第12弾「ワンダーランド」


ハーイ!みんな元気?あたしけいご。

12曲目はこれ。ワンダーランド。タイトルの割に暗いわよね。神様ってこんなに連呼する曲、あたし、他に知らない。他に知らないから「そういう曲があってもいいじゃない」って、作りました。誰にだってあると思う。神様って、なにかにすがりたくなるような感じ。しかも、神様って言ったあとに、祈る言葉さえも見つからないの。だから、ただ、神様、神様、って、同じ言葉を繰り返すしかないような、そういう時期が誰にでもあると思うの。

「ワンダーランド」

どんなに振り払っても この虚しさは重い
どんなに振り払っても この淋しさは重い

ワンダーランドで死にたいな

地下鉄のホームレスがこっちを見て言った
人間の道具になっちゃいけない
戸惑った俺は何も言えずに立ちすくむと
繰り返した「人間が道具なのだから」

行き着く先はみんな同じさ
そこでまた逢えるから
行き着く先はみんな同じさ
そこでまた逢えるから

ワンダーランドで死にたいな

神様 神様 神様 神様
神様 神様 神様 神様

感じさせて あなたを 感じさせて
近づかせて あなたに 近づかせて

神様

あたし、思うの。泣いているひとに「泣かないで」って言うような曲はたくさんあるじゃない???でも、あたしだったら、泣きたいときに「泣かないで」って言われても、邪魔だからあっち行け(ほっといてくれ)って思っちゃう。ほっといてくれる優しさってあるじゃない。あたし、応援歌みたいなものをつくりたいと思わないの。逆で、人間って、泣きたいときは思い切り泣き尽くせば、勝手に「なにかをやろう」って元気になる生き物だと思う。

本当の応援って、励ますことじゃなくて「一緒に泣くこと」だと思うの。泣き尽くしたら、ひとは勝手に元気になる。そのことを信じて、一緒に泣いて、一緒に泣き尽くすことが、結果的に一番の応援になる。誰にだってあると思う。頑張れって言われても頑張れないけれど、めちゃめちゃ頑張っているひとを見たら、よし、自分も頑張ろうって思えるような、そんな瞬間があると思う。一番能弁なのは、言葉より、身近な人間の生き様なんだと思う。

どうしても、生きていると「よくできている部分」だけを誰かに見て欲しいって思うけど、苦しみを抱えた状態とか、孤独を抱えた状態とか、葛藤を抱えた状態とか、そういうものがそのまま出ているものに、どうしようもない「太陽にも劣らない魅力」を感じることがあるの。漫画の主人公を見ていても、同じ。完全無欠な主人公の物語には、共感できる部分はあんまりないけれど、葛藤を抱えながら「それでも」って前を向こうとする人間に、あたしは『人間的な魅力』を覚える。人間的な魅力って、決して、完璧であることじゃない。むしろ、葛藤を抱えて生きる姿の中に、宿るものなのだと思う。

ゲーテの言葉に「涙とともにパンを食べた者でなければ、人生の本当の味はわからない」っていうのがあるじゃない。もちろん、美味しい、美味しい、あー、幸せ!って言いながらパンを食べる方がいいとは思う。でも、でもよ。人間って、喜怒哀楽でできているじゃない。喜びと楽しさだけの日々なんて無理。って言うか、それだけじゃあ人間的に浅いと思うのよ。喜びと楽しさを深く味わうように、怒りも、哀しみも、思い切り味わったひとが、真の意味で「生きた」って言えるんじゃないかしら。あたしは、そう思うわ。

じゃあ、またね。愛しているわ。バイバイ。

坂爪圭吾 keigosakatsume@gmail.com

バッチ来い人類!うおおおおお〜!