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ニンジャスレイヤーTRPG簡易リプレイ:「消えたヤクザと都市伝説」

アルタイム参加しそびれたシナリオを遊んでみた記録。余暇システムを使ってみたかったので、継続キャラ使用。

開始ステータス
【ニンジャ名】:ライオットシールド
【カラテ】:6
【ニューロン】:5
【ワザマエ】:5
【ジツ】:3(ムテキ・アティテュード)
【体力】:6
【精神力】5
【脚力】:3
装備など:万札37、ウィルス入りフロッピー、名声3
クリア済シナリオ:公式ソロシナリオ1~3話

余暇
ドージョー利用
ザゼントレーニング 6 成功
ニューロン 5→6
ワザマエトレーニング 2 失敗 次回+1
サイバネアイ手術 4 ジツ減少なし
キーボード・オブ・ゴールデン・エイジ購入
万札 37→10

「お風呂入りたいなあ」

 無惨に飛び散ったビール瓶を片付け、タタミにコロコロをかけながら、ライオットシールドは首に掛けたタオルで額を拭った。

「当面の目標は、風呂つきのドージョーね……」

 ここはソウカイヤ借り上げのワンルームドージョーマンションの一室。下っ端に相応しく風呂もトイレもない六畳一間だが、木人も香炉もある。月一万で利用できるなら悪くはない物件だ。
 サンシタであれば上等のカラテを持つ彼女であるが、もう一つ抜けた領域に挑戦すべくここをレンタルすることに決めた。常にビジネスと自己啓発という名の資格取得ノルマに追われていたオーエル時代とは違い、今は自分からトレーニングに勤しんでいる。
 とは言え、そう簡単に技量が上がる訳でもなく。ザゼンによってニューロンを澄み渡らせることには成功したものの、ワザマエを磨くために買ってきたビール瓶は、ネック切断される前に砕け散ってしまった。
「色々買い物もしちゃったし、頑張って稼がなきゃ」
 床にガラス片がないことをサイバネアイの拡大モードで確認すると、トレーニングウェアから普段着へと着替え始める。衣類の入ったスポーツバッグの隣には、ジャンク屋の紙袋。万札をはたいて買ってきた旧世紀の遺産、キーボード・オブ・ゴールデン・エイジだ。
 そして着替えが終わり、戸締まりを済ませた頃――その通信が入ってきた。

スリケン投擲
ワザマエ5+2
1124252 成功
万札+1

「イヤーッ!」
 サイバネアイでロックした目標に向かってスリケンを投げる!二人のギャングは何かを言う前に崩れ折れ、残りは蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
「全弾命中にはまだ遠いわね……」
 死体から万札を抜き取ると、ライオットシールドは奥へと進んだ。

監視カメラハッキング
ニューロン6
241635 成功

 歩いて回るには広い駐車場だ。監視カメラを乗っ取り、一気に調べることにする。
「ん、何か光った?」
 明滅する電灯に合わせて、床でキラリと反射する何かがあった。出入り口から一番通いエリアの、自販機の前だ。

ニューロン
134566 成功

回避normal
113456 成功

 嫌な予感がして、連続側転で自販機から距離を取る。そのコンマ3秒後、ライオットシールドのいた位置めがけて大量の触手が伸びてきた!

「アイエッ……何これ、やだ何これ何!?」

 触手の吐き出した粘液がべちゃ、と床で重い音を立てる。そしてジュウジュウと白煙を上げてコンクリートを溶かしだした。

「ベンダーミミック!?うっそでしょ!?」

 まるで学生時代に聞いた怪談話だ。ソウカイヤに入ってから、ヨロシサンの様々なバイオ危険生物が実在していることは知っていた。
 だが、ここまでトンチキな生き物がまさか本当にいたとは!

「ジツを使ったら最後ね……」

 取り出し口で無数の触手が蠢く。ムテキ・アティチュードで粘液を無効化することは可能だが、そうしたら動けないままあの触手に引きずり込まれて一巻の終わりだ。その後はアリアケ地方で売買されるウスイタカイホンのような展開しか待っていないだろう。

 消えた売人は間違いなくこいつに喰われた。だが、ベンダーミミックの存在なぞ報告したところで何か吸ったと思われてお終いだろう――触手の一本でも持って帰らないことには。
 深く息を吸うと、ライオットシールドはカラテを構えた。

1ターン目 カラテ6 112356 成功
1ターン目 回避6 135466 成功
2ターン目 カラテ6 133345 成功
2ターン目 回避6 233555 成功
3ターン目 カラテ6 334455 成功
3ターン目 回避6 122336 成功
4ターン目 カラテ6 233355 成功
4ターン目 回避6 145566 成功
5ターン目 カラテ5 111233 失敗

「イヤーッ!」
「キシャシャーッ!」

 「殻」を一発殴っては離脱するヒット・アンド・アウェイを繰り返す。確実にダメージを与えてはいるが、致命傷には届かない。

「いい加減に、して……!」

 放ったトビゲリが躱された。柔らかな触手に紛れて、関節のついた脚がドリンク取り出し口から伸びてベンダーミミックをヤドカリめいて移動せしめたのだ!

「シュルルーッ!」

 着地際を狙った触手を後ろバク転で躱すと、ライオットシールドは高く跳んだ。サイバネアイがベンダーミミックのひずみを光らせる!

「イヤァーッ!!」

カラテ6
462633 成功 サツバツ!

 CRRRRRASSHHHHHH!ダブルスレッジハンマーで光点を打ち貫くと、自販機は真っ二つに割れ有機質の本体がぐしゃりと潰れた。

「――という訳で、ベンダーミミック自体はヨロシ救急車に持って行かれてしまったのですが……」

 一時間後。トコロザワ・ピラーのブリーフィングルームで、粘液まみれのションボリとした顔で事の次第を説明するライオットシールドの姿があった。
 その余りに荒唐無稽な報告に、豆鉄砲を喰らったハトめいた顔をしたソニックブームであったが、やがて何かに思い当たったのか、やれやれと横を向いて報酬を手渡してきた。
「まあいい。疲れてるだろ、これでスシでも食っとけや」
「アリガトゴザイマス」

 退室後、疲れ切った足取りでエレベーターに乗り、ライオットシールドは一人呟いた。
「お風呂、入りたいなあ……」

END

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