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理不尽な離婚請求に負けない~コラム②~離婚理由を問いただす

私は、妻側(以下、「相手方」という。)の弁護士と初対決をすることになりました。
前回の相手方の弁護士からの受任通知を受けて、相手方弁護士事務所に電話して、具体的に今回の離婚理由を問いただすことにしました。
その前に、次の2点について意見表明を行った。

①突然に子供を連れて、家を出たことについて大変驚いていること。

②当方に離婚原因となるような事由はないことから、現段階において、離婚について消極的であること。

それから、次の3点を確認した。

③受任通知に書かれてある「夫婦の信頼関係を損なう行為」について、文書で具体的に例示すること。

④離婚条件(親権、財産分与、養育費、面会交流等)の考えを文書で提示すること。

⑤当方の同意なく勝手に家を出て行っていることから、直ちに婚姻関係の破綻にはあたらないこと。


まず、③、④について私が相手方弁護士に話すと、「それは離婚協議の土俵に上がっていただかないと・・・」と言ってきました。

そこで私は、「離婚理由も言えない、離婚条件も示せない状況では、離婚する意思もないし、離婚協議のテーブルには上がれない」と言うと、相手方に確認しないとと、早速答えに窮していました。このとき、私は思ったのは、今回の離婚に際して、相手方はまともな離婚理由を持ち合わせていないと気が付いたのです。

前回の電話とは違って、始めは丁寧に電話の応対をしていた相手方弁護士が、最後のほうになると、「はい、はい、はい。」と明らかにいらだつ様子がわかりました。

それから、⑤について話すと、相手方弁護士は「すでに婚姻関係は破綻していると思いますよ」と言ってきた。理由は、私が平日、私の実家で寝泊まりしていたからというのである。

しかし、平日実家暮らしをするようになったは、私がうつ病で調子が悪く、会社を休むことが多かったので、妻や妻の両親が私に平日実家暮らしするように強く勧めたからである。平日は実家暮らししていたが、金曜日の夜から月曜の朝までは、子供たちのいる自宅に帰り、分担された家事もこなし、子供たちの面倒も見ていた。当然、生活費も入れていました。

そこで、私が「平日実家暮らしは、病気のためにしていたことですよ?相手方から聞いていませんか?」と言うと、相手方弁護士は思わず「え?」っと言葉に詰まってしまったのだ。

私の予想だが、相手方は自分たちの都合のいいように、私が勝手に平日実家暮らしをしていると相手方弁護士に説明しているのだろうと思いました。平日実家暮らしを始めて、ちょうど3年が経過したころだったから、相手方はそこを離婚理由のメインに据えたかったに違いないと思いました。

相手方弁護士は、依頼人(相手方)に確認して、また私に連絡すると約束して、私と相手方弁護士の初対決は終了した。しかしながら、相手方弁護士からそれ以来、連絡は来なかったのである。

つまり、相手方は子供を人質に取り、裁判所に調停を申し立てるとか言って、私を動揺させて、離婚協議のテーブルに引きずり出して、さっさと相手方に有利な条件で、離婚成立を図ろうとしていたわけである。

前回も書きましたが、いくら相手方に非があっても、喧嘩(戦争)は感情的になったほうが負けです。理不尽な離婚請求であると感じた場合は、相手方に文書で離婚理由を出せと言うだけで、相手方は対応に苦慮してしまいます。つまり、相手方は何もまともな理由を持ち合わせていないから、私たちに脅しをかけているだけなのです。なにも、ビビる必要はありません。

それ以降、私も弁護士をつけることにしました。

次回のコラムでは、法定離婚事由(民法770条に規定)についてお話ししようと思います。

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