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「JAMPの視線」No.221(2024年3月24日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2024年3月24日

 今日は9歳の長男が入っている地元の少年野球チームの年度末の納会でした。朝から親子野球大会を開催し、午後は年間の振り返りや頑張ったメンバーの表彰、来年度の方針発表等、食べ物・飲み物を楽しみながらわいわいと過ごしました。普段はどうしても仕事関係の交流が中心の生活を送っていますが、子供たちの活動を通じて地元の人たちとも仕事を離れて仲良くさせて頂けることを嬉しく感じます。先週末は近所の公園のパパ友達が集まり、地元の「餃子の満州」でパパ飲み会をしたりと、子供たちのおかげで地元の人間関係が充実してきており、ますます板橋から離れられなくなりつつあることを感じる今日この頃です。
 さて、先週19日に開催された金融政策決定会合で日本銀行がついにマイナス金利政策の解除を決定しました。「金利のある世界」復活に伴って地域銀行は企業融資で再び稼げるようになるため、個人向け預かり資産事業への取り組みが弱くなるのではないかという見方が一部にあるように耳にします。
 確かに投資信託等の資産運用商品の手数料が大きく低下傾向にあり、現役世代の給与キャッシュフローの大部分がSBI証券や楽天証券等のオンライン金融機関に持っていかれているなか、金融システムベンダーへの手数料支払いコストも賄えないような状況にある地域銀行のなかには個人向け預かり資産事業への撤退を真面目に検討しているところもあるようです。
 ただ、金利が復活したといっても、日本銀行は当面は現在の金融緩和政策は維持する姿勢を表明していることに加え、民間部門は総体では資金余剰の状態にあり、特に地方部においては人口減・過疎化の影響もあって民間部門の資金需要が大きく減退しているなか、かつてほどしっかりと利ザヤを確保できるほどに貸出金利を引き上げられるか、引き上げられたとしても貸出量との掛け目で算出される貸出金利利ザヤ量が大きく復活するかというと個人的には疑問に感じます。
 地域銀行をはじめとする地域金融機関が自らの存在意義に沿うような事業成長を目指すのであれば、リアルな顧客接点を活用した金融付加価値の提供に注力するという意味で、今後も引き続き個人向け預かり資産事業への取り組みは強化されるべきであろうと考えています。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

【ETF処分、見えぬ出口=37兆円、株価急落リスクも―日銀】
大原のコメント→
 個人的には全国民を対象に最低保有期間等を設けたうえでNISA口座に分配するのが良いのではないかと考えています(1人あたり約50万円)。受け取るためにはNISA口座の開設を前提とするとNISA口座が一気に広がりますし、そこでETFを初めて保有する人たちがリスク性資産による資産形成・運用に関心を持つことも考えられますので。

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

【NISA対象外の毎月分配型投資信託、残高シェアが低下】
長澤のコメント→
 十年ほど前に毎月分配型投資信託が問題視されたのは、1万口当たり200円とか250円とかいった分配金競争が行われ、分配金を捻出するためにオプションを組み込み仕組みが複雑で理解し難くなったものを、高齢者を含む一般投資家に販売するなど、どんどんエスカレートしていったことにあると思います。こうした問題は、一昨年問題となった仕組み債や足元金融庁が注視している外貨建て保険にも共通していると思われます。
 例えば仕組み債であれば、最初は金利系で元本リスクがない商品から始まり、その後元本リスクのある株式や為替のオプションを組み込んだ商品へ、さらにクーポンや金融機関の収益を増やすために参照する株価や為替を複数組み込んだものにまでエスカレートしていきました。また外貨建て保険であれば、ターゲット型と言われる特約付きの商品は、ターゲットが低く回転売買しやすくなって、・・・(続きを読む)

メディア掲載情報

■メディア掲載:「金融ビジネス/これからの「顧客本位の業務運営」」
第24回 有限会社JOYnt代表 鈴木雅光氏
「投資信託業界の過去を振り返り、未来を考える」

インフォメーション

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