見出し画像

食べ物と生活環境は「身体と人生」を作る

人生折り返し地点を過ぎると
身体の あちらこちらに 不具合の音が鳴りはじめた

目のピントが ぼやけはじめ...
掌サイズのスマホ入力がしんどくなってくる

虫歯が神経を溶かし尽くし 歯の空洞に膿が溜まったり...

死生観について自問自答するようになったり...

ここ2年間で 食べ物と生活環境が 大きく変わった
その結果 薬に頼らない 健康な心身を手に入れることができた

時間は遡り...2014年の夏
転機が訪れた

「ケミカルな食べ物は アカン」
「野菜メインで献立つくろうや!」

そういっても 同居していた実母は頑に拒否

母親の食べ物スタンスは自分と真逆

★スーパーで その時々安いものを買う
★保存料たっぷり総菜も夕方5時過ぎの値下げでGET
★マーガリンOK
★味の素OK
★ハイミーOK
★レトルト インスタントラーメン 日常茶飯事...


考え方の食い違いという"マグマ"が 日々蓄積して行った
そこに 追い討ちをかけるように 母の妹が統合失調症で入院した

母は後見人的立場を利用し
妹から預かった多額の入院代を手にした途端
金持ち気分になってしまった

ちょっとした 出来心...
入院代を私的流用しようとしたので
自分は 母を横領という犯罪者にしたくなかった
即座に入院代を取り上げ 弁護士先生に持参し 正式な後見人手続を一任した

それに 猛烈に腹を立てた母
ボクに対して「出て行けー!!!」と怒鳴り 殴り掛かってきた
もともと 食べ物にたいする考え方の違いも相まって
母娘の亀裂は 最大のものになった...

「よっしゃ!母さん ボク 出て行くわ」
「山奥 行ってくるわー」

ソッコー 役場へ転出入手続をした...
雨漏りのする仏間で 錆びて音も殆ど出ないポンコツ化してしまった
アップライトピアノも 山奥へ持って行くことにした

いくつもの 長いトンネルを越え 辿り着いた山奥は 氷点下4度
 音の無い世界だった...

此処には 約2年間暮らしたのですが
1年の約半分が冬(10月〜翌年3月)
良く云えば 避暑地のような環境
熱帯夜と云われるシーズンも 気温16度で 年中冬布団

コンビニ、スーパーマーケット、ドラッグストア、クリーニング屋さん
大きな病院...都会で当たり前のものが 此処には皆無
だった

標高は600mくらい
名水百選に入るだけあって 水は すごく綺麗で美味しかった

物価は すこぶる高い
村民によると「標高100mUPする毎に物価が上がる感じやで〜」とのこと

食べ物は 実母の干渉無く 自由に作れるようになったと思いきや...

イザ 郷に入れば 見えなかった因習というものが一気に露呈された

表向きは「任意」なのだが 実質は「強制」
もし それに背くと 行き着く先は...「村八分」

★居住エリアに近い地元商店で買わなければならない(其れが高い)
★地元商店で何を買ったか監視され 後日 噂拡散される
★葬式の手伝い&香典 セット(手伝いだけ行って香典¥0は あり得ない)
★香典は最低5,000円(だいたい1万円が相場)
★顔見知りで無い人にも 葬式手伝い&香典 セット 暗黙強要
★香典破産の可能性が極めて高い
★葬式手伝わなかった人、香典払わなかった人、村民一丸となって監視
★山の神に供える餅つき(山の神様=性別は女性らしい...)
★餅つきでついた餅は 地元神社の地面にバラ無き 後で拾って食べる(不衛生)
★村祭りの寄付
★人足(にんそく...いわゆる ボランティア清掃)
★あることないこと尾ひれ背びれつけて噂拡散
★閉鎖的なので 外部流入が少ない
★村内婚姻が多く 血が濃くなりやすい(疾病に繋がる)
★余所者はクチだすな
★余所者はカネは出してもクチだすな
★他人のエリアに土足で上がり込んで来る
★山の水は無料だけど砂利混じりなので散水ホースがソッコー痛む


