見出し画像

戻りたい、戻れない。時はときに残酷。

‪#‬写真が好き

とある事情からかなり前に亡くなった伯母の家を片付けていた。
伯母は編み物教室の先生をし、内孫の私を祖母とともに可愛がってくれた。
幼稚園の送り迎えもしてくれた。

ある時。
いつもより支度が早くできて上機嫌で伯母の手を握り幼稚園へと向かった。
途中で異変に気付いた。
園服のパンツをはいていない!
家と幼稚園までの距離、1/3程度行った場だっただろうか。
急いで家に戻り、半ズボンを履いた。いや、今はなきブルマのようなものだっただろうか?
とにかく、せっかく早くできたのに、この騒動で結局いつも通りの時間に幼稚園に着くことに。

そんな伯母は絵がうまかった。

整理していたらこんなものが出てきた。

「懐かしいーーーー!!」

1人でいたのにもかかわらず、思わず大きな声が出てしまっていた。
時を経ても色褪せない絵があった。

大好きだったキャンディキャンディの絵を描いてオリジナルのカレンダーにしてくれたものだった。

以下、抜粋したものを。
(順不同)

テリー好きだったな
アンソニーからアルバートさんまで勢揃い
こういうタッチ、最近ないね
結婚式は幻
テリー好きすぎる
伯母が描いていた絵の記録

この他にもキャプテンハーロックのハーロックの栞も出てきた。
絵を見る度に懐かしかった。
片付けの手が自ずと止まる。
一瞬であの頃に戻る。

もう一つ。
伯母との忘れられない思い出がある。
時に伯母が晩御飯を作ってくれた時のことだ。
まだ私も小学生くらい。
私の誕生日の前日はハンバーグ。
そして誕生日当日。
なんと鰯が出てきた!
「なんでたんじょうびのにいわしなのー?」
「あ、忘れてた」
この時のことほ今でも鮮明に記憶に残っている。

でもこの頃はもう二度と戻ってこない。
だから写真という記録に残すことが大切でもある、と感じている。

自分の小さい頃、生前の祖母たち、旅先の景色、全て思い出。全て大切。
その時にしか味わえない、見られない、触れないものたち。

記憶は消えてしまうことがある。
でも写真は残る。
スマホに写真の機能がなくならないように、写真もなくならない。

でもこれを見たら伯母に会いたくなるけどね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?