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【動画レポ】IoT縛りの勉強会! IoTLT vol.100 @ #NT金沢

今回はIoTLT本体の記念すべき100回目のイベント・・・そして昨年に引き続きの「NT金沢」でのオフライン開催のようすの動画をレポートしてみます。

<動画>


NT金沢とは?

オープニングからレポートをする前に、まずはNT金沢というイベントについて紹介します。NT金沢のNT「Nanka Tukuttemita」という意味で元々はニコニコ系の人達によるイベントみたいです。歴史は結構古く2013年から開催されておりIoTLTに匹敵するくらいの老舗のイベントです。

2023年は金沢駅地下のスペースで6月17日から18日にかけての2日間開催され、ブース展示などが行われました。IoTLTはそのなかの一つのイベントとして18日に開催されています。

NT金沢のページ(一部)

オープニング

オープニングの様子

オープニングはのびすけさんのMCです。見た感じ去年と同じ会場なのがわかります。若干照明の感じでスクリーンがよく見えている感じです。今年はNT金沢の出展者が増えたので椅子とかが少なくて立ち見になっているそうです。
Twitterの紹介とか今日のオンライン登壇者の紹介とかを軽く紹介したあとにコミュニティの紹介です。100ヶ月連続開催はすごいですね。おめでとうございます。

かるーく説明してからさっそくLT開始です。今回はなんとのびすけさんのLTから始まりました。

IoTLTブースの紹介:のびすけさん

最初はこのLT金沢に出展しているIoTLTブースの紹介です。「IoTLTでLTした人がわちゃわちゃ置いている」という簡単すぎるかつ的確な紹介でしたが、ここから展示してあるものの話になります。

呼び込みくんの紹介

まずは「呼び込みくん」と「呼び込みくんmini」の違いの話から・・・「呼び込みくん」はけっこう高いんですね。ブースに呼び込みくんを置くと繰り返しの音楽でゲシュタルト崩壊するという話題も・・・・

そこから総統のIoTLTはんだごてと、そのハンダゴテを使った修理コーナーの紹介になりました。

<資料>


私の#NT金沢:IoTLT放送部ざっきーさん

次はIoTLT放送部の北崎さんのスポンサーLTです。最初は「野良ハック」の紹介です。LTや出店のほか「おつまみIoT」など作った作品などが紹介されました。

今回のメインは北崎さんにとっての「NT金沢」の思い出からです。金沢観光もしっかりやっています。そして今回出展作品の紹介。今回は画像からジャンプを認識するものなど画像認識をテーマにいくつか作ってみたそうです。

今回の出展作品の一部

最近の仮想現実を使ったムービングライトも出展しているとのことでした。

<資料>


筋肉トレーニングでスマホを充電:松田夕貴さん

次は松田さんのLT、運動の継続のためにトレーニング機器にIoTデバイスをつけて、機器を使った回数に応じて充電が行われるという仕組みです。

スマホ充電器

運動機器側にはM5Stackをつけて実際に動いた数をカウントする仕組みになっています。なんとデモで腹筋ローラーが実演されました。

腹筋ローラーのデモ

ポイントも保存されるようになっていて、充電される量をためておいて使うこともできるそうです。
腹筋以外でも使いたいと床との距離センサーでカウントするホッピングを作ったり、充電以外の用途に使ったりもできるそうです。

<資料>


イベントで大活躍の電子ペーパー名札:豊田陽介さん

次はビジュアルプログラミングIoTLTの豊田さんです。会場でもちらほら見かける電子ペーパーの名札を豊田さんがどうやってイルカの紹介です。

過去使った実績ではMakers fair京都のときやカンファレンスのスタッフ用を作ってみたりしました。電子ペーパーは書き換えが簡単で、書き換えたあとは電力不要なことです。

PowerPiintで名札の画像を作成

やったことはPowerpiontとMac標準のプレビューアプリで画像を準備しただけということです。解像度と出力サイズがポイントですね。

UiFlowのブロック

UiFlowのブロックは最初から用意されているものをあわせてもたったの2個です。このあとはそのまま表示され続けます。

<資料です>


RaspberryPi Pico Wでつくってみた:勝純一さん

次はウフルの勝さん。オンラインからの登壇です。テーマはやっと国内で販売されるようになったRaspberry Pi Pico Wです。

今回のLTは書籍の中で紹介した制作例からの紹介で電池駆動センサーノード、ChatGPT環境コメンテーター、キーリマインダーが紹介されました。

ChatGPT環境コメンテーター

Qiitaにも色々書いているそうです。


電子工作をはじめて一年間の思い出とこれから:ナガクラさん

次はナガクラさんのLT、昨年、スタックちゃんからはじめた電子工作の思い出を語ります。

obnizを買った

ちょうど1年前はスタックちゃんの作成をしたり、obnizを買ったり、分解をしたり・・・・そしてHallo World とLチカのあとに何をすれば良いのか悩んでいたりしたそうです。