母親からの干渉を逃れても 
村民の執拗な干渉から逃れることは出来なかった

戦後70年経過し 時代は進化しているのに
この村は 変わる事を善しとせず 連綿と因習を繰り返していた

「ワシらも シキタリに苦しんで来たでねぇよ」
「だから ここで暮らすアンタも シキタリに従わにゃぁイカン」
「ここでは 自分っちゅうもんを出したら イカン」
「アンタ ここで骨を埋める覚悟があるのかね?」


彼等の姿は 進化できず死に絶えた恐竜のように見える
自分と同時期に 移住した他3人も 村を出てしまった
それが 村の全容を物語っている

信じる者は 自分だけだった...
辛かったけど 良い経験をした

百聞は一見に如かず
現場を実際に体験するということは大切だ
TVメディアの報じる「Let's 田舎暮らし!」は美しい側面しか映さない
闇の部分を見て幻滅ショックもあったけれど
冷静に物事を見るスキルを 自分に与えてくれた

長いようで短かかった2年間
ありがとう 山奥...

村外からのオファーをいただき 映画音楽制作に関わらさせて頂いたり
メジャーシンガーの前座を拝命するなど 
地道に活動キャリアを積むことが出来た

山奥から 今のアトリエに移転する際
一時期 ホームレスになってしまったけれど

物心サポートしてくださった方がいた
みんな それぞれ忙しい筈なのに
山奥でホームレスになってしまった自分に
食糧を送ってくださいました

自分は身を置いた先で無給勤務していましたが
客の来ない時は マカナイが打ち切られるなど 
心身が恐ろしいほど 追い詰められて行きました
逃げ出すと 氷点下10度
死んでしまう...先の全く見えない日々...

「1日も早く ここから 脱出しなければ!!!」
周りから 温かいサポートをいただいた お陰で
新しい 転居先も見つかり 今に至っています
ほんとうに ありがとう!!!

また そのときも ママを信じてくれた
相棒ユウキ君 あらためて 感謝の気持ちを伝えたい

やっとこさ...2017年春から

他者に干渉されない 環境(畑を耕し 野菜とハーブを育てる、日本庭園)
他者に干渉されない 食事(食料品 消耗品は予算範囲内で通販利用)


この2つが実現した

自前で育てた 野菜を収穫して食べるのは この上なく旨い

化粧水?
自前で育てたハーブから作ればいい

隣家との境界フェンスが100万円かかる?
そんな お金ない

お金が無くても 頭を使う余地がある筈だ

そうだ 生垣を作ればいい...

土壌改良で バーク堆肥を仕込み...

金木犀 11苗
ヒイラギ木犀 11苗 を調達

金木犀...ヒイラギ木犀...金木犀...
互い違いに 40㎝間隔で 配置

気づけば 日が暮れていた...
小学校の頃から 年玉を貯めて灯籠を買うのが夢だった
(石屋さんに 行くのが 母親にバレて年玉を取り上げられてしまった)

移転先においては
日本庭園をたくさん取り扱っている
造園の匠と出会い 自宅の日本庭園をプロデュースして頂く運びとなりました

食事と環境が整うと 性格が より穏やかになる
全然 怒らなくなった
全然 クヨクヨしなくなった
全然 マスメディアの消費マインドに踊らされなくなった
薬に頼らなくても 自然治癒力が高くなった
村で あれだけ治らなかった虫歯も新天地では 比較的早く治ってきた


晴耕雨読のモノ作り生活
やっと 動き始めた...

陰日向なく 自分のこと 覚えていてくれて
支えてくださっている人に たいして
自分ができること

それは 作品をつくって 届けること

ボク 自分に負けない 
がんばる

最後まで読んでくれて ありがとう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?