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9837 モリト 株主還元強化

2023/1/13 モリト(9837)が決算発表と併せて、株主還元の強化を発表しました。

■今回の変更点

この度、株主還元策を一層重視する観点から、DOE を現行の 1.5%から「目標 4.0%」に変更することとし、「利益配分に関する基本方針」を以下の通りと致します。

https://www.morito.co.jp/ir/news/file/20230113.pdf

今回の変更点は、DOE(株主資本配当率)を1.5%から目標4.0%に引き上げられたことです。

今回の変更に伴い、モリトの利益配分に関する基本方針は以下となっています。

・安定的かつ継続的配当の実現
親会社株主に帰属する連結当期純利益に対する連結配当性向 50%以上
連結自己資本配当率(DOE) 目標 4.0%
ただし、特別な損益等の特殊要因により税引き後の親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する事業年度につきましてはその影響を考慮し配当額を決定いたします。
また、当社の自己株式取得及び消却につきましては、株主還元の更なる充実を図っていく観点から、当社の収支状況や株価水準などを勘案しながら、弾力的な実施を引き続き検討してま
いります。

https://www.morito.co.jp/ir/news/file/20230113.pdf

DOE目標4%ということで、DOEを導入している企業の中では比較的高い数字ですので、思い切った判断だと思います。


DOEとは?

DOEとは、Dividend on equity ratioの略で、
「株主資本配当率」とも呼ばれています。

算出方法は、
年間の配当総額/株主資本で、
株主資本の何割を配当に回したかという指標です。

配当性向との大きな違いは、配当の安定性にあります。

配当性向の場合、利益が大きく変動した場合、それにつれて大きく上下してしまいます。一方、DOEを導入している場合、株主資本によって配当が決まりますので、大きな変動はしにくいです。

また、内部留保等が増え、株主資本が増加した場合、増配の可能性が高まりますので、株主にとってもメリットがある政策になります。


株主還元強化が活発化

去年からアクティビストの増加などによって、日本企業の還元強化が相次いでいます。
地銀などが代表的でしたが、ほかの業界でもこの流れは続いていきそうです。

今後も還元強化方針を打ち出した企業などがあれば、noteで発信していきます。

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