見出し画像

電気のおはなしその2・電子ってなんなの?

前回のおはなしで、電気の正体は電子という粒で、電子っていうのは電気の性質と質量をもっているということを書いてみました。
「電気の性質」っていうのは、ほかの電子との間で作用して、お互いに反発する性質を持っていて、距離を詰めれば詰めるほど急激に強い力で反発するというものでした。
それでは、「力」と「質量」について書いていこうかと思ったのですが、その前に電子っていったいどこにあるのか?について書いてみたいと思います。力と質量については、次回以降に回します(とか言って先に引き延ばす作戦じゃあないんですけどね。話の段取り考えてたら後になっちゃった)

学校の勉強で、最初に「電子」が出てくるのは、中学校の理科だと思います。「水兵りーべ、僕の船。七曲がるシップス、クラークか」という呪文を覚えさせられて意味ぷーだった人が多数だと思うんですが(ボクは周期表の希ガスのところを縦に読んだ「変なねーちゃん歩いて狂ってセッ〇ス乱〇」だけはすぐに覚えました)、あの時に覚えさせられた「元素」って奴だと思います。

世の中のいろんな物質は元素からできている。元素一個だけ単体で存在しているのを原子、複数の元素がくっついているのを分子と呼ぶ。

原子は、中心に原子核があり、その周囲を電子がグルグル飛び回っている。

このへんを出発点にして、いろんな原子がどのように結合したら何ができるのか、電子が増えたー減ったーイオンになったー、イオン化傾向がーとなったあたりで

・⌒ヾ(  ゚⊿゚)ヤーメタ

となるのでしょうが(心当たりある)、今回の私の話は、そういう難しい方面に進もうと思っているわけではないのでご心配なく。

ここで注目するのは、

世の中のいろんな物質は元素からできている。
元素には、原子核と電子が含まれている。


という点です。つまり、人間が生きるために吸っている酸素、吐き出す二酸化炭素、そして水とか炭素とか、とにかく身の回りにあるあらゆるものが元素でできていて、元素の中には電子が入っているということです。これを読んでいるあなたの体全体もそうだし、目の前にあるディスプレイ、座っているイス、机、などなど…実は全部電子のかたまりなんですね。
電気の勉強をしていると、「電気をよく通すものが導体、電気を通さないものが絶縁体」と習うことから、「導体の中には電子があるけど、絶縁体の中には電子が入っていない。だから電流が流れない」と思い込んでしまう人がいるのですが(俺もそうだった)、実は導体でも絶縁体でも何でもかんでも電子は入っているのです。唯一電子が入っていないのは真空という場所なのですが、実はこれは話が逆で、「原子が存在しない場所のことを真空と呼んでいる」わけなのです。
では、どちらも大量の電子で構成されているはずの導体と絶縁体、どうして電流(電子)が流れたり流れなかったりするの?という話ですが、これは、

「物体を構成している原子の中の電子が、外部からの力によって容易に飛び出してしまう性質を持っているか、それとも強力な力を掛けても飛び出していかないか」の差

なのです。これで落雷が発生する理由もわかります。
落雷は、雲と地面の間で電流が流れる現象だということは良く知られていますが(フランクリンさん、よくこんな危険な実験したよねぇ。…というか、同じような実験を何人もの頭おかしい人科学者が行い、たまたま成果を上げて最初に生き残ったのがフランクリンさんだったという話もありますが)、雲と地面との間を埋めている空気は絶縁体で、「外部から強力な力を掛けても容易に電子が飛び出さない性質を持っている元素」で構成されています。しかし、極めて強力な力(=電圧。実は、電圧っていうのは力の一種なんです。この話も後でします)が掛かることによって、ついにその電子が移動して飛び出してしまい、それが連鎖的に起こって空気中を電流が流れるという現象が落雷です。

とまあ、だんだん話がズレて行った気もしますが、最後に、ここで私が言いたかったこと。

この宇宙において、すべての物質は原子でできている。ということは、人間も空気も地面も地球も机もモニターも何もかも、大量の電子の海の中に没している状態

だということですかね。
そして、我々人間の体というのは、実は全部電気で動いていたりします。そう、人間は電気仕掛けで動いているんですよ奥さん!
例えば、病院に入院したときや健康診断のときに心電図って測定することがありますよね。あれは、心臓を動かす筋肉に送られる神経の電気信号を画面で表示しているものです。脳から筋肉に送られる電気によって心臓が動いているんですね。また、人間は脳味噌で色んなことを考えたり処理したりしていると思うんですが(脊髄反射ってのもありますけどね)、脳内の記憶は神経を伝わる電気信号で行われています。

そう、人間の意識とか記憶も電気なのです。ボクも電気、キミも電気。ボクらの電気信号が交錯してランデブー。

壊れてきたので今回はこの辺にしておきます。

ま、マジメな話をすると、人間の脳から脳へ、直接電気信号を送って情報伝送ができるのなら、それが最も高速に学習する手段となります。しかしそれができないため、視覚情報とか文字情報、音声情報という非常に低速でエラーが多いメディアを使って低品質な情報伝達を行い、ゆ~っくりと情報交換を行っているのが、われわれ人間という生き物なのでございます。
俺の脳内から直接電気信号なんか送ったら、必要な情報だけじゃなく、アーンナコトヤコーンナコトまでもが伝送されてしまい、俺氏即刻||Φ|(|´|Д|`|)|Φ||タイーホされちまうからそんな技術が実用化されてなくて良かったですよ。…あれこんな時間に来客が

異常以上。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?