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Web広告ヤバそう?GoogleサードパーティCookie廃止でどう変わるのか

こんにちは。いつもnoteを読んで頂き誠にありがとうございます。

(少し煽り気味のタイトルになってしまい申し訳ございません。)

先日、弊社のメールマガジンでも触れさせていただきましたプライバシー保護とWebマーケティングについて書きたいと思います。メールマガジンではWebマーケティングに関する情報を発信しています。ぜひ登録をお願い致します。


Cookieレス時代がくる」と言われ始めて5、6年ほどが経つでしょうか。アップル社がプライバシー保護の施策として「ITP(トラッキング防止機能)」が施工され、それを皮切りに次々とWebブラウザにおけるプライバシー保護の動きは強くなってきています。

現時点では、さほど問題は大きくなさそう。。?と思われているかもしれませんが、そろそろそういう訳にもいかなくなってきました。

というのも、Googleブラウザにおける「サードパーティCookie完全廃止」がついに1年を切ったからです。(2024年3Qには完全廃止される予定です)

今回は、そもそもCookieという言葉のおさらいと、Webマーケティングに起こり得る影響について簡単に解説します。

そもそも「Cookie」とは?

「Cookie」という言葉をご存知でしょうか?Cookieとは、Webサイトを閲覧した際に、訪問者が訪れたサイトや入力したデータ、利用環境などの情報が記録されたファイル(仕組み)を指します。簡単にいえば、Webサイトに残る足跡のようなものです。

Cookieには、「ファーストパーティーCookie(1st party Cookie)」「サードパーティーCookie(3rd party Cookie)」の2種類が存在します。

ファーストパーティーCookie(1st party Cookie)とは

訪問したWebサイトのドメインが直接発行するCookieです。たとえば、以下の用途でこのCookieは使われます。

・ログイン状態の維持
・入力情報の維持
・カート情報の保持 etc

サイトドメイン毎にしかCookieを付与できないためサイト(ドメイン)を横断してのCookie付与はできません。

サードパーティーCookie(1st party Cookie)とは
訪問したWebサイト以外から発行されるCookieのことです。たとえば、以下の用途でこのCookieは使われます。

・リマーケティング広告
・アトリビューションの計測(ドメイン横断記録)
・興味関心の記録 etc

サードパーティCookieは、サイトドメインに依存しないので、横断的にCookieを付与する事が可能です。

Cookie規制と個人情報保護の流れ

GDPRというEU連合におけるデータ保護規則が2012年に制定されました。GDPRでは、3rdPartyCookieも個人情報にあたるとされ、Cookieを取得する際に同意を取ることが義務化されました。そこから各国、各企業ではインターネット内におけるプライバシー保護の規制が徐々に進んでいきました。

「Cookie廃止」はデジタル広告にどのような影響があるのか

Cookieとやらが廃止されて、結局どういう影響があるわけ?
Webマーケティングにおいて、あらゆる便利な機能にサードパーティCookieデータが使われてるため、少なからず影響がでてきます。

①リマーケティング広告が困難になる

リマーケティング(リターゲティング)広告は、サイトを横断して付与されるサードパーティーCookieを使ってユーザーを追跡します。そのためサードパーティCookieの規制が進めば、リマーケティング広告の精度に影響が出てくると考えます。

②ターゲティング広告の制度が落ちる

属性情報や行動履歴情報を組み合わせたターゲティング広告の精度が低下する可能性があります。これらの精度を担保していたのはサードパーティCookieであり、繊細なターゲティングを可能にしていました。しかしサードパーティCookieが廃止されることで、これらの精度が一定に落ちる可能性が高いです。

③コンバージョン計測の精度が落ちる

サードパーティCookieにより、コンバージョンに至った経緯を具体的に知ることができました。しかし、クッキーの廃止に伴い、複数のWebサイトの経由・再訪問・具体的なユーザの行動などを把握できなくなり、正しく計測できなくなります。

④アトリビューション分析ができなくなる

アトリビューション分析は、複数のウェブサイトを横断的に分析し、間接的な貢献度を分析する方法です。サードパーティCookieが廃止されることで、異なるウェブサイトからユーザーの行動履歴などを取得できなくなり、アトリビューション分析そのものも不可能になる可能性があります。

どのような対策が必要?

正直、Cookie廃止直後は混乱するものの、代替可能な機能は次々と出てくると思います。たとえば、マイクロアドは先日(2023/10/24)次のような発表を行いました「「Privacy Sandbox」に対応が完了したことを発表。これにより、3rd Party Cookieを使用せずに、ターゲティング広告配信と効果計測をすることが可能になる。」

つまり「少し待っていれば頭の良い人達がちょうど良いものを開発して、また便利な状態になる」というのが僕の考えです。ただ、そうはならずに対策した企業だけが生き残るという未来もあり得なくはないと思うので、いまからできる対策はしておいても良いと思います。

新しい技術を試してみる

サードパーティCookieの利用ができなくなれば、そこに代替品のようなサービスは今後も月々と開発されることが予想されます。現時点では高度な開発者クラスの間でしか騒がれていないシステムも、いずれわかりやすい形で商品化されると思います。たとえば「デバイスフィンガープリンティング」と呼ばれる追跡技術や「データクリーンルーム」といわれる、大手プラットフォーマーが提供する「個人の特定を回避しつつデータの分析と活用」を行うためのシステムです。今後、次々とサービスが出てくるので自社に合ったものを慎重に選びたいっですね。

オウンドメディアによる集客強化

Web広告の割合を減らしておくこと自体がリスクの低減に繋がる

Web広告の効果減少に備えるためには、ブログやオウンドメディアからも集客できる状態にしておくことが望ましいです。ブログやオウンドメディアはCookieに頼ること無く集客できるので、いまから着手しておくことをオススメします。

また自社メディアが育てば、ファーストパーティデータの価値も比例して上がります。自社サイトから得られる規制がかかっていない顧客情報を集められるわけですから。さらには、最近GA4に変わりましたが、GA4もサードパーティCookieを使用していないデータなので、自社メディアに集まるユーザーが増えれば、利用可能なデータは大きくなるのです。

SNSアカウントの強化

SNSが集客の中心を担うことも少なくありません。アカウントが成長すれば、安定的に認知拡大や集客につなげることができるため、今後に備えてアカウントを育てておきましょう。

SNSは今後も廃れる可能性は低い集客チャネルだと思っています。実際に弊社のクライアントでもWeb広告依存から、youtube、instagramからの集客にシフトして成功している企業もあるので。

結論

2024年の3QでGoogle ChromeのサードパーティCookieが完全廃止された直後は、全体的にあれると思います。ターゲティングの精度やコンバージョン計測の精度が落ちて、数字的な悪化を見思って感じるかもしれません。

しかし数ヶ月経過すれば代替品(プライバシーサンドボックスなど)の機能向上により、ある程度の精度が回復するんじゃないかなと。ただし、あまりにもサードパーティCookieやWeb広告に依存している事業モデルの企業は、短期間でも結構なダメージがあると思いますので、いまのうちにリスク分散をしておくのがいいんじゃないかと思います。

ご閲覧いだきありがとうございます。何かと不安な2024年ですが、ぜひ一緒に戦略を考えたいと思いますので、お気軽に相談ください(^^)


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