見出し画像

クリスチャン・ボルタンスキーの展覧会「Life time」@長崎県美術館

クリスチャン・ボルタンスキーの展覧会「Life time」が長崎県美術館で開催されていたので、勇んで行きました。なぜ勇んで行くか。この展覧会は2019年2月から5月まで大阪の国立国際美術館で開催されて、そのあと6月から9月まで東京の国立新美術館で開催されて、そして最後の開催地として10月から2020年1月5日まで長崎市県美術館での開催になってました。それを知った上で、ゴールデンウィークに大阪行った時に行こうとして行けず、東京出張の折に行こうとして行けず「開催中にその近くにいるのになんだかんだで全然行けない」という状況が2回続いてて、この長崎県美術館を逃すともう行けない、三度目の正直!ということで勇んで行きました。

画像1

素晴らしい展覧会でした。学生の時から展覧会行くのが大好きなのでかなりの数行ってるはずなんですけど、ここに来て初めての体験をしたのです。それは「作品のテーマに浸かる」ような体験です。でもそれは、その感覚を感じた時に初めて気が付いたんです。どういうことかというと、それまで私が展覧会で観ていたのは「作品」だった気がします。逆にボルタンスキーの作品で感じたのは「ボルタンスキーの作品の向こう側」でした。ちょっと例え話をすると、ボルタンスキーの作品のテーマが「生と死」だったとします。あくまでも例えです。これまでの私の美術作品体験とは「生と死をテーマにした作品」だったことに対して、今回の展覧会で体験したのは「生と死」そのものとの対峙だった、ということです。

つまり…というほど整理もできていなんだけど、1つの美術作品の観賞を超えて、その先の普遍的テーマに触れる時間を体験したということです。伝わってないかもしれないけど、今回は諦めます。あ、もう一回だけ違う言い方でトライするとしたら「今までの体験って浅かったな」とも感じました。今までの鑑賞体験を否定するものではないけど、ともかく今回の展覧会でググーっと作品に入り込んだ、浸かった感じは初めての感覚だったんです。

画像2

日本での展覧会はこの長崎県美術館の会期(2020年1月5日まで)をもって終了してしまうけど、「ボルタンスキー観てみたい!」という方に朗報です。パリのポンピドゥーセンターでは2020年3月16日まで、ボルタンスキーの展覧会「LIFE IN THE MAKING」が開催中です。見逃した!という方はぜひこちらに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?