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光る君へ 高階貴子と藤原道隆

大河ドラマ「 光る君へ 」
板谷由夏さんが演じる高階貴子(たかしなのたかこ)は
中関白(なかのかんぱく)藤原道隆(ふじわらのみちたか)(演:井浦新さん)の妻ですね。

円融天皇の御代に内侍(ないし)として仕えたので、
高内侍(こうのないし)とも呼ばれました。




百人一首では
儀同三司母(きどうさんしのはは)です。
儀同三司は
息子藤原伊周(ふじわらのこれちか)の官職の唐名です。「光る君へ」では三浦翔平 さんが伊周を演じていますね。

わすれじの
ゆくすゑまでは
かたければ
けふをかぎりの
いのちともがな


和歌の意味
あなたは「いつまでもあなたへの愛は変わらないよ」と言ってくださるけれど、それが将来までずっと続くことは難しいでしょう。だから、最も幸せな今日、この命が尽きてしまえばいいのに。


『新古今和歌集』の詞書(ことばがき)には
「中関白 通ひ初め侍りけるころ」と
記されています。

夫・道隆が貴子の元へ通いはじめたころ
というのですから、まさに新婚。
とっても幸せ♡
という気持ちを素直に詠んだ和歌ですね。

道隆、貴子は仲睦まじく、ドラマの中でも夫婦二人でお酒を飲むシーンがありました。道隆はかなりの酒豪であったとか。

貴子は、和歌に加えて漢詩にも秀でた才女でした。
道隆にとっても自慢の妻といったところでしょう。

「光る君へ」では、中関白家が栄華を極めようとした時、もうその準備はできていると言って、夫・道隆と家をガッチリ支えていましたね。

貴子の教養高く知的なところは、一条天皇の中宮 高畑充希さん演じる定子(さだこ)に 受け継がれました。

娘 定子の入内により栄華を極めた道隆ですが、後に飲水病(糖尿病)を煩い、貴子より先に亡くなってしまいます。(この頃 都に蔓延していた疫病ではなく、お酒の飲み過ぎが原因だったのだとか。)

その後、貴子にはさらに辛い事件が起こります。息子たちが花山法皇に矢を射掛けた罪で失脚する長徳の変です。

伊周(演:三浦翔平さん)、隆家(演:竜星涼さん)のイケメン兄弟が都を追われるのは気の毒ですが、強烈なあの花山法皇が再登場するのは待ち遠しくもあります。

想い人が同じだからって矢を射るなんて。それが同じ家に住む別の女性で、勘違いだったなんて。何とも言えないですね。


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