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【動画レポ】秋葉原開催! IoT縛りの勉強会! IoTLT vol.99 @granica

今日は2023年5月23日に開催されたIoTLTの99回目のイベントについてレポートします。今回もハイブリッド開催でアビダルマ株式会社が運営する近未来体験スペース「granica」で開催されました。youtubeでの参加でしたが会場の様子も合わせてレポートさせていただきます。

<動画です>

オープニング

オープニングの様子

オープニングはのびすけさんによるゆるりとしたスタートです。今回は現地の登壇者とオンラインが半々だそうです。IoTLTは2015年くらいから8年で、今回はなんと99回目のIoTLTになります。いまや一万人超えの会員になっています。

スピンオフIoTLT

地方のIoTLTもあって、先日は福岡でIoTLTが開催されたそうです。コロナ中は開催されていませんでしたが、どんどん復活してくるのかなと思っているそうです。スピンオフもたくさんあって最近はねこIoTLTや鋳造IoTLTなどが活発に開催されて全体では300を超える回数が開催されています。

IoTでも電子工作でもいいのでゆるく開催しています。Youtubeのチャンネルもお願いします。

タイムスケジュール

今日は北崎さんのスポンサーLTのあとオンライン登壇が続いて、そのあと会場での登壇になります。今日はairpocketさんの娘さんも登壇します。(史上最年少登壇)

PLAYCANVASを使ってIoTデジタルツインを実現する:IoTLT放送部北崎さん

一番手はおなじみのスポンサーLT、IoTLT放送部の北崎さんからです。今回は3DモデルエンジンのPLAYCANVASでつくった仮想空間と現実空間のIoTを連動してデジタルツインを実現する話です。

PLAYCANVASはjavaScriptで記述された3Dゲームエンジンでブラウザ上ですべて動作し、作ったものもクラウド上に保存されすぐに始められます。

PLAYCANVASの特徴

試したことはMQTTとWebSocetを使ってNode-Redと連携させ、3Dと連動してLチカや照明の点灯を組み合わせ、それと競合サービスのBabylon.jsとのオブジェクト交換です。

試してみたこと

<資料>


micro:耳it:otamaさん

LT第一弾は最年少登壇者、airpocketさんの小学4年の娘さんです。この年齢にして「好きな開発環境」とは恐ろしいです

otamaさんのプロフィール

発表内容はmicro:bitを使った聴覚障害者のフォローをする機能T機を作った話です。家電のアラーム音をキャッチして視覚的に伝える「家電機能」や、アラーム音の変わりにコーヒーアロマの香りで目が覚める「目覚まし機能」について紹介されました。

目覚まし機能の構成

今後はマイクやセンサー家電の小さな音でも反応できるように下糸のことでした。内容もさることながら、ものすごくしっかりした登壇で会場は拍手の音で溢れていました。本人も「おもしろかった」とコメントしていました。

M5 Stack用の指紋認証センサーを試す:マツナガ(ufoo68)さん

二番手のマツナガさんは買ってみたけど用途が見つからない指紋認証センサーの紹介です。マイコンはM5 Stack Core2で開発ツールはUiFlowを使いました。

UiFlowで開発

指紋認証センサーの機能は「指紋の登録」と「指紋の照合」です。この機能についてUiFlowのプログラムと実際の動作について紹介されました。指紋の生データがどうなっているかなどまだわかっていないところもあるそうです。

指紋センサーを使用する様子

指紋センサも安くなったのでお試しくださいとのことでした。

<資料>


M5STU:ikeuchiさん

次のイケウチさんは恒例のシリーズであるM5を使ったレゴチャレンジです。ゴールデンウィークに開催されたM5Stack Japan Tour 2023 Spring Osakaで作品を展示しなんとTwitter上のコンテストで「S」の作品がTop3に選ばれたそうです。ABCのチャレンジの紹介も出来たそうです。

Top3に選ばれた作品

のこりのM5バッジを使った「T」(Tree)の作品、ダイナミックに動く「U」(umbrella)の作品も紹介されました。

残りはIoTLT2回分(6作品)のチャレンジです。

IoT-AIの執権プロジェクト「カリー」で何が起きたのか?:株式会社アバンド 青木さん

次は現地からの登壇、株式会社アバンドの青木さんによるGPT4を使った実験的な試みの紹介です。

今回するのは「カリープロジェクト」でAIでどこまで開発ができるのかやAIとリアルな世界が繋がったときに何が起きるかを研究したものです。

リアル拡張を実現するためのアドバイスををChatGPTと対話して言った結果、GPU搭載のJetson Nanoが提案され実装するPythonプログラム(バグも少ない)も提案されたそうです。すこし修正は必要でしたがうまく動いたそうです。

AIリアル拡張のシステム構成

ChatGPTと一緒に開発するとツールの選択などで人間が取り残されてしまう感があったり、タイミング処理や複雑な置き換えがあると突然壁に当たり嘘を回答するのが始まってしまうそうです。

リアルタイム処理のようす

人間の仕事は全体のプログラムを見て、間違いを自分で探して直していく部分になるということでした。


初学者が電子工作をした話:砂子将司さん

休憩明けのLTは今回IoTLT初参戦の砂子さん。少し前まで電車の運転手だったそうです。のびすけさんからもらったRaspberryPi Picoをもらって最近始めた電子工作の内容を話しました。

今回やろうとしたこと

今回作ったものは時計です。3Dプリンターからいろいろ苦労して作ったそうです。中身のほうはいろんな人のブログ記事を参考にして作りました。ノウハウを無償で公開するオープンな文化二感動したとの事でした。

