魔境新宿決戦㉓

また話数を間違えて書いてました。このミス結構多くてすみません!

冒頭の話は乙骨の術式のコピー条件は「宿儺の指を食べること」だった(というか対象のなにかと食べればいい?)って話であってる……?この辺りは毎週なんとなくで読み進めている弊害かもしれません。とはいえここがちょっとわからないくらいで読めなくなるような話でもないのでこのまま読み進めてしまいます。

新旧主人公が揃ってラスボスを食っているというのはなんだか「呪い」の文脈としていいですね。ここからの戦闘シーンは術式をフルに使っているにも関わらず、肉弾戦感が強い構図が続きます。さらっと描かれてるけど血反吐を吐いてももはや痛いとかじゃなくて「(反転術式で)治せ!!治せ!!治せ!!治せ!!」なのが追い詰められている人間の描写としてリアルなのでこっちまでハラハラしてきて心臓に悪い。

これはこの宿儺戦だけの話じゃないですが、呪術廻戦の戦いって相手の術式と動き方をシミュレートしながら自分の動きを決めるって感じなので、こうして頭をフルで回転させて考えながら次の手を打っているというのがリアルタイムに描かれているシーンの緊張感は凄まじいですね。自分の予想が間違っていたら為す術なく即死する(多分)ってあたりシビア。

そしてこの作戦の意図を回想で提示してからの……、伏黒!!!

一瞬「なんでだよ!!!」って思っちゃったんですが、宿儺には普通に考えてそれ狙いで姉を殺したみたいなところもあったし(こういうのができる辺りただのバトルジャンキーじゃないので怖い)、普通に考えたらこうなっても全然仕方ない状況ではあります。虎杖が今立ってることの方が奇跡だってことは忘れちゃ駄目ですね。

その隙に世界を断つ斬撃を乙骨と、領域内に侵入する真希……。で引きなんですが、乙骨が致命傷を食らったのかどうかが次回持ち越しなのがキツい。致命傷ではあると思うんですが、これで死んでしまうかどうかはまだわからないと思っています。宿儺に弱体化されたって描写が結構多かったので、ワンチャン生存はあると思います!!!頼む!!!

また、強敵に対して大勢で集中放火するのではなく、分散投入するのはいくらマンガ文法とは言えちょっと愚策すぎないか?と思っていたところがあるんですが、呪術は前述の「相手の術式をできるだけ引き出しておきたい」というのがあるので理にかなってるのもいいところですね。

来週休載なのがかなりつらい。

あかね噺

第98席 芸と仁

先週私が「技術」と「その人のキャラクター性」って言ってたところがちゃんと「芸」と「仁」で説明されていて、そうそう!それ!になりました。というか前にもこの単語出てきてたと思うんですが、すっかり忘れてました。

主人公の急成長!!!へのカタルシスも、きっちり「7年の基礎」という理由がちゃんとあって説得力がある。これは完全に勝ち筋が見えているところですが、来週明かされる「〝仁〟のもう一つの効果」がそれをどう後押ししてくれるのか楽しみです。

SAKAMOTO DAYS

DAYS 155 混戦

SAKAMOTO DAYSで時々発生する天の声モノローグが地味に好きです。地の文で「爆発の影響で」って言ってるので超能力が使えない理由はそれで確定でよさそう。なんで爆発の影響で使えなくなるんだっていうのはわかりませんが、そもそも超能力自体なんで使えてるかもわからないからな……。

神々廻自らシンを借り受けたのでなんらかの見込みがあるんだと思ってたんですが、普通に「ちょっと足引っ張られてる……」になってるの失礼すぎて笑ってしまった。めずらしく神々廻が大佛をどう思っているのかわかったのはよかったです。早くトイレから出てきて神々廻を助けてあげて欲しい。

そしてキャロライナ・リーパーと周が合流して 3vs3 の構図に。この面子だとシン・周が戦力的にスラー一派には劣るんじゃないか?という不安があるのでもう一人くらい応援に来てくれるのかも。せめてシンの超能力が戻らないと結構キツそう(神々廻が)。

また、ここに来てシンの過去に触れられそうなのは意外でした。SAKAMOTO DAYSって結構ライブ感が強いマンガだと思っているので、こういう掘り下げがあるとは思ってなかったのでちょっと驚き。

