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アラフィフ母さん、初めての北アルプス縦走記【3日目】 ~常念岳&下山(沢歩き)

2022年夏、北アルプス縦走(燕岳→大天井岳→東天井岳→常念岳)へ家族(大学生の息子二人とアラフォー妹)と行ってきました。

初めての3000m級の本格的な登山は、
地上世界とは違う「山の常識」や
登って発覚した「新たな事実」や
改めて気づいた「大事にしたいこと」
の連続でした。
せっかくなので登山初心者の貴重な経験として記録しておこうと思います。
「これから山歩きや登をはじめようかな」という人や、すでに登山に親しまれている人にも参考になれば何よりです。

まえがき~2日目は、こちら。⇩

ラストの登頂は、常念岳

北アルプス3日目。予定表は以下の通り。⇩


北アルプス3日目にして最終日。
今日の行程は、常念岳登頂、のち下山。

この日も、雲海から上る日の出でスタート。

常念小屋の朝ごはん。
大所帯のツアーさんと同時刻で、4人一緒の席が空いてなかったので、男子チームと女子チーム2人ずつ分かれて着席します。

みな黙食を努めますが、控え目な会話も聞こえてきます。
こんな時期じゃなければ、同じ屋根の下で過ごした仲間として、もっと交流もあるんでしょうね。

前夜、登山中の事故で緊急搬送された件などが聞こえてきました(この話は別に記します)。

食後は、荷物をまとめてチェックアウト。
リュックは、小屋の外にある憩い処におかせてもらいます。

まずは飲み物などの最小限のものだけ持って、常念岳へ。
石と岩でゴロゴロな山。
「こういうところは、登山靴の真価が発揮されるんだよね」
と山登ラーの妹談。
確かに、ごっつくて、それでいてホールド感もある靴底のお陰で、足裏のダメージもなく滑りにくい。ハイカットは足首の捻りを防いでくれそう。

私のアラフィフ最初の山登りは御岳山(青梅)で、普段履きのシューズ(ニューバランス)でしたが、あれじゃ、このガレガレな岩場は痛く滑って無理だな、、、と山道具の必要性を実感しました。

分岐の標識の辺り。
そういえば、『岳』2巻で学生二人が目指したのが冬山の常念岳。このお山のあたりで二人は…、と2次元の世界をリアルに体感。

この日は、某高校の生徒たちが団体で登ってきており、山頂での休憩&記念撮影にちょうど当たったよう。山頂付近は、けっこうな人出でした。
彼らの滞在が終わるのを待ちます。

山頂手前のスペースで待つ兄弟。
座ってリラックス風なのが長男(もちろん高所恐怖症対策)。

高校生たちが下り始めたので、山頂へ。
彼らは、常念小屋とは反対方向へと下りていきます。
このあと蝶ヶ岳に行くのかな。 

登頂の証拠写真。
常念岳山頂は、これまでで一番面積が狭く、かつ平坦な場所が皆無、岩ゴロゴロでした。
一秒でも早くこの場を立ち去りたい長男のために、山頂の社にみんなで集合、へばりついて自撮り。
撮影終了とともに、長男が真っ先に撤退します。

山頂には常念岳を中心に描かれた周囲の山々の地図(銅板)がありました。

風が強く、足元不安定、狭いため譲り合いが必須、とあって長居はできませんでしたが、視界は良好で下界までよく見通せました。

常念小屋が見下ろせます。
目を上げると、右前方に頂が。
素通りしちゃった横通り岳かしら。

岩ゴロタな山は、上るときの足元要注意度はなかなかでしたが、下りるときはさらに注意が必要。グラグラする石を踏んだときのバランスのとりよう、足にかかる負荷と堪える踏ん張り、気が抜けません。
ふだんの平地をどれだけ無造作にラクに歩いているのかと、痛感。

妹が姉を置いて、山羊かカモシカか、というようにスイスイ岩場を下って見えなくなりましたが、慌てず安全第一を心掛けます(後で早足の訳を聞いたら、自然が呼んでいたんだそうな)。

沢下り

さて、無事、常念岳から下山。
常念小屋でトイレ休憩、それからパン(ブルーベリーパンとクリームパンの2種類)を買い、小屋の外で小腹を満たします。

天気はこれから下り坂の予報。
常念岳山頂までもってラッキーでした!

母さん with 息子ズの「35億」(ほのかに懐かしい)

常念小屋、お世話になりました。

小屋の前の広場的なスペース「常念乗越」にて。

下山スタート、1000㎞ほど下界へ、いざ帰還。

またも岩の多いワイルドな道を下ります。
登山中のケガは、登りよりも下りに多いと聞かされてきたので心して下ります。

ここからはずっと、ストックのお世話になります。
軽い捻挫でバンドを巻いて参加の長男も、下りはストック利用。

階段、というより梯子に近いものが設置された箇所多し。
これを手すりなしで下るのがなかなかどうしてコワイじゃありませんか。
特にストックを使ってというのが、コワイ。
私の手じゃないモノで、しかも1mほど先の対象(細い木の板)をとらえて支えとする感覚。
慣れないと手がふさがっている恐怖感もあります。
どこぞに引っ掛けたり、板をつき外したりしないように。スキーの要領で手は前に、後ろに流れて後傾にならないように気をつけます、。

