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「鎌倉殿の13人」と百人一首       2022 お稽古納め

百人一首が藤原定家によって撰ばれ、襖の装飾として色紙に記されたのは、ちょうど大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代です。

今年はドラマと共に百人一首のお稽古ができた一年でした。

この記事では、「鎌倉殿の13人」と百人一首の歌人に少し触れ、お寺での百人一首のお稽古の様子と共に振り返ります。


目次

  • お寺の本堂で百人一首

  • お稽古とミニ大会の様子

  • 源実朝の和歌

  • 「鎌倉殿の13人」と百人一首

  • 遍照寺かるた会 2023年のお稽古予定


お寺の本堂で百人一首


お寺の本堂でお稽古を重ねる百人一首道場「遍照寺かるた会」。

先日は2022年のお稽古納めでした。
今年は 中学生〜60代の方がお稽古に来ていました。
性別、年齢を問わないのは 例年のことです。


お稽古とミニ大会の様子


<ミニ大会>
11月3日 文化の日には、ミニ大会「遍照寺住職杯」もありました。

第14回mini住職杯

進学した卒業生が応援に駆けつけてくれ、和む場面もありました♡

大会の真剣勝負から、それぞれの門下生が 次の目標を見つけられると嬉しいです。


<2022年最後のお稽古>
「遍照寺かるた会」お稽古納めでも、和歌の暗唱は欠かしません。

百首を覚えた門下生が後輩をリードして和歌を暗唱


暗唱の後は札取りです。
この日は1対1の対戦でした。
上達に応じて、散らし取り、対戦で腕を磨きます。

競技かるた
札に真っ直ぐ手を伸ばす
競技かるた
次の和歌が読まれるまで札の確認

お稽古の終わりには、和歌や歌人のお話をするのが定番です。


源実朝の和歌


お稽古納めは、こちらの和歌で締めくくりでした。

百人一首 93番

世の中は 常にもがもな 渚こぐ
海士の小舟の 綱手かなしも

世の中の様子が ずっと変わらずにあってほしい
波打ち際を漕いでいく 漁師の小舟が
陸から綱手で引かれる
(いつもの)風景が切なく愛おしいことだよ


「もがな」「もがもな」は百人一首に多く登場する表現です。「叶ってほしい願い」を表します。 

「あふこともがな」は「逢うことができたらいいな」
「いう由もがな」なら「伝える方法があればなぁ」
「常にもがもな」では「常にこうであってほしいよ」
という意味ですね。


「鎌倉殿の13人」と百人一首

この和歌を詠んだ歌人は
今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも登場した「源実朝」です。

実朝は、源頼朝の子で 鎌倉三代将軍ですね。
武家で最初に右大臣に任じられたので
百人一首では「鎌倉右大臣」と呼ばれました。


「藤原定家」の日記『明月記』には
1235年に和歌百首を撰び、自ら色紙に記すことになった経緯が残されています。

時代は ちょうど「鎌倉殿の13人」の頃です。

ドラマには「後鳥羽院」「前大僧正慈円」など百人一首に縁の歌人や、「後白河院」「九条兼実」など、歌人の周辺人物も登場!

「藤原定家」もまた、「実朝」の和歌の師匠として(ナレーションで)登場しました。

鎌倉殿の13人に登場した歌人たち



ドラマでは、実朝の詠んだ和歌も数首取り上げられていました。(百人一首に撰ばれた「世の中は」とは異なる和歌です。)

実朝が和歌に才能のある 繊細な心の持ち主であったことを感じられるものでした。

ドラマを見ながら、百人一首が生まれた時代はこうであったか……と味わった1年でした。

百人一首道場「遍照寺かるた会」の門下生には
いずれ和歌に詠まれた人の心や、風景を感じられるようになってほしい、和歌を通して歴史を身近に感じてほしいと願っています。


遍照寺かるた会 2023年のお稽古はじめ


<来年のお稽古>
1月8日(日)午後2時〜。
参加料 おひとり700円。

1〜3月は月1回の予定です。

百人一首に触れたい方は小学生から大人まで歓迎!

見学、体験は前日までにお申し込みください。
※ご葬儀のため、日程を変更することがあります。

<お申し込み>
公式LINE https://lin.ee/XGPvpoy
   TEL       0238ー88ー2285





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