しばらくスラー・南雲(と坂本)サイドには触れない雰囲気ですね。気が気じゃない。本当にこの殺し屋展どうやって収集つくんだろう……。全然想像できない……。

今回キャラクターノートがたくさん載ってたのは減ページの影響なんでしょうか。最近忙しそうなコメントが多かったのでちょっと心配。

僕のヒーローアカデミア

No.414 オーバーレイ

急に前回のあらすじが入ってたのは先週突発休みだったからでしょうか。デクも苦しそうだけど先生も苦しそう……、みたいな気持ちになってきた。

死柄木戦はますます最後の戦いらしさが加速。OFAの譲渡(一部)が成功し、それによって2人の記憶が交錯。お互いを知ること=和解だとは思っていないし、和解することが正しいと思っているわけではないんですが、緑谷と死柄木に関しては心のどこかでそれを望んでいたところもあるんじゃないかな……と思うと熱い展開。

というか今気付いたんですが、これ……、お師匠の譲渡のときどうなっちゃうんだろう。緑谷も死柄木も私も泣いちゃうんじゃないかと思う。

J新世界漫画賞

今回の審査員はSAKAMOTO DAYSの鈴木祐斗先生。

受賞作にどういうマンガがあるのか割と見てみても実際には読めないのが悲しいな~、と思っていたんですが、この賞はジャンププラスで読めるらしいと聞いて気分が上がりました。

これを書いている時点ではまだ読んでいないんですが、連休中に読んでみようと思います!

鵺の陰陽師

第38話 だめだ行かせない

センターカラーがかっこいい。いい意味で今までの鵺の陰陽師とは違った雰囲気。そしてカラー頻度が結構半端ない気がする+被災・コロナのこともあるのでお大事になさって欲しい。

今回は引き続き学郎とレベル3の戦闘回。今回で決着がつくといいな~と思っていたので決着がつかなかったのはちょっと残念ではあるんですが、最後に能力強化フラグが立ったので次こそ決着がつくのでは!?

また、学郎と四衲の幼少期エピソードはよかったですね。今まで感じていた「なぜ四衲だけが陰陽師になったのか?」という疑問が解決。この喧嘩に関しては学郎の言い分も四衲の言い分もわかる分、誰か大人が介入して話し合わせてあげて欲しかったな……という印象。子どもが骨折るまで喧嘩するのをほっとくのはまともじゃないでしょ!!!

ここまで戦うこと、と言うよりも「大切な人に戦わせること」を拒絶する主人公はジャンプだとめずらしい気がしますが、過去のその選択を間違いだと感じ、次こそ間違えないと奮起するのは学郎というキャラクターとあっていて良かったです。1話の時点から学郎は「2度は間違えない」ところに重きを置いている節があったので、戦いの信念的な部分にきっちり芯があっていい。というかこれを書いていて思ったんですが、そもそも名前が「学」郎なので意識して作られたキャラクターなのかもしれないですね。

夜桜さんちの大作戦

作戦214. ひふみの開花

ひふみの強さが想定外すぎる。前回殺す気で来ていた一も二の「殺したくない」という意向はできるだけ汲んでくれそうな雰囲気があったので、完全な敵としてはやりづらそうだな~~~という印象。開花に似た能力がありそうな雰囲気を見せていたものの、今回はお披露目ならず。

夜桜家が花、一の目に浮かんでいたものが雪の結晶っぽいこともあり、もしかして「雪月花」!?ラスボスは月なのかも……、と思いましたが冷静に考えてラスボスは旦だよ。

ひふみを止めるために立ちはだかる長男が普通にかっこいいのが悔しい。この長男いつも「これ以上キモいことやったら嫌いになってしまうかもわからん」ってラインまで来るとかっこいいところを見せてくるので、そういうところも嫌い(好き)です。

逃げ上手の若君

第145話 公武合体アキレンジャー1338

サブタイトルなんてみんな読まないと思って好き勝手してない!?!?!?歴史物のサブタイトルじゃないんだけど!!!!!って思いましたが、かつて封神演義(藤崎竜)もサブタイトルは相当好き勝手やっていたのでそういうもんなのかもしれません。

普通にパロ&ギャグ描写だと思っていたあの姿が、射程を伸ばすための策だなんてまじで気がつかなかったし、敵の誰も思わなかったと思う。でもそういう計算ができるからこその名将なんでしょうね。

化物の素顔が「特徴なし」で強さだけがその証明って言うのはめちゃくちゃぞっとさせてくれてよかった。更に、その強さの瓦解していく様にも説得力があり、よくこのサブタイトルで史実通りに収まったな……、すげえや!!!という興奮もありました。

そしてこれにて青野原の戦いも終わり、ちょっと一息つけそうですね。

※ ちなみに川に流されていった土岐頼遠の今後についてはWikipediaで調べてみたんですが、「なるほど……」という感じでした。

アンデッドアンラック

No.195 On your mark!!

