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頭脳警察「7」コンプリートwith BRAINPOLICE UNION

こんなこと書くと頭脳警察やPANTAさんやTOSHIさんのファンや関係者に怒られるかもしれないが、僕は頭脳警察に詳しくなかった。今は必然的にかなり詳しくなったが、詳しくなかった。もちろん頭脳警察やPANTAさんの楽曲は色々な形で知っていたし、PANTAさんTOSHIさんのことも何度も色々な形で観たこともあった。が、どれも断片的なもので全体を俯瞰することもなかった。一緒に演奏する中で色々な話を聞き、色々な曲を演奏し、理解を深め、魅了されていった感じで今は大分詳しくなったがしかし50年以上の歴史があり活動範囲も広いので全てを把握することはできていない。現在さらに深部へ進んでいる途中だ。

昨年12月に「PANTA et KeiOkubo」と時を同じくしてDVD「頭腦警察コンプリート with BRAINPOLICE UNION」が発売された。これは2020年11月30日に渋谷DUOで行われた、1990年発表された「頭脳警察7」のコンプリートライブの模様を収めた貴重なライブ盤だ。

ロックバンドに限らず何かのファンって好きになった時のアルバムやものが一番印象に残っていたりするもので、それは当たり前。恋をする瞬間だし。だから大抵のバンドは初期が好きとか、インディーズ時代が好きとか、そういったことを言う方が多い。初期衝動があったとか、そういうことを言う人もいるが、実際初期衝動みたいなものもあるかもしれないが、例えばビートルズのアルバムはどれがいいか?なんて言っても答えにくい。ミュージシャンの方では全員とは言わないが、常に新しい衝動で動き、作品を作っていく、何なら技術もついていく。技術がついたからつまらないなんて人もおり、たまに確かに自分でもそう感じることもあるが、それにしたってほんとか?ちゃんと感じているか?情報に踊らせてないか?と思う。

そんなわけで頭脳警察7。1990年に頭脳警察が再結成した時のアルバムである。これほんと名盤だ。ここから好きになったファンも多いのではないだろうか。再結成のアルバムでこういうことができるバンドは少ない。あまり聞いたことがない。どの曲も歌詞が突き刺さる。楽曲の幅広さ、エネルギーもすごい。自分でも今からこういうアルバムを作りたいと切に思わせる名作。それをさらに今のメンバーで演奏したライブを行った。いつものライブ以上に熱が入っていた記憶がある。普段のライブに熱が入っていないなんてことはなくライブは全て特別であるが、一つのアルバムを再現するというのはまた違う熱が必要になってくる。アルバムというのはその時代、時期の記憶を留めている、保存しているものでもある。だから記憶や時間を超え、しかし、あくまで現代にライブしなくてはいけない。そう言った熱を一曲目からふんだんにぶつけている。正直袖で二人を見ていいてかっこいい!!もう、これ俺たち出て行かなくていいんじゃないか?ぐらい思ってた。そんなエネルギッシュなライブ映像。これまた一つの記録。反芻していただき、1ページに加えていただけたら幸いである。

ところで、このDVDにはもう一つ貴重な映像が入っている。バンドメンバーそれぞれのソロバンドの映像だ。僕の「おおくぼけいと建築」の映像も含まれている。おおくぼけいと建築はおおくぼけいソロから発展して作ったバンドで活動も少なく、演奏曲も音源化されていないものが多い。この編成でのライブも数少ないので、このDVDで確認してほしい。おおくぼけいのボーカルが収録されている作品ってこれくらいしかないと思う。ともかく手に入れて損はないのではないか!

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