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続・クラウドファンティングの話

 ついこの前クラウドファンティングについて書いた。

 今日はまたツイッターでクラウドファンティングのリターンが来ない話が流れていたのでまた書く。

 ゲームセンターは今の世の中経営が苦しいだろう。クラウドファンティングに頼りたくなる気持ちもよく分かる。しかしながら、クラウドファンティングでお金恵んでもらわなければ成り立たない商売はもう消えていくのが見えざる手の必然だ。

 それでもその市場原理に逆らうことができるのがネット時代に生まれたクラウドファンティングという仕組みだ。そう考えれば、この社会的困難をいっとき乗り越えて経営が続けばこんなに素晴らしいことはないだろう。

 そういう意味でクラウドファンティングは優れたシステムだと前回書いたのだが、そのクラウドファンティングの信頼性を損なう話がまた出てきてしまった。残念でならない。

 個人的にもゲームという分野は今後も栄えていってほしいと思っているが、ゲームセンターのようなところがいい加減なクラウドファンティングの運用をすれば、ゲーセンっていい加減な商売だな、という風評が立ってしまう。真面目にやっている店からしたらまさしく風評だ。

 そもそも出資を募って、その返礼ができない場合は出資法違反すら疑われる。これはもう倫理とかモラルの問題じゃなくて違法な金の集め方だ。しかも、リターンを返さないとなればクラウドファンティングで集めた資金には贈与税がかかってくるだろう。それも払っていなければ脱税だ。

 実は僕もとあるゲーセンのクラウドファンティングに出資した。金額は500円なので本当にお賽銭程度のささやかなものだが、こちらは2年が経とうとするがリターンは来ない。リターンは単なるステッカーで別に欲しいというものでもなかったのだが、これは返礼品が帰ってくるとか来ないの問題ではない。やると宣言したことを平気で約束を違えてやらないような店を今後信頼することができるのか、という問題に帰結する。

 500円ぐらいで騒ぐなという人もいるかも知れない。しかし、それは信用というものを甘く見ている。お金どうこうより、信頼をなくしてやっていくるのか。それより人として恥ずかしくないのか。単純にそう思ってしまう。いや、きっと恥ずかしくないのだろうな。

 とにかくこんなことが増えると、クラウドファンティングの信頼性は損なうし、ゲームセンターという商売も信頼を失う。そういうことを僕は危惧している。当たり前にダメなことをしていても疑問を持たない人間が多い。そういう世の中にも疑問を感じる。どうなっているんだ。

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