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PERFECT DAYS 私の視点

久しぶりの映画館だったが 過度に期待はせず 途中で寝てしまうだろう という事態も想定しながら 行った
結果は ワンシーンも見逃せず 見逃したくない という気持ちで観ていた
できればもう一度観たい


#カンヌ #役所広司 #ヴィムベンダース #東京風景 #渋谷のトイレ  等
還暦を前にした男が好むようなキーワード満載 改めてミーハーを自覚

スタンダードサイズ

本編前の様々な告知映像はWide画面で 座席からは 左右前後動に視線を動かさないといけない 前すぎたかな と気にしつつ本編がスタート

始まると Wideな画面は 幅が狭まりスタンダードという画面になった 視界が合ったことにまず嬉しくなった
映画に詳しくない私は 監督が愛用する画角だということを後に知った

あらすじ といっても

スマホでたくさんピックアップされている映画評論にあるよう 特に込み入った話があるわけではない

トイレ掃除を仕事にする 初老男性のくりかえされる毎日を描く あるいは記録した映像 としか言いようがない
だが 誰でもそうであるように 同じような一日に見えて

天気は毎日変わる 
なじみの店の客も毎日変わる
若い同僚が車に乗り込んできたり
成長した姪がたずねてきたり
残業で疲れる時もある
見知らぬ人とパズルを毎日交換する
気になる女性のもう一つの人生 涙する

淡々な同じ毎日ではなく
毎日違う毎日なんだ

笑いのツボ

ホームレスとして出演の ダンサー 田中泯
私は 彼(田中)とは毛色が違うダンス業界にいた 
この日は業界で有名な 天才と称されるダンサーが ちょうど来日中だった

Frankie Martinez
サルサというかなり具象的なダンス界において 一時期Frankieは 違う方向に行っているように見えた (今は元の世界にもどってきたよう・・)
そのダンスが私の中でダブってしまい 田中が画面に出るたびに 和製Frankie… と呟いてしまった
Frankieが自らの範疇を超えた世界を模索し 自信を持って再び戻ってきたという(私の勝手な)感覚と相まり 田中のシーンは Frankie Welcome again!! (笑)となってしまった

小さな音

川辺 多分隅田川あたり を自転車で流すシーンがたくさん出てくる
前半 多分これも川辺のシーンだったか 周囲の音が聞こえてくる
川岸の上に走る首都高から 道路の継ぎ目を車が走行する コトン コトン という音が聞こえてくる

主人公 平山は 軽自動車で首都高を通って職場(トイレ)へ通う
仕事から帰ると自転車で コインランドリーにいったり 飲み屋にいったり
仕事に向かう上の道を走る平山と
仕事終わりの下の道にいる平山
周囲は違う音が響いている

トイレ

もう一つの主人公 トイレ
数年前から都内を自転車で走り回っている私には このトイレ達は結構なじみがある といっても 使ったことはほとんどないのだが
代々木公園のふもとにある 斬新なトイレ(透明ガラスに覆われている)を見たときには自転車を止めて見入ってしまった
映画冒頭に出てくる 恵比寿タコ公園のトイレは使ったことがある

妹と元嫁

突然訪ねてきた姪っ子を連れ帰る 平山の妹
平山が好意を持っている(ハズの) 女性の
もう一つの人生に連れ添った男は 彼女を元嫁と告白した
境遇は違えど 今の自分と重ね合わせてしまう
口数の少ない平山が たくさん喋り 動いたシーンでもあった
男同士の会話の先で いい具合にボケてとろけた 街の灯りが印象に残る

そしてあの男

いつもの年末年始 この男を見ながら過ごしている
映画見ながら デジャヴを感じていたが それは この男の存在だった

孤独のグルメ

二人は PERFECT DAYS で繋がっているように思う。


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