トップと春歌の関係を説明してからのマスタールール「ビースト」戦へ。全然関係ないんですが、FGOだとビースト戦ってかなりデカい戦いになるので文字の並びだけでちょっと盛り上がってしまう。

今回はビースト戦そのものよりも、この世界の成り立ち、最初の「人と大地」がなんの理を足されて苦しんできたかという説明が重要そうな回でした。ビーストのセリフ的に足された理は順に「死」、「変化」、「運」、「正義」、「戦」なのかな。

獣が人を苦しめるために作られたルールって解釈は結構斬新な気がする。と、同時にアンデッドアンラックにおける世界は「現実をベースにしていない」ことが結構強調されている気がする。これは単にそういう世界観ってだけだとは思いますが、この作品自体が作中作説もまだ残っている現時点ではなんらかの伏線の可能性もあるかも……、くらいの気持ちがあります。

ビーストって名前で食べた相手の能力をコピーする能力があるっていうのはなんかズルくない!?それは獣の領域じゃなくない!?と思うんですが、そんなこと言ってもビーストは待ってくれないのでここで次回へ。風子とトップは文句言ってなく偉いよ。

ちなみにこのコピー能力が「生物の進化」を由来としているならちょっと納得感ありますが、それだと植物が入ってないから違うかも。あとそれだとなんかDear Anemoneとちょっとテーマが被ってくるのでそれはそれでおもしろい気もする。

僕とロボコ

第173話 名探偵とロボコ

いいんかそれは!!!というギャグがそこそこありつつ、推理はそれなりにちゃんとやっていて、日常系ミステリになっていたのが逆におもしろくなっていた。

最終的になんだかんだよかったね~というオチにしても良さそうなところを、ちゃんとロボコの悪かった部分には罰的なものが与えられているのがロボコらしさだなと思う。あんなめちゃくちゃな主張と暴力をやらなければいい話で済んだのに……そういうところだよロボコ……。

カグラバチ

第21話 微温い

全体を管理する側の視点でみれば緋雪の言っていることも事実、ただしその主張がチヒロの想いを無視したものであることも事実、という両陣営「悪」ではないが譲れない立ち位置からの戦い。この感じだと神奈備が完全に敵になるって感じではなさそう(柴さんと薊の関係も悪くなさそうだし)。上手く和解して坂本商店とORDERくらいの関係性に持って行けるとよさそうですね。

先週からなんとなく匂わせていましたが、緋雪の戦闘にかける情熱(?)が強すぎて怖い。というか、このマンガ全体的に覚悟が完全にキマっている人が非常に多い。それだけ緊迫感のある世界観ってことだとは思うんですが、すごい!かっこいい!よりも「えっこわ……」って気持ちが先に来ることが多々あり、それが癖になってるところがあります。

結界の消失によって勝負は持ち越しというのも楽市を控えた現状では妥当、かつ緋雪たちも楽市にやってくる導線になって話の進み方もいい感じ。

双城戦という大きなイベントを1つ越えて、読みさすさが増した印象です。

キルアオ

page 41 ぬいぐるみと悪

なんだかサラッと獅童の追求を逃れられると見せかけて、殺し屋兄弟編のビデオ録画がサラッと出てくるのは卑怯でしょ!!!とは思いますが、普通にやろうとしても十三が切り抜けてしまうと思うので仕方ないところはあるのかも。

とはいえ、事前に「人に害を与える者が悪」という判断基準を示してきているので、拳銃の単純所持のみで完全に敵に回るわけではないかもしれない辺りが抜け道か……?本人も武器の所持はしてるし……。でも拳銃は殺傷力が高すぎて単純所持で結構人に迷惑かかるような気がするので微妙かも。少なくとも「殺し屋」というところまでバラれるとアウトな気がします(一応悪人専門は言っているが)。

この辺りで天馬や山岡先輩の助けがあるのかないのかもまだわからないので次回が気になるところです。

グリーングリーングリーンズ

第11話 「見つけた」

てっきり恋敵になると思っていた(珀は王賀に恋しているわけではないが)オリバーがかなり味方寄りになってきてるのに笑ってしまった。珀はもともとバイト内でも周りといい関係を築いているところがあったので、人たらしみたいなところはあるんだろうなと思います。

