見出し画像

Windows365登場により変わること変わらない事を考えてみた

現地時間の2021年7月14日、MicrosoftがパソコンOSであるWindowsをクラウドで提供するサービス「Windows365」を発表した。従来からMicrosoftには「Azure Virtual Desktop」という仮想PCサービスはあったのだが、この「Windows365」はROPソフトではなくブラウザからアクセスできる点や、料金体系が月額固定であるなどなど、今までのサービスと異なっていてそのインパクトは大きい。

今回、YoutubeのRPA Communityチャンネルで簡単な解説動画がアップされていたのでまじまじと見てみたが、これって単なる新しいサービスの提供というわけではなくて、けっこう大きなインパクトがあるんじゃないかと妄想してみました。

Windows365についてのざっくりとした説明はこちらです。


今後のパソコンはどうなる?

まず妄想してしまったのは「今後、パソコンってどうなってしまうのか?
Microsoftの説明を見る限り、それなりに新しいブラウザを積んだデバイスであればどんなものであれ、そこそこ充分なスペック(VCPU、16GBのRAM、512GBのストレージ)のPCとして使用できるということです。iPone、iPad、Androidや低スペックのPCどころではなくLinuxやらRaspberry Piでも操作できるのであるとなると、正直デバイスのスペックなんてどうでもよくなるのではないか???・・・・という考えに至ってしまいます。


それっていろんな業界を破壊しかねないことになります

少なくともパソコン業界・・・・普通のオフィスソフトとかを使う用途であれば、高いスペックのCPUも大容量のRAMも無意味という事になってしまいます。すなわちパソコンは差別化要素を失ってしまい完全にコモディティ化してしまい、グラムいくらで売られる消耗品と同じになってしまいます。ビジネスで使うパソコンは各オフィスに無造作に置かれ、テキトーに選ばれて使いたいときに、テキトーに持ち出され、テキトーに使うという・・・・なんかずいぶん粗末に扱われるモノにまでなり下がっている世界が妄想されます。重要なのはディスプレイの大きさや綺麗さ、キーボードのタッチ具合などなどフィジカルな性能のみ求められる・・・・完全にハードウェアメーカーはやばい状況です。

おそらくはリモートではうまく使いにくいオンラインミーティング的なリアルなコミュニケーションやゲームなんかのわずかなタイムラグが致命的な領域以外では差別化ができなくなるのは避けられないような気がします。

もしかしたらパソコンというものは東証書記にあったような「ゲーム目的」に帰結してしまうのではないでしょうか?


そしてそのほかの周辺ビジネスは?

そのほかにぱっと思いつくのは・・・・パソコン自体のセキュリティ。
Microsoftのページを見る限り、セキュリティも「Windows365」のウリであったりする。Windowsの利用がサービス化されることで自動的に「Windowsをセキュアに提供する」というサービスがMicrosoftから提供されることになる。・・・一時期は栄華を誇ったアンチウィルス業界は、今まで以上に逆境にさらされることになってしまいます。ユーザーから見ればその責任が自分達ではなくMicrosoftに転嫁されるのだからこんなおいしい話はありません。

ユーザーは自分のビジネスで必要な事にだけ集中すればいいのです。

いまはアンチウィルスくらいしか思いつきませんがパソコンに関する様々な管理負担は、徐々にMicrosoftに取り込まれていく事が想像されます。パソコン操作履歴くらいだったら間もなくオプションサービスに取り込まれそうですし、出退勤の管理をパソコンのアクセスから取得する機能くらいだったら簡単にサービス化されてしまう可能性は高い・・・と言わざるを得ないでしょう。

そういったサービスを提供している企業はかなりやばいですよね。


中小と大企業の格差が・・・

この変化に巻き込まれるのはパソコン関係のサービスを提供する企業ばかりではありません。オンプレミスのサービスがメインだった時代には、それを導入できるだけの投資ができる企業とそうではない企業の格差があったのですが、このへんの格差がパソコンOSのサービス化によってなくなってしまいます。

いままでならば「大企業だから対策がしっかりされていて安心」というのがアドバンテージになっていたのですが、そのあたりが「平等」になってしまうので、その競争優位は失ってしまいます。

大きな変革はパソコン関連業界ばかりではなく、それ以外の業界も巻き込む可能性がある・・・・なんて妄想してしまいます。

どこまで変わるのか

とはいえ、今のところ肝心な情報はMicrosoftから公表されていません。音声や映像を含むコミュニケーションアプリがどうなるのか?、Microsoft365などのSaaSサービスとの使い分けというか共存がどうなっていくのか?ゲームみたいにコンマ何秒が大事な世界には対応できるのかできないのか?

いろいろ先が見えない点もいっぱいあります

実際にサービスが提供されることによって、この辺の変化・・・実際に人間がその状況をどこまで受け入れらるのかを含めて・・・がどういう化学反応を起こすのか・・・そこについて考えるとワクワクするのと同時に背筋がすこし冷たくなったりします。

もしかしたら我々は時代の目撃者になる

そんな気持ちでそれを見守りたい・・・と思う今の印象です。


最後にRPA CommunityのYoutube動画を見たまとめの記事をつけときます。
みなさんも未来を妄想してみましょう


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?