「ヘボコンアドバンス」への出場

そこからの脱却を目指して「ヘボコンアドバンス」に出場し「最ヘボ賞」の栄冠に輝いてみて、大切なのは「なんかつくってみた」であることに気がついたそうです。
最近は再びプロトアウトスタジオに再び通い、ちゃんと企画を考えて発信することに取り組んでいるそうです。

疑似床ドン

NT金沢のここがすごい:すなこさん

次はイベント初参加のすなこさんが金沢魂をみせます。
このNT金沢はJR金沢駅の広大な地下スペースを利用して行われていて、様々な出展がされていて沢山の人がそれぞれの作品を持ち込み良い意味でカオスとのことです。

ほぼ完璧な運転台

その中でも注目はほぼ完璧な電車の運転台。3Dプリンターで再現された運転台で、保安装置の動作時間も精密に復元されていて元電車の運転手のすなこさんから見ても完璧とのことでした。

すなこさんの作品

電子工作を始めて半年のすなこさんの出展は時計だったのですが、今度はAR麻雀を作ってみようと考えているそうです。

FPGAでネットワークやってみた:井田健太さん

仕事でESP32のファームウェアの開発をしている井田さんのLTはNT金沢に出展している作品の紹介です。IoT機器の作り方としてはRaspberryPiなどに通信を実装したり使ったり、ESP32などの通信機能付きマイコンで実装するというのが多いのですが、今回はFPGAを使ってIP通信を実装したそうです。

作ってみたのはHUB75企画のLEDマトリクスを光らせるというものです。HUB75の光らせ方は結構面倒なのですが、これをマイコンで実現するのも難しいのですがFPGAのデジタル回路を使うことでPCからの指示を実行することで実現したそうです。

PFGAでネットワーク通信

NT金沢で展示されているものはスクロールして文字が表示されていますが、スクロール処理はPC側で行っているというシンプルな仕組みになっているそうです。

スクロール表示の様子

TypeScriptでIoT開発できるらしいDeviceScriptの紹介:田中みそさん

次はオンライン登壇の田中みそさん。今年5月に話題になったTypeScriptでIoTデバイスを実装出来るというDeviceScriptの紹介です。

DeviceScriptの仕組み

DeviceScriptはJavaの用な感じで動作し、推奨デバイスはESP32-C3とS2でESP32やRP2040ではまだ制限があるそうですが実際のデバイスに当てはめてみると、それなりにありそうです。

対応デバイス

開発ゲートウェイを使うことでデバイスの管理やJSONでのやり取りができるそうです。ただ本番環境の展開は目的外だそうです。

開発ゲートウェイ

また一般的なnpmモジュールは使えないなどの制限があるそうです。Raspberry PiでLチカをやった記事がQiitaにあります。

<資料>


サ終で文鎮化したLINE CLOVERの復活を少しずつ進めています:佐野岳志さん

次の佐野さんはシリーズ(?)の3月末のサービス終了を迎え使えなくなってしまうLINEのスマートスピーカーLINE CLOVERの再生に取り組んでいる話の続編です。

LINE CLOVERを分解し、徹底的に解析を行ッタ結果RaspberryPiを利用して再構築し、ブログにも公開ましたが、複雑すぎるためまねをする人は現れなかったため、そこでオリジナルに基盤を作成し公開しました

専用基板の公開

しかし、LTをしながら聞いてみるとサイズの小さいMiniのほうの所有者のほうが多いということで、Miniのほうの基盤の解析も行いnanoPiを使って開発を進めています。

実はMiniのほうが所有者が多い

ソフトにはChatGPTとの連携も考えているそうですがだだ基盤製作やソフト開発で苦戦しています。15歳の超優秀な助っ人も入り開発チームとしての活動になっているそうです。

ソフト開発

<資料>


リレーコンピューターを作り始めるまで:青兎久遠さん

次はNT金沢での飛び込みLT、自作CPUをつくる会でのLTが元で発表になったそうです。

リレーとは電磁石に電流を流すとONになるという仕組みの機構で、これを使ってコンピューターの仕組みをつくったのがリレーコンピューターです。代表的なのがNAND回路です。

リレーとは

LTではNAND回路の仕組みが詳しく説明され、実装についての内容が紹介されました。はんだ付けやワイヤーラッピング、プリント基板の作成など物理的な作業により作成されるそうです。

プリント基板の作成

人が乗れる自動運転電気自動車作成中その4version up その1:山之上卓さん

次もオンライン登壇、福島大学の山上先生です。テーマは以前柄取り組んでいる課題の自動運転自動車です。

2022年に始まったDonkeyCarを使った自動運転の取り組みでは、日光の問題や機器トラブルなどの困難を乗り越え、この3月に成功しました。

自動運転に成功

まだステアリングに故障が起きたりもしていますが、色々な人の協力を得て研究は進んでいっているとのことです。

RaspberryPiのソフトウェア

<資料>


海外IoT:今枝祐晴さん

次はSoftBankの今枝さん。コロナで中断していた海外IoTシリーズの続編です。今回紹介する国はカザフスタン

カザフスタンの意外なイメージ(ソユーズの発射基地)

