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【イベントレポ】IoT縛りの勉強会! IoTLT vol.104 @docomo R&D OPEN LAB

今回は2023年10月24日(火)に開催されたIoTLTのイベントについてレポートします。最近リアル開催に移行しつつあるIoTLTですが、今回はドコモさんの会場を借りての開催です。ほんとはリアル参加する予定でしたが、やむを得ずYoutube視聴になってしまったのですが、そのぶん真剣に見ようと思います。

<動画>

オープニング

オープニングのファシリテーターはいつもののびすけさん。今日の会場はスクリーンの映りが非常に綺麗です。(スクリーンではなくディスプレイだそうです)こんどソラコムさんのイベントでIoTLTを紹介するそうで、そのプレゼン資料で説明されました。そして今日の会場ドコモさんに感謝の弁です。

IoTLTの紹介資料

M5AtoZ:ikeuchiさん

一番手はずっと続けてきたM5とLEGOでECCジュニアのテキストの単語をお題に1年以上チャレンジしてきた名物LTの総まとめです。

#M5ABCチャレンジ

プレゼンのメインは総集編動画。バックの曲はAIに作ってもらったそうです。ずっとこのシリーズを観てきたものとしては感慨深いものがあります。

シリーズ総集編動画

動画の最後は最後の作品「Z:Zoo」です。カメラで写した動物について名前を紹介してくれるAIを使った作品です。

作品「Zoo」


メディアアーチストになってみた:airpocketさん

次はairpocketさん。プロトタイピングで意図を持ってつくったものが、つくった人の意図を超えて使われて、作った人が気が付かなかった価値を見つける・・・「誤読の自由」という体験をしたのでこれをオモシロイと思ってアートっぽいものでこれができたら面白いと思って始めた取り組みです。

「誤読の自由」からの展開

そこで「メカニカルディスプレイ」を作って公開してみました。するとフィードバックがあって、カラー化などさらに開発を進めたそうです。

メカニカルディスプレイ

そこで気がついたのが「メディアアート」を作ろうと思っていたのに「メディア」(すなわちモノ)を作っている事〜元々のものづくり(Maker)をしている気がついて愕然としたそうです。
やはり「タマシイのカタチは変えられない」ですね。

周りの人にも自作したIoTデバイスを使ってもらうために:いるまさん

次のいるまさんは現役の東大一年生。以前登壇して移行にシードプラスの前嶋さんの話にあった「カームテクノロジー」に興味を持って東大にAI植木鉢を持ち込んでいたりしていたそうです。

植木鉢

今回のテーマはエンジニアでなくてもIoTデバイスを簡単に接続できる「WiFi Easy Connect 」です。しかしながらまだまだ認知度も低くドキュメントが少なく苦労しましたがなんとか実装して静的な接続用のQRコードをつくったという話です。

WiFi Easy Connectの接続

まだまだ安定的には動かないようで、解決のために基板の詳しい人からの助けを求めているそうです。

心拍バッジ:みやぎさん

次はIoTLT2回目登場のみやぎさんです。M5Stackを使って緊張したりした様子を心拍数を測定して可視化できるしくみを作ってみた話です。

構成

心拍数が見える化することでいろんなことが見えてくるのでイベントなどで参加者が装着したり会場ごとの熱量を測ったりすると面白い・・・など可能性を考えているそうです。

ユースケース

データストアも用意されたeneblularについて:勝純一さん

次はufuruの社員でありenebularの大ファンでもある勝さんのLTです。今回のテーマは最近enebularに追加された機能「データストア」です。

enebularのデータストア

いままでenebularでIoTデータを溜め込むには外部サービスを使う必要がありましたが、8月にenebularの中でデータを保管できるようになりました。LTではフローとデータストアで地図サービスを作るサンプリが紹介されました。

地図サービスを作る

だんだん充実しているenebularの今後に期待です。


M5DialとESP32-BLE-Gamepadでコントローラー作ってみた:へんじんさん

「へんじんさん」こと井上さんのLTは積みボード解消のための取り組みでM5Dialを使ってBluetoothを使ったハンコンを作ってみた話です。

Githubをググってみたらちょうどよいサンプルコードがあったのでそれを使ってGAMEPAD TESTERというのを使って試したそうです。

使ったサンプルコード

ちゃんと動いているところを実演してみてくれました。M5Dialのエンコーダーの精度がすごいこと、サンプルコードから簡単に作ることが出来たそうです。

デモの様子

今後はLEDOでハンドルを作ってみたいそうです。

人力生成AI〜オレは発電力王になる!:北崎さん

休憩明けのLTは配信スポンサーLTのIoTLT放送部の北崎さん。今回のテーマは「人力発電」でIoTの悩み発電問題に取り組んだ話です。デモでは1.5時間充電してRaspberryPiでStable Diffusionを動かし画像生成をした様子が動画で紹介されました。(大変・・)

