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「紫」との付き合い方

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は紫を上手に使うお話。

好き嫌いが分かれる色彩

先日、紫が好きになった理由を書きました。

紫って印象がブレやすい色彩で、自分のように愛してやまない人間もいれば、どうしても苦手で使えないという方もいます。

昔から高貴な色と言われていますが、それを「上品さ」として捉えるのか、「品が良すぎて敷居が高い」と捉えるのかで、感じ方が真逆になりますよね。

同時に夜の世界のような、危険な香りを出す時もあるので、
それを「敬遠」するのか「魅力に感じる」のかでも変わります。

紫と上手に付き合う

個人的に紫を生活に取り入れるにあたって、いくつか気を付けていることがあります。

1. 光沢感あるものは使わない

まずは「光沢感の強く、薄い素材の紫」は使わないこと。
光沢感があると、うわべは煌びやかに見えますが、紫の上品な面は消え失せます。生地も薄いとテカテカ感だけが伝わって使いづらいです。
ただし、「生地の厚い重そうなもの」であれば不思議な重厚感が作り出せるので、その人のキャラクター性に因りますが、効果的に使えます。

2. ビビッドなトーンは控える

ビビッドな色は、色相問わず主張が激しいので、
明るく鮮やかな紫は控えた方が良いです。
明度を下げたり、彩度を下げたりして、濃いめの落ち着いた色で使う。
あるいは、思いっきり薄くしてラベンダーや、パステル調で使うと他の色との親和性も生まれます。

3. 白と組み合わせない

白と紫は分量、配置で大きくブレる配色なので、避けた方が無難です。
メンズだと謎のホスト感が出ちゃうんですよね…。
白っぽいものが欲しい時は、明度差を抑えたライトグレーやベージュなどにすると馴染みがよくなります。

4. 差し色を使う

紫は馴染みのよい色彩がいくつかあるので、
それを差し色を入れることで、紫の主張を少し抑えるのも手。
紫のシャツの中にカーキや黄色のインナーを入れて、チラッと見せると雰囲気がガラっと変わります。
ターコイズやピンクなどもいいですね。

5. 青紫や赤紫から始めてみる

赤と青のバランスが中間の紫は、ややクセがあるので、
慣れるまでは「青紫」や「赤紫」など、どちらかの分量が多い色から、徐々に中間の紫へ攻め入っていくのも手です。
少しずつ体や心を慣らして、近づけるイメージですね。

・・・

簡単にまとめると、この5点でしょうか。
その上で、「紫が使われている、自分が良いと思うもの」を見て、意識的に目を養っていくのが、紫とうまく付き合うポイントかなと思います。
(この辺りは紫に限らずですね)

奥深い楽しい色なので、ぜひ紫使ってみてください。

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