カザフスタンといえばイメージは薄いのですがEXPOが開催されたりソユーズの発射基地になっていたりもして意外に科学に興味がある国でIoTの市場も年々伸びています。

カザフスタンの警察

バスのカメラや電動キックボードなど街中にもIoT化されたサービスが溢れている様子が紹介されました。ソーラー発電や風力発電にも取り組まれていて、ソーラー発電対応のベンチなどもあります。このあたりは独創的ですね。

ソーラー発電のベンチ

風推定モニタへの道:のるさん

次はNT金沢の会場に戻って、のるさんの発表です。計測好きののるさんが新しい気圧センサーを買って試したときのノイズの発生から気がついた風の発生前の気圧変化についてのお話です。

屋内での気圧計測

屋内で気圧計測してみたり、ドアの開閉のノイズを除去したり、計測の周期を工夫などいろいろな工夫をして記録を続けています。最近はペンデコーダーを作成したのでNT金沢会場で展示もしています。

ペンデコーダー記録

実際に春一番を計測したりして、これからももっといろいろな計測をしていくそうです。

ChatGPTの新機能「Function Calling」を試してみた:三浦耕生さん

次は三浦さんによるChatGPTの新機能を使ってみた話です。
今回紹介されたのは「Function Calling」。メッセージの内容を元に予め用意したスキーマ定義をベースにより解析を行って必要なデータを取り出す・・・といった仕組みです。

これを利用してLINE Botの中で天気の話題になったら、天気予報APIを使って、その場所の天気を調べて回答するようにしてみました。

デモの様子

実装は入力のパラメーターから地名を定義しJSONデータにして、それを利用して自前の関数を使用するといった流れになっています。いままでプロンプトを工夫していたところが、あるていど形式的に扱えるのでエンジニアには嬉しいとのことです。

リクセスト内容の解説の様子

<資料>


ChatGPTを黙らせる:渡邊さん

次はなんと三浦さんとまったく同じ「Function Calling」のお話です。同じテーマですがアプローチは異なります。

FunctionsのListを渡す

ChatGPTは便利ですが余計な返答も多くJSONのデータを返してほしいのに余計な情報もたくさん返してきてしまいます。そこで新しいFunction Callingを使ってきっちり必要なデータだけを返してくれるようにしました。

入力した言葉もJSONで返してくれる

また、回答から「Python」や「初心者向け」のような言葉を抜き出して、その記事をQiitaのAPIなどで記事数やなどを抜き出してもらい、それを基に回答してもらいようなLINE Botも作れることもわかりました。
実装の詳細は記事で


錆びた志(V)〜LEDパネルをARDUBLOCKで:河野総統

次は秘密結社オープンフォースの河野総統。今までの様々な活動が紹介されましたあとに本題のLEDパネルキットの話です。LOVYANさんに相談してLEDパネルドライバを作ってもらいにるぬる動くようにし、高機能なライブラリを使うためにブロック化までしました。

ARDUBLOCK化

これを5月に開催した小学生向けワークショップで使用し、今回のNT金沢向けには、すべてをUSBメモリに詰めてワークショップ用の環境がセットできるようにしたものを持ち込みました、というよりもついさっき完成したそうです。

今回NT金沢に持ち込んだもの

nRF9160でネットにつないでみよう:わみさん

次はわみさん。以前からおすすめしているノルディックのモジュールnRF9160の紹介から始まります。

ATコマンドを送ってみよう

ネットに繋いでATコマンドを送るまでの流れを説明し、実際に会場で即興のデモをしました。

デモの様子

ATコマンドをいくつか送って、実際にネットに繋がるまでの一連の作業をやってみました。

あまりものでIoT:ひげだるまさん

ラスト前のLTはヒーローズリーグのひげだるまさん。以前もやったあまりもの(積みデバイス)を使って色々やってみた話です。
具体的には欠けて使えなかったLEDパネルとESP32を使用して玄関用の時計を作ってみた話です。

出来た時計

時刻だけでなく天気や学校への到着時刻なども表示した時計になりました。仕組みは簡単ですべてGoogle App Scriptで作ったそうです。

時計の仕組み

なんと、それだけでは寂しいと部屋が静かだったらスタックちゃんの顔も表示するようにしたそうです。人が近づくと時計に戻るそうです。

スタックちゃん

<資料>


ニンジャランタンをつくってみた:からあげさん

トリはからあげげ先生のLTです。手の形に反応して色が変わるインタラクティブな「ニンジャランタン」を作ってみた話がテーマです。

光るトルコランプ

沖縄旅行で気に入って衝動買いしたトルコランプを光らせようとmicro;bitを使って作ってみました。

ブロック図

Deep写輪眼やNeoPixcelを使用して手で作った印の形キャッチしてLEDを光らせるようにChatGPTを使って実装したそうです。

デモの様子

<資料です>


クロージング

これで20件のLTが完了です。
100回を迎えた本体のほか「ねこ」や「鋳造」などのスピンオフや最近復活した福岡など地方開催も復活し始めているそうです。

今回はNT金沢ということで、普段からバラエティに飛んでいるIoTLTがさらに、いつもと違ったLTも出て、なかなか楽しかったです。



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