作ったものとしては発電量を競うゲーム。こちらも動画でデモをしました。なかなかハードです。

デモ動画

顔を撮影してゲームスタートし、Node-REDで作った「発電力王ゲーム」をプレイします。

構成と技術

今度のNT東京でローカルのみで動くようにしおひろめしようということです。ぜひ言ってみてください。

BVEと連動する誤自宅運転台のススメ:USAHIROUさん

次のUSAHIROUさんは東京メトロから購入した廃車部品(運転台のメーター)を使って本物っぽい運転台を作ろうとした話です。

運転台を持ち運びできるサイズに

これを「BVE Transim」という無料の運転シミュレーターを使ってやってみたそうです。なんと実写部品との連携もできるそうです。

板金屋さんで加工してもらったりして本格的に作った経緯がデモ動画で紹介されました。・・・がそれでは物足りなくて3Dプリンターで作ったそうです。

完成品のデモ

IoT×サーモに挑戦する第一歩:ななみんさん

次はななみんさん。「おうちハック」の取り組みもついに太陽光発電や蓄電なども加えたスマートハウスの実現に至ったそうです。

完成したスマートハウス

しかしながら冬の間はどうしてもでんきを発電量よりも消費してしまうため対策を考え、サーマルカメラで断熱性のチェックをしました。結果、換気口や窓からの熱が逃げている事や断熱材の隙間を見つけることができたそうです。

サーマルカメラで気がついたこと

さらにサーマルカメラは猫を探すなどいろんな効用があるそうです。これからもサーモカメラのいろんな活用法を考えているそうです。

サーマルカメラでできること

アドベントカレンダー(物理):河野@秘密結社さん

次は河野総統のLTです。今日のテーマはアドベントカレンダーです。しかもリアルのほうです。お菓子の替りに安いセンサーなどを詰め込んで毎日開けるやつです。

世間一般のアドベントカレンダー

これでIoT的なことをしようといろいろ思案した結果、難しいのでSUNTONの安価なESP32ボードとAmazonで売っている格安センサーモジュールキットを毎日組み上げていくことを考えました。

コストダウン作戦

しかしながら、それでも大幅にコストオーバーになり、コスト削減作戦を敢行したのですが、道はまだまだ・・・・なんと会場で投票を敢行していました。これから11月には発注して発送を目指しています。まさに「俺たちの戦いはこれからだ」

アドベントカレンダー作成計画

評価ボードの歩き方:K.masaki@B&B.Labさん

次はB&B.Labの眞崎さんからのLT。テーマは半導体業界で半導体を評価するために使われている「評価ボード」の話です。

評価ボードについて、評価ボードそのものの解説から、その入手方法、活用方法などが紹介されました。同じものを自作すると失敗の洗礼を受けることになってしまうそうです。

評価ボードの活用例

この評価ボードは半導体メーカーの技術レベルが透けて見えるそうで、メーカーにとっては腕の見せ所だそうです。実際に使ってみた苦労話なんかも紹介されていました。

試してみた事例

アシスト付きスーツケース:かなとさん

次は電通大の学生でエンジニアとして修行中のかなとさん。テーマは重たいスーツケースを楽に運ぼうとアシスト付きに改造する話です。

アシスト付きスーツケース作りの工程

とはいえ、IoT初心者のかなとさんはArduinoの勉強を一から始め、手順を踏んでススメていったそうです。バッテリーの電源で失敗して激しく火花が散ったこともあったそうです。

Maker Fair Tokyo 2023の様子

それでもアシスト付きスーツケースは完成しMaker Fair Tokyo 2023に持ち込んだそうです。さらに動いたときにLINE通知したり、加速度を読み取ってステアリング機能を追加しようと取り組んだそうです。まだまだ上手く行かないので支援がほしいということでLTを締めました。

できたものの一部

ESP32S3 XiaoでTensorflow LiteのPerson Detectionを動かしてみた:しみけんさん

証券会社勤務のしみけんさんのLTのテーマはESP32S3とPerson Detection。過去に作ったStock Managementの仕組みをRaspberryPiで実現しましたが、今度はもっと安価なESP32で人物の検出を行おうとした取り組みの紹介です。

Speed Studio XIAO ESP32S3 Sense

Arduino IDEのバーションの問題などがありましたが、パフォーマンスがかなり悪く検出に4秒位かかってしまいましたが、ちゃんと動いたそうです。

完成したシステム

今後は音による異常検知を行い通信量の抑制を行うなどにも挑戦してみたいとのことでした。

ちょっと待てぃ!!ボタン:のびすけさん

ラストは主催ののびすけさん。テレビのバラエティー番組「相席食堂」で使用されている「ちょっと待てぃ」をやってみたいと作ってみた話です。

ちょっと待てぃボタンを作ろうとした人は・・・・

具体的には販売されているガチャポン用の小型のボタンをHackして押すとキーボードのSpaceキーと同じ信号を送り、Youtubeの動画が止まるように考えました。

色んな人に聞きながら、分解してボタンのスイッチから信号を取りBluetoothキーボードとして動くように出来ました。

スイッチを分解

さらに「ちょっと待てぃ!!」感を向上させるためにChrome Extentionを作成してサムネイルを「ちょっと待てぃ.png」に切り替えることに成功しました。

完成したもの

ちなみにソラコムボタンでも同じことをやってみたそうです。

クロージング

ここまででIoTLT vol.104のすべてのLTが終了です。そこから次回やスピンオフに向けた登壇者募集がされました。今回いくつかあったような「できなかったけど教えて欲しい」というパターンでも大歓迎だそうです。



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