ストックには体重をかけすぎず、頼りすぎず。
前との距離が空いても焦らず、自分のペースで進みます。

平坦な道もあり、岩場や階段のあとなどは、ほっとしますが、ご覧のように細い道なので、気は抜けません。

登りと違い、下りは落ちてくる自重を踏み支える力が足にかかる。加えて、1,2日分の疲れもたまっている。

とにかく慎重に、慎重に。

胸突き八丁むなつきはっちょう」。

胸突き八丁の「八丁」は、富士登山で頂上までの8丁(約872メートル)で険しい道のこと。「胸突き」は、胸を突かれたように、息ができなくなるほど苦しいことを表している。上記のとおり、胸突き八丁は富士登山で険しい道を言う語だが、他の山についても急斜面の坂道を言うようになった。
さらに、物事を成し遂げる過程を登山にたとえ、大詰めの一番苦しいところを「胸突き八丁」と言うようになった。

「語源由来辞典」より

登ってきた人は、ここで、もう少し!と気合を入れ直すのでしょう。

滑落多発区間、の注意書きもあります。
似たような階段箇所で一度足を滑らせ尻餅をつきました。お尻に大事ありませんでしたが、ヒヤッとしましたわ。

ワイルドな山道ですが、草花が咲き乱れ、楽しい道でもあります。
もちろん、これらに目を奪われてのながら歩き下山は危険です。

沢に出ました。
雲行きがちょっと怪しくなってきてます。

笠原沢の表示。
沢を下っていきます。

ところどころ橋があります。

「大滝」の表示。
半分以上来ました。
だいぶ、足にきています。

途中、ポツポツと雨が落ちてきました。
が、雨具を出すほどではないかな、としばらく様子を見ながら進みます。
幸い、雨はそれ以上は強くならず、直にあがりました。

雨量が多いときは、ここ下れないのでは。

来た道を振り返る。
道っていうか、川だし。

「山の神」の標識。道路まであと500m。
ここまで、雨にも降られず、ケガもなく、快適な登山でした。
山の神様、感謝です。

が、家に帰るまでが遠足、、、じゃない登山。
引き続き、気を引き締めて下ります。

無事下山。
満足(*^-^*)マークですが、やや放心気味な表情です。

山登ラーの妹、それに若者(高所じゃなくなった後半、彼らはスピードアップしよった)に、なんとか食らいつき、怪我もなく、無事下山。 
母さんの足、よくもった。
よく頑張った、達成感いっぱいです。
日頃のテニス、水泳、ときどきヨガのお陰ね、きっと。

山の〆は、温泉&蕎麦


トイレ休憩を済ませ、頼んでおいたタクシーに乗車、初日に車を停めた駐車場まで。
車中、息子たちは爆睡。
助手席に座った妹が運転手さんと会話(ときどき私も参加)。

地元出身の運転手さん曰く、中学高校の行事で燕岳登山があるそうです。
いい思い出となるか、いやな思いでとなるかは、天候次第。
天候に恵まれ、山頂からのすばらしい眺望に出合えれば、「山っていいなぁ」となるけれど、雨の中、寒さと疲れで苦行を強いられたあげく山頂でも周囲を真っ白な幕に閉ざされた生徒は、「山なんて」となると(でしょうね)。

また、地元の皆さんにとって、山は生まれたときからそこにある当たり前のもの。なので、たいていの地元民が休みに行くのは山じゃないと。
「ここにないものですわ」
「ああ、海ですね」

というわけで、安曇野のみなさんは、慰安旅行や家族旅行というと海水浴が定番なんだそうです。

そんなお話をしながら、駐車場へつき、駐車場の裏手にある温泉、しゃくなげの湯へ

、、、と、ここまで完璧な工程でしたが、なんと、

なんと今日は、月に1度の休館日
温泉の休館日、お気をつけください。

急いで別の最寄の立ち寄り湯を探して、ほりで~ゆ四季の郷へ。
ジャグジーで臀部などの下半身を入念にほぐします。
妹はサウナを活用していました。
※女湯は、サウナはミストサウナ、水風呂無しで、がっつりサウナ好きの彼女には、ちょっと物足りなかったようです。

すっきりした後は、お腹を満たします。
安曇野と言えば、蕎麦。

蕎麦処くるまや」さん。

お疲れさまの乾杯(母さんのみビール、みんなはお茶で)。

馬のもつ煮。
「これ、おいしぃー」
と男子はもちろん、みんなに大人気でお代わり。

出てきた、ざるの盛りが、、、すごい!
盛りのよさで有名なお店でした。

夏のスペシャルメニュー、冷掛けそば1100円。
並盛ですが、お上品なお蕎麦屋さんの大盛くらいあって、満腹。

平日の午後遅めという変な時間でしたが、私たちの前にも後にも、お客さんがちらほら。
休日は行列のお店だそうです。

温泉の変更で、急遽探したお店でしたが、大当たりです。
ナイスセレクト、長男!

と、ほぼ完璧な山行きで、妹の運転で無事帰宅。
アゴ脚付きの超贅沢な山行きでした。


実際の行程はこちら⇩


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