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ユニクロ vs ZOZO から見る柳井氏の人間性

日経電子版を読んでいて、気になる記事を見かけた。

記事を抜き出してみよう。

ファッション業界が店舗で3D(3次元)を活用したオーダー商品の計測サービスに乗り出した。ファーストリテイリング傘下のユニクロは3D計測機を使い全身を計測する実証実験を開始。
(中略)
東急電鉄二子玉川駅(東京・世田谷)に程近いユニクロの店舗。「ユニクロ3D計測キャンペーン」と題したサービスが、18日からひっそりと始まった。店内に3Dの専用機器を置いた部屋を設け、顧客はユニクロが指定した肌着や帽子を付けた状態で部屋の中央に立つ。発光ダイオード(LED)を0.5秒ほど当てると全身のサイズを測ることができるという。
引用:ZOZOだけじゃない、ユニクロやエコー、3D計測始動

あれ?と思った。
そう思ったのには、理由がある。
前にユニクロの柳井氏は、「ZOZOスーツなんておもちゃだ」発言を覚えているからだ。

ユニクロの柳井氏は、ZOZOスーツに関するコメントを聞かれ、以下のように答えた。

「柳井は、昨年12月と今年7月の日本経済新聞のインタビューでゾゾスーツをこう評した。
「おもちゃですよ。あんなのを買っていちいち測るのは面倒くさい。店舗で店員に測ってもらった方が早い」。顧客のデータを取るのはいいが「実際に作った商品が身体に合うかどうかは人によって違う」とも話す。
引用:ユニクロが笑う (注:去年=2017年、今年=2018年)

この時点では、3D計測の可能性を否定し、実店舗があるユニクロの優位性を強調した形だ。
でも、今日の日経ニュースをみると、ユニクロの柳井氏は否定したはずの3D計測の可能性を信じ始めたように見える。
人間変わることはよくあるし、ビジネス上では「柔軟に思考を変化できる」のは、特筆すべき性質であることは周知の通りである。
自分の意見に固執し、3D計測を否定し続けるより、ビジネスに対してよっぽど誠実だ。

このニュースを引用して、僕は柳井氏を否定したいわけではない。
ZOZOスーツの登場には、柳井氏も驚き、嫉妬していたのだ。
そのことを通じて、強大な経営者として名高い柳井さんも1人の人間なのだと気付いた。
冷徹な人間性ばかりが伝えられているが、とても人間らしい一面もあるのだ。


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