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アジャイル型チームと進化思考

僕の所属しているMIMIGURIでは、以前から組織のアジャイル化を志向しており、その試行錯誤の一部をCULTIBASE RADIOでもご紹介しています。


アジャイルに関して言えば、恥ずかしながら僕も以前は「ミーティングを定期的に行ってその日/その週に取り組む課題とタスクを決めることで、臨機応変なプロジェクト運営を可能にすること」程度に思っていました。その本質を学んでいくと、手法に踊らされていたことを痛感しています。

上記ラジオにて詳しく紹介されているのでお聞きいただけたらと思いますが、アジャイル型チームのポイントは、

① [内発的な動機の可視化]個人がプロジェクトを通してどのような学習を起こしたいのか可視化
② [解決すべき課題の対話]チームで解決すべき課題について語られている

という2つの条件のもとで、「チームでの振り返り」にレバレッジを効かせて運営します。

振り返りでは「個人の内発的な動機が発揮できたか」と「課題が解決できたか」の二つの側面から経験してきたことの意味づけを探り、学習サイクルを回します。

内発的な動機や心理的安全性が組織内の共通言語となる中で、その反作用として、チームがある種ぬるま湯的な状況となってしまうことへの違和感や悩みを伺うことが増えています。

内発的な動機や心理的安全性の自己目的化を脱し、プロジェクトとプロジェクトチームの進化を構造的に起こすことを志向したコンセプトが、アジャイルだとも言えそうです。


「進化」といえば、太刀川英輔さんの「進化思考」が話題です。

はるくんのグラレコが美しい!

「進化思考」では、創造性を発揮するために「変異」と「適応」の両面が必要であると語られています。

変異とは、バカになって新しいHowを試すこと。偶発的なアイデアを大量に生み出す発想であり「どのように変化できるのか」が中核的な問い
適応とは、変異によって生まれたHowを現実に適応させること。適応状況を理解するために、世の中の構造を解き明かす思考であり「なぜ、そうあるべきなのか」が中核的な問い

(太刀川英輔「進化思考」をもとに作成)


「進化思考」の視点から、アジャイル型のチーム運営を眺めると、「何故、個人の内発的な動機がチームに必要なのか?」という問いを深めるヒントを得られそうです。

アジャイル型のチーム運営では「個人の内発的な動機がチーム内で可視化されていること」が鍵になると先ほど述べましたが、内発的な動機を重視する理由はプロジェクトでの「変異」を構造的に起こすためだと言えそうです。

一方、進化をしていくためには、変異だけでなく「適応」が必要であり、アジャイル型チームでは、リフレクションを通した経験学習を回すことで、適応を図ります。


CULTIBASE Labでは、太刀川さんをお招きしてLIVE EVENTを明日実施予定ですので是非ご参加ください(個人的には組織ファシリテーションと、進化思考の接点がどのように生まれるのか楽しみ)


(2021年5月7日09:05追記)
記事中に記載している太刀川英輔さんのお名前の表記に誤りがありました。訂正してお詫びをします。

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