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美術展めぐり)オラファー・エリアソン『ときに川は橋になる』&コレクション展

BEAMSがオラファー・エリアソンとのコラボTシャツを発売するというトピックを見て書いてなかったことを思い出しました💦

オラファー・エリアソン『ときに川は橋になる』

現代美術館(MOT)で9月27日まで開催中です。
私は7月初めに訪問。最寄りは清澄白河駅🚃


エリアソンはデンマーク出身で、サステナビリティについてアートを手段として発信してきた現代アーティスト。


今回の企画について「〈ときに川は橋となる〉というのは、まだ明確になっていないことや目に見えないものが、たしかに見えるようになるという物事の見方の根本的なシフトを意味しています」と語ります。

急速に進む(悪化する)環境変動のなか、我々には生き方や社会システムの根本的な見直しが求められていてそれを可能にする「小さな気づき・変換点」を示す、そんな意図が感じられる作品展になっています。

📷館内撮影可能でしたので、例によって写真と雰囲気を紹介します!

●生活のなかの小さな気付き

はじめに、小さな仕掛けを講じて街並みの光景に変化をもたらし、生活者の意識に問いかけてきた過去の作品が紹介されます

≪グリーン・リバー≫1998年
川に無害の染料を流し込み、川を一時的に緑色に

≪ベルリンの流木≫2009年
海を流されてきた流木を集め、ベルリン市内各所に設置し、景観の変化や人がどのように向き合うかを記録

それを見る人があっての「光」
そこから、オラファーが強い関心を向ける光や水、自然法則といったテーマに関わる展示です。

≪Beauty≫1993年
暗闇の空間にミストを放ち、光をあてて虹を発生させる。眺めながら空間内を動き、その光のゆらぎを楽しめます。オラファー曰く「光があなたの目に入らないかぎり虹はどこにもない」

≪太陽の中心への探査≫2017年
様々な色を不規則に配したガラス製の多面体。内部からの光がガラスを通して空間全体に広がります。この多面体を太陽としてみたてているようですが、一つの構造が空間(世界)全体にどのような影響を与えうるか示唆されます。とてもきれいな空間で写真映えがすごいです笑

≪Who is afraid≫2004
3枚の特殊加工されたガラス板が空間を移動し、やはり光をあてると壁に色が投影されます。そのガラス版が重なり合うときに何が映るか…色彩理論の探求から生まれたという作品。

≪ときに川は橋となる≫2020年
展覧会タイトルとなっている新作。中心の盆に水を張り、小さなさざ波を起こす装置が備えられています。内側からライトをあてると、囲むように頭上に掲げられているスクリーンに不思議な像がゆらめきます。

単純な仕掛けが光や水などの自然物とのかかわりあいにより、大きな影響・変化をもたらす。どの作品からも伝わってくるのはそんな摂理でした。

また展示には、エリアソンのルーツがあるアイスランドの氷河への関心や、これまで研究で扱ってきた装置、アイテムが並べられたエリアもあり、理論的な研究姿勢も垣間見ることができました。

写真の通り、ひたすらインスタ映えする展示でもありました!が、ほかのひとの迷惑にならぬようお気をつけを(^^)


ちなみに、MOTではほかの展示会も開かれていて、閉館間際で駆け足でしたがコレクション展ものぞいてきました…

こちらもインパクト大きな作品が多く、すぐ出てこなくてはならなかったのが勿体なかったです…
また行こっと。

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