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【お念仏の会】2021/03/01

前回のクイズには、12名の方に回答していただきました。ありがとうございました。結果のグラフを見てください。

第1問:お念仏を申す時には、・・・

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第2問:法然上人の写真は・・・

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それでは、解説をして行きましょう。

第1問は、「法然上人御法語」からの出題です。

御法語というのは、法然上人の言葉や書物の内容を簡潔にまとめたものです。毎日読めるように、短くまとめられた31の文章で構成されています。

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御法語の中には、次のように書かれています。

[御法語 後編 第16]
問。念仏せんには、かならず念珠をもたずとも、くるしかるまじく候ふか。
答。かならず念珠を持つべき也。世間の、うたをうたい、舞をまうすらその拍子にしたがう也。念珠をはかせにて舌と手とをうごかす也。ただし、無明を断ぜざらんものは、妄念おこるべし。世間の客と主とのごとし。念珠を手にとる時は、妄念のかずをとらんとは約束せず。念仏のかずとらんとて念仏のあるじをすえつるうえは、念仏は主、妄念は客也。さればとて、心の妄念をゆるされたるは過分の恩也。それにあまっさえ、口に様々の雑言をして念珠をくりこしなどする事、ゆゆしきひが事なり。

少し言葉が難しいですが、よく見ると、2行目の「答」の後に、「かならず念珠を、持つべき也」とあります。

念珠というのは数珠のことです。つまり、正解は「必ず数珠を持つべきである。」ということになります。

その理由が、続けて書かれていますが、簡単にまとめると、

人は、煩悩のために、自分の意志の力だけでは、物事を成就することは難しい。そんな時に、助けになるのが、道具です。数珠は、お念仏のための道具ですから、数珠の力を借りて、お念仏申すことは、阿弥陀如来の意志にかなっているのです。

たまたま、手元に数珠が無いということもあるでしょうが、数珠が無いから念仏申してはいけないということではありません。しかし、数珠が無くても大丈夫と、自分勝手に判断することは避けたいものです。

逆に、数珠を持っているから大丈夫と、いい加減な気持ちで念仏申してはいけません。数珠はあくまでも、念仏を助けてくれる道具にすぎません。

お念仏は、阿弥陀様の耳に届くように、心を込めて申すものです。


第2問の正解は「A」です。

ご家庭の仏壇には、真ん中の一番高いところに阿弥陀如来、その両側に、写真の掛け軸または像が祀られていることでしょう。

向かって左側に祀られているのが法然上人です。

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法然上人は、頭の形に特徴があります。前後が盛り上がり、中央が少しへこんだ頭の形は、「法然頭(ほうねんあたま)」と呼ばれることもあります。

また、墨染め(黒のこと)の衣(ころも)に「大師衣(だいしえ)」と呼ばれるお袈裟をつけています。

浄土宗の数珠である「二連数珠」は、後の時代につくられたもので、法然上人は使っていません。

Bの写真は、「善導大師(ぜんどうだいし)」という中国の僧です。

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法然上人は、善導大師の「観経疏(かんぎょうのしょ)」という書物を読んで、浄土宗を開いたと言われています。法然上人は、時代も国も違うため、直接出会うことはできませんでしたが、夢の中で善導大師に出会いました。

Bの写真は、その時の姿を描いたものです。

下半身が金色に輝いているのは、実在の僧でありながら、法然上人からは、仏様に見えたということを表わしています。これを「半金色(はんこんじき)」と言います。

お寺の本堂や家庭の仏壇では、向かって左側に法然上人、右側に善導大師が祀られます。


最後に、3月の予定をお知らせします。

3月10日(水)午後2時と午後7時から、本堂で10分間の「お念仏の会」を行います。
3月15日(月)9:00~16:00 涅槃会
 お釈迦様の亡くなった日です。本堂に「涅槃図」を掛けます。
 午前10時からお釈迦様の映画上映(途中で自由に出入りできます)
 午後2時から副住職による、涅槃図の説明

今回は、少し長くなってしまいました。最後までお読みいただきありがとうございました。

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