ボールに線を入れてパター練習するところとかはなかなかおもしろくて、ゴルフに親しみも持てたのでいい回だったとは思うんですが、こうして興味を持ってもちょっとやってみよう!って感じになれないのが難しい競技ですね。まあ急に野球やサッカーをやろうと思ってできるわけではないのでそこは同じかもしれませんが……。

ここで急に左利きの話が出てきて、「おおっ」となったものの、それが大きなプラスになるというよりは「その方が自分にはハマる」って書き方なので妙なズルさも感じにくくて、なによりこの「ハマった」感覚を絵にする表現力が良いなと感じました。ていねいでいいマンガだと思うので、次からのコンペで上手く人気が巻き返さないかな……!と祈っています。

アンケート入れるの忘れないようにしなきゃ……。

魔々勇々

No.22 SOWASOWA

サディコやりたい放題だな……、からの最終的に死にそうな師匠ポジションへの移動までを1話でやりきっているのは地味にすごい。個人的にサディコが好みだったのも大きいとは思うんですが、かなり自然にポジショニングしたなと感じます。

ここで原点の「勇者とは?」という部分に触れたのも結構アツい。それが「勇者は周りから定義されるもの」である部分も結構納得できる答えです(できなかったとしてもこれはサディコの考える勇者であるという抜け道もある)。ただ個人的に気になるのが、それじゃあ「魔王とはなんなのか?」という部分。実際、マママやミネルヴァ、モニカなどの味方になっている魔王もいるのでそこの定義についても作中で標があるといいなと思います。

ちなみに魔々勇々のことなので、この後の試練がめっちゃおもしろい可能性も全然ある。

累々戦記

第10話 家族のため

中ボスの目的が語られる中戦闘開始。2-2くらいに分かれての戦闘になるかな……と思っていたんですが、思い切った形で涅森のみが残されて戦う形に。

今回の黒幕が累を使うようになった原因が大元の敵感があるので、この敵と戦った後は凪斗たちと協力しつつそっちの敵と戦って……、となりそうな雰囲気。この辺のストーリーの組み立ては比較的ベーシックでわかりやすく、安定感はあります。

相手が戦い慣れしているタイプではないので、詰めの甘さががっつり出てしまっていてちょっと盛り上がりに欠けてしまう感じがありますが、地下の3人がこの後どうなるかで結構印象が変わりそうなのでその辺りに期待。

ツーオンアイス

第20話 荒野の誘惑

空天雪の演技を通して語られる「芸術とはなにか?」の解釈はかなりわかりやすく、はっとさせられるものでエルク先生はただ者じゃないというのを感じさせられました。人がどうして芸術に心を引かれるのか、その答えをここまできれいに言葉に変換するのって相当難しいことだと思うので……。また、それが美しい言語化だからこそ「それ言っちゃっていいんだ」というハラハラ感もありました。図星であるからこそ心を揺さぶられた感じ。

それにどう対抗するんだろう、というところで「自分たちは違う美しさで勝ちたい」と決意する隼馬。これはわかりやすい主人公ムーブではありますが、この考え方ことが空天雪の芸術とは全く違うことを示しているのも上手い。

「人間」を描くのが上手い作家だな……、としみじみ感じた回でした。

とか言ってたらたっくんの準備が完了してしまったので来週でもうめちゃくちゃになるかもしれん。楽しみです。

少年ジャンプ2024年13号 予告

ONE PIECE巻頭!!!なんか久々な気がします!!!楽しみ!!!(実際久しぶりなのかどうかはわかってない)

読み切りもある!!!コメディーの読み切りっぽいので、もしかしてまだ本誌連載にコメディ増やそうとしてる……?とか考えてしまった。私はコメディー好きなのでそうだったら結構うれしいかもしれません。

センターカラー2本しか予告されてないけどこの読み切りがセンターカラーかな……。

2024/02/26発売
表紙:ONE PIECE
巻頭カラー:ONE PIECE
センターカラー:夜桜さんちの大作戦
センターカラー:Dear Anemone

作者コメント

権平ひつじ先生がヤマザキマリ先生の話をしてる、と思ったらテルマエ・ロマエの続編がジャンププラで始まったからなんですね。前作を読んでいないのでまだ見ていないんですが、それでも大丈夫そうだったら読んでみようかな。序盤だけちょっと読んだきりになってしまっているため……。

累々戦記の雨宮ケント先生の最初のファンレターが祖母からだった話は微笑ましくて、これからも頑張って欲しいな~!!!と素直に思えてよかったです。

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