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【動画レポ】Cloud Integrationにおける変数管理〜【SAP Inside Track Tokyo 2024】Week3 | Apps(S/4HANA+LOB) & Biz Process, Integration #sitTokyo ​​#chillSAP​ ​#SAPCommunity​​

今回は2023年春に開催されたSAPのユーザーコミュニティChillSAPの年次イベント「SAP Inside Track Tokyo 2024」のアーカイブ動画から勉強します。

スピーカー
渡辺 樹さん
NECソリューションイノベーター株式会社
エンタープライズアプリケーション事業部

テーマ
Cloud Integrationの変数管理
・Cloud Integrationの開発Tips
・実際のプロジェクトでおきた問題
 Cloud Integrationで作成したプログラムの環境変数
 ⇒いろんな手法がある

今回の範囲

Cloud Integrationとは

利用目的

・データを抽出・加工・出力する(ETLツールに近い)

利用例

抽出:Concerから終始データを取得する
加工:Concerから終始データと仕分け明細のマッピングを行う
出力:S/4の仕分け明細にデータを登録する

特徴

・ノーコード/ローコード
・豊富な定義済み部品
 データ加工・返還の為の部品が40種以上
 SAP/non-SAPシステムとのアダプターが250種以上

開発画面

・Integration Flow(iFlow)
  Cloud integrationで開発するPG。システム間のデータ処理の流れを定義
  データ加工のステップ・外部とのアダプタは定義済みのものを使用可
・左から右に流れていく

Integration Flow(iFlow)

・各コンポーネントをクリック;値を設定する

開発画面例


Externalized Parameters

〜変数管理についての具体例 開発フェーズで実際に出てきた問題

iFlowの中で同じ値を使い回せないか?


・加工後のデータ、エラーログ、実行ログを同じファイルサーバに出力
・開発環境・検証環境・本番環境で接続先が変わる(変数にしたい)

問題1:iFlowの中で同じ値を使い回せないか?

Externalized Paramaters:iFlow内で共通利用できるパラメータ

・変数"Directory"として外部化
・iFlow全体ビューから値を設定でき、iFlow内で使い回せる

Externalized Paramaters

iFlow外部からの編集・デプロイ
・開発フェーズが終わったあとはiFlowを直接編集する必要がない
・パッケージ画面で"Configure"
・iFlowを直接編集せずに変数を編集・デプロイできる

iFlow外部からの編集・デプロイ

Gloval Variables

複数のiFlowで同じ値を使い回せないか?

Externalized Parametersでは1つのiFlowにしか変数を外部化できない

複数のiFlowで同じ値を使い回せないか?

Global Variables:Integration Suite内に保存された複数iFlow間で利用できる変数

・Integration Suiteホームから変数名・値のペアを確認

Global Variables

iFlow内での利用(値の取得方法)
・Content Modifierを利用

Content Modifier

Variableの作成方法
・iFlowの中からVariableの新規作成・既存Variableの値の上書きができる

Variableの作成方法

Gloval Variablesのメリット・デメリット

メリット
格納されている値をiFlow実行時に上書きできる

デメリット
・400日の有効期限
・iFlowの最初のステップではVariableの値を利用できない

iFlowの最初のステップではVariableの値を利用できない


Data Store

Integration Suite内に保存された、複数iFlow間で利用できる変数

Data Store

Data Storeのメリット・デメリット

メリット
管理構造がViriableよりも1段深いため、細かい管理が可能
・スクリプト(Groovy Script)からもアクセスできる

デメリット
・保存期間に制限がある(最大180日)
・iFlowの最初のステップでは利用できない
・値の取得・書き込みの方法がやや煩雑

DB

もっと使い勝手のいい変数管理の機能はないか?

Extemalized Paramaters
◯ 1つのiFlowに対してのみ変数を外部化できる、初手で利用可
✕ 複数iFlowからの参照ができない・値の更新は手動

Clobal Vafiables・Data Store
◯ 複数のiFlowから参照できる・iFlow実行時に値を更新できる
✕ 保存期間の制約あり・初手では利用不可

⇒上記の弱点を克服した機能はないか?

DB:BTP HANA・S/4 HANAを利用

BTP HANA・S/4 HANAを利用

DBのメリット・デメリット

メリット
複数のiFlow間で利用可
・iFlow受付時に値を直接更新できる
・保存機能の制約なし

デメリット
・Integration Suite内だけでは変数管理が完結できない
・参照、書き込みがやや煩雑
・iFlowの最初のステップでは利用できない

まとめ

・変数の外部化ではこれらを勘案して要件にあった最適な手法を選んでいく

変数の管理方法

無数にある手段を知り・選べるようになろう

SAP・BTPの世界では1つの要件を実現する為の手法が無数にある。
今回共有したCloud Integrationでの変数管理もその一つ

他に手段はないだろうか
この手段はベストだろうか

無数にある手段を知り・選べるようになろう


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