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ちゃんと恋愛をしなさい。

旦那以外の男と付き合ってみたいと話す新潟在住の女性K様にお会いした。学生時代に今の旦那と出会い、そのまま結婚をしたために男性経験がない。旦那は優しい。家族のために仕事も頑張っている。旦那に文句があるわけでも、離婚をしたいわけでもないのだが、このまま枯れて行くのは女としてどうなのかという思いもある。当然、夜の営みはない。そのようなことをK様は話した。話を聞くと、K様には幼少期から死にたい願望が強くあったことが判明した。笑顔で、柔和で、優しい雰囲気のK様だが、無理をしているように見えた。笑顔で、柔和で、何かを隠しているように見えた。私は「隠しているものを見せてみろよ」と思った。そこで、K様に欲望はあるのか聞いたら「旦那以外の男と付き合ってみたい」という言葉が出た。その前は、こども食堂のようなことをやりたいとか、綺麗なことばかりを口にしていた。

K様は「旦那のことは好きなんです」と言った。ただ、話す内容から、旦那に対するリスペクトは死滅していることがわかった。デリカシーもなく、リスペクトもない関係は終わっている。それは、古い靴のようなものだ。幼少時代にどれだけ愛した靴も、自分が成長すれば、ただただ窮屈なだけだ。目で見て愛でることはできても、それを履いて遠くまで行くことはできない。自分の骨格が変わってしまったのだ。自分は、別人になってしまったのだ。男は「誰が食わせてやっているのだ」的なことを言ってマウントを取るが、マウントを取れば取るほど、男たちは軽蔑され、女たちから下に見られる。自分以下の存在から批判されることに、女たちは耐えることができない。好きだろうが、愛着があろうが、それを履いて遠くまで行くことはできない。

男性経験がない女性を処女と言うのではなく、性的に達したことがない女性を処女と言うのだと思う。どれだけ男性経験が豊富だろうが、処女はいる。処女の殻は硬い。肉体的には受け入れても、精神的には受け入れていない。処女性が強いと「こども食堂をやりたい」みたいな感じの聖母感を発動させる。誰かのために生きれば、自分を見ないで済む。周囲にも、綺麗に見せることができる。旦那と同じだ。家族のためとか、こどものためとか、気持ち悪い。ただ「やりたいからやっています」と言えない人間は、全員、気持ち悪い。綺麗なだけの言葉や、優しいだけの言葉は、真綿で首を絞めるような苦しみを与える。綺麗なだけ、優しいだけ、正しいだけ、困る。優しさや、正しさに、殺される。お前が壊したいのは、その殻なんだろと思った。欠点は隠すものじゃない。利用するものだ。女の官能は、恋心に比例する。お洒落をしなくなった女は危険だ。韓国ドラマを見るな。お前が韓国ドラマになれ。ちゃんと恋愛をしろ。もっとギリギリの、もっとあぶない恋愛をしろ。

お前の殻は硬い。どれだけ男性経験を重ねようが、処女のままなんだよ。一回全部ぶち壊すんだよ。打算を全部ぶち壊して、生命を放出させるんだよ。聖母になるなら聖母に振り切れ。振り切れないなら、悪を認めろ。醜さを認めろ。結婚の動機は、愛情か打算だ。好きだと言えないだなんて、ケチな根性だ。何が「穏やかな生活」だ。何が「何不自由のない暮らし」だ。お前が何かを誤魔化している、それが最大の問題じゃないか。つらいのではなく、つまらないのだ。お前はお前に退屈しているのだ。自分を壊せ。一回全部ぶち壊すんだよ。穏やかな生活からは、たいしたものは生まれない。ソツのないものは生まれても、目を瞠るようなものは生まれない。やばいものは生まれない。凄いものは生まれない。ちゃんと恋愛をしなさい。ちゃんとボロボロになりなさい。お前が浸かっているぬるま湯に、俺が薪をくべてやるよ。

俺を恨め。俺を憎んで強くなれ。そのようなことを言ったら、K様は「こんちくしょう」と言った。そうだ。その意気だ。もっと生意気になれ。退屈を焼き払え。もっと事故れ。もっと衝突しろ。自分に似合う靴との出会いも、自分に似合う生き方との出会いも、事故みたいなものだ。自分一人だけの力では、なかなか見つけ出すことができない。事故って事故って事故りまくった先に、事故る前には決して辿り着けなかった心理的境地に辿り着くのだ。伊豆大島に「大島節」と呼ばれる民謡がある。あたしゃ大島御神火(ごじんか)育ち。胸に煙は絶えやせぬ。この心意気である。愛は溶岩。俺たちは火山。期待は自分自身に寄せるものであり、他人に寄せた瞬間に甘えになる。自分の期待に応えるんだよ。お前が浸かっている偽善的な生活に、俺が薪をくべてやる。帰り際、瞳を爛々と輝かせて「今日は会えて本当によかったです」と言われた。この日、世界で一番いい仕事をしたような気持ちがした。

坂爪 圭吾 さま

こんにちは。ここ10年ほどずっと坂爪さんのブログを熱読させてもらっている◯◯と申します。今は沖縄に住んでいますが、10年前くらいは東京に住んでいて、坂爪さんのお話会に2回、熱海のおうちに1度遊びに行かせてもらいました。体調不良と事故のケガでめちゃ心配な一方、さわやかのハンバーグでほわほわされた記事を読み、最高に清々しい気持ちになりました。

ものすごく私事ですが、最近本を作りました。それが、同封させてもらった『あなたのキャリアはどこから?わたしはクビから』というベンザブロック構文タイトルの冊子です。新卒2ヶ月で会社をクビになるところから始まる、10年間のお仕事話をまとめてみました。新卒2社目で、私は「不登校になった子の生きづらさを解消し、社会適応を促す会社」に勤めたのですが、のちに坂爪さんが書いた「年間3万人が自殺する社会に適応する方がヤバい」という言葉にズゴゴゴゴゴッと脳髄をぶち抜かれました。ホンマそれや。現にその時わたし死にたかったわ・・・!となり、もう教育組織も会社員もちゃうかも、と、おかげさまで転職をむかえました。その後しばらくフリーランス、そしてここ数年に再び会社員をしていたのですが、日々坂爪さんのnoteを読むたびに「アーーーーー安心安全なだけの心躍らん人生アカーーーーーン」と頬をエアビンタされ、うじうじ悩みまくった末に去年いっぱいでエイヤッと退職しました。明日から、ずっと念願だったタイ留学に行き、戻ってきたら沖縄でタイ古式マッサージをしようと思っています。

長々と書いてしまいましたが、とにかく、人生の要所要所で坂爪さんの言葉に背中を押されてることを御礼とともにお伝えしたく、さらにそんな私の五里霧中なお仕事ライフについて坂爪さんに読んでもらえたら爆裂うれしいなと思い、本を送らせていただきます。気が向いたら見ていただけると、鼻血が出るほど嬉しいです。

本のエピソードに『合法麻薬「お給料」』というタイトルがあり、文字通りお給料と社会保険という名の安心安全シャブ漬け状態だった話なのですが、文脈は違えど坂爪さんの書く文章は私にとって合法麻薬みたいな存在です。気づけば無性に読みたくなり、ギンギンの目でついつい熟読しちゃう。読めば読むほど安心安全からは遠ざかるけど、おかげさまでこの先の人生めっちゃ楽しみです。最後に、坂爪さんの体調&ケガの回復を心よりお祈りします!!

おおまかな予定

3月24日(日)新潟県新潟市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com

SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z

バッチ来い人類!うおおおおお〜!