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福祉現場で学んだ:内側からくる知識と言葉選び

執筆者
#有度の里 #Ishikawa・Hironao
データと仕組みしか関心がなかった私。
筋道が合わなかったり、エビデンスが立証されないと気が済まないタイプだった。学生の時は数学と化学ばかりやっていたので、社会性のない傾いた思考になっていたのだろう。

やるからには強い相手でないと、面白くないので。自分より少し強い相手になるとスイッチが入ってしまう。マウントの取り合いをして、相手が折れるまで戦う。(この前も家電製品の店員とやってしまった😢言葉の表現を直すように言った。)

今考えれば、なにを子供じみたことをしているんだと気づいているものの
なにかスイッチが入ってしまうのである。

福祉の仕事をしてからは、その傾いた思考も少しはバランスを戻すようになった。たくさんの方に出会って人の気持ちの理解、観察力、言葉が少しずつ分かるようになったからである。本当に感謝である。

この思考のバランスは大事であり、イライラしやすかった精神も安定するようになった。

こういった傾いた思考のどうしようもない私みたいな人間にとって共生型社会は必要なのであり、大切さがわかる。

最近、三島由紀夫さんが東大全共闘の動画を見たのだが、そういう議論を見て震えた。学生の質問に対して、一言一言に自分のオリジナルのがユーモアな言葉を混じりながら、知的な日本語表現で学生に伝えている姿を見て感動したのだ。学生の怒りを抑えて、言葉で説得させるというのはすごいことである。

なぜ、三島さんの言葉は学生は響いたのか。
それは三島さんの内側から来る経験・知識にメッセージ性があるからである。そしてオリジナルの見解と経験を持っていて、知的で美しい日本語表現によってからである。本や教科書でしか載っているようなことでもなく、上からの立場から見下ろしているわけではないから、納得できるのである。

今は仕組みやエビデンスといったデータよりも、内側からの経験や感情を言葉にしている方が人に響くのではと考えるようになった。頭の中ではしっかりと分析はするものの、その人に伝わるような言葉選びも大切している。

これからもしっかりと勉強して、人に伝わるような表現を磨きたいと思う。

社会福祉法人恵和会をぜひよろしくお願いします。サポート費用はしっかりと活動費用として使わせていただきます。