時計の中身をつくる

完成してみると今度はなにか物足りないという欲求が湧いてきて温度湿度センサーも加えることにチャレンジしました。読み込みのタイミングの問題に苦労したそうです。

完成品

作りたいものに向かって試行錯誤するプロセスが楽しかったそうです。実際に作ってみると様々な発想が出てくるというのが感想とのことでした。

郵便箱ビーコンがつくれそうな気がする:うこさん

つぎはうこさんの発表です。内容は以前から取り組んでいる郵便箱ビーコンを作る話です。次回のNT金沢でも登壇するそうです。

郵便箱ビーコン

郵便箱ビーコンは郵便箱につけるデバイスで、郵便物が届いたらLINEビーコンとして電波を発信しLINEで近くを通るだけで投函の通知をするものです。前回よりも、リセットボタンやLEDが強化され、コードもライブラリを魔改造して実現しています。

LEDがアップデート

しかしLINEアプリを開いていないと通知されない課題や電池の消費量の課題が残っているそうです。

今後サービス化したいのですがLINEビーコンの仕組みの制約や混線の課題などがあるそうです。それでもいま基盤を手配中だそうでこれからの強化に期待です。

M5Stackのリハビリをした話:鈴木(Suzuki1_3)

次はIoTLT初登壇の鈴木さんです。(数日前にのび助さんに会ってLT登壇を依頼されたそうです)最近IoT関係をやっていなかったのでリハビリ感覚でM5 Stackを触ったそうです。

周波数成分に応じて光る照明

作ってみたのは最近のDJアプリのように周波数成分を検出して光る色を変える照明ですが、久々にやったので全く動きませんでした。ChatGPTに聞いても嘘をつかれてダメだったりしましたが完成したものをデモをしてくれました。ちゃんと光って会場から声が上がっていました。

デモの様子

やってみて楽しかったそうなので今後も期待ですね。

nR9160を布教しに来た:わみさん

次のわみさんのLTは最初に余談「電源アナライザOTII-ARC-PRO」の布教からです。

そこから本題の「nRF9160」の話に入りました。nRF9160はNordicが提供しているLTEモジュールで技適もあります。

nRF9160はファームウェアを書き込めて電池でも動き、さらに個人で買っても比較的安価で、VSCodeで簡単に環境が作れる扱いやすいデバイスです。

nRF9160のいいところ

しかし課題は圧倒的に情報が少なくQiitaの記事も17しかないそうです。KDDI以外に相互接続試験の情報がなく情報が欲しいそうです。これを広めようと小さな基板もつくってBoothで売っているそうです。

これから普及していくことを期待して布教していくそうです。

今後の展望


シン3次元表示装置〜その1〜:福山大学 山之上さん

次は福島大学の山之上先生です。今回は新しいテーマ「シン3次元表示装置」です。

つくったもの:立体情報の静止画表示

つくったものは立体情報の静止画表示をする装置「テレポートドレッサー」で、静止画だけでなく簡単なアニメーションもできます。構成はRealSenseで取得したデータを8個のRaspberryPiで処理して多数のArduinoを通してもっとたくさんのモニタに映します。

テレポートドレッサーの構成

恐ろしい物量に会場がどよめきました。その2、その3にも期待ができます。

<資料>


Google I/O 2023で話されたWeb MLの話を紹介したい:豊田陽介さん

次はビジュアルプログラミングIoTLTの豊田さんのLTは先日行われたGoogleのイベント「Google I/O 2023」で聞いたWebMLのお話です。記事にもなっています

ひとつめはMedia Pipeの新機能。いくつか増えていますが学習無しで使えるジェスチャー認識やモデルのカスタマイズ機能が紹介されていました。それ以外にもいろいろと機能追加されています。

ジェスチャー認識のデモ

次はVisual Blocksです。学習もできるAIのブロック構築環境でいろいろ動かすことが出来ます。

Visual Blocks

<資料>


カメラモジュールで何かをしたかった:小島さん

次は「空飛ぶ組み込みエンジニア」+社会人大学院生のつばさ(小島)さんのLTです。最近M5Stackのカメラモジュールを買ったのでなにかしたいと考えていたのですが間に合わず、過去に作ったものを紹介しました。内容はM5のイベントでやってみたリモートワークのための家電自動制御つきのポモドーロ時計です。25分集中して5分休む・・・みたいなのをするタイマーです。

リモートワークのための家電自動制御つきのポモドーロ時計

<ブログ記事>
https://elchika.com/article/1bbd60d4-8011-4773-b91e-91b0caf496ec/

全体の構成

ビーコンにはMaMORIOを使用し、家電を操作する子機はM5Atom Liteで親機はM5Stackを使用しています。MaMORIOをなくしたので変わりにもっと軽くて小さなビーコンを探しているそうです。

ポータブルDJデバイス

もうひとつの紹介が独自CPUのポータブルDJデバイス。はじめて作ったプログラムだったそうです


続 呼び込みくんでなにか:のびすけさん

最後のLTは主催ののびすけさん。以前からのシリーズ「呼び込みくん」の話です。スーパーで使われているアレです。

今回のテーマは最近はやっている「酔いどれ知らず」という曲の「そして」のところを吹き替えるバイトがあるそうで、それを呼び込み君にやらせてみようという試みです。

例のバイトをやらせてみた

それだけではつまらないと思い、歌を認識して動作するようにATOM Echoのマイクを使って作ってみようとしたそうですがSTT実装が見つからずWeb Speach APIを代用したとのことです。

デモの様子

ちゃんと歌を認識して声を出していました。


クロージング

以上で登壇全てが終わり登壇者への拍手です。

次回はついに100回目です。




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