現役医師が勧める『人間ドックのすゝめ』

先日、母の日ということもあり、両親に人間ドックをプレゼントしました。
大体、両親は65歳前後なので、高血圧や糖尿病なんかの生活習慣病だけじゃなく、癌や認知症なんかも心配な年齢です。

実際に、父親は奇跡的にも大腸癌の前癌病変(前触れのようなもの)が見つかり、即日、治療のための予約をしました。おそらく完治すると思われます。

よく『健診受けてるから大丈夫』とか『人間ドックはまだはやい』なんて事を言っている30代40代の先輩方もいますが、本当にそうでしょうか?

何故ならば、がん細胞と言うのは、体を蝕みだしてから、発見できる大きさになるまで10年以上必要なものもあります。ですので、30歳で検査をしても、早すぎる事はありません。だって、損失は下手したらあなたの生命になるわけですから。

よくニュースで聞く方々でも

・宮迫博之さん (42)胃がん
・原千晶さん (31)子宮がん
・中村獅童さん (44)肺がん
・小林麻央さん (34)乳がん

と若い方々でも癌になる可能性はあります。もちろんストレスフルな日々かもしれませんが、特にもともと病気がちだった、とかメタボだった、というわけでもないですよね。

そして、宮迫さんにしても、中村獅童さんにしても、普通に激務をこなせる体力があるなかで、たまたま健康診断や人間ドックで発見されているわけです。

もっと言えば、宮迫さんや原さんの癌は、知っていれば・そして事前に検査をしていれば予防できる癌だったかもしれません。

そうです。まだまだ癌=不治の病というイメージがあります。しかし、コレは間違いです。

驚愕的な数字だと思いませんか?

・30歳の人の半分以上が癌に罹患する

・そのうちのおおよそ1/3が死ぬ

だからこそ、定期的に検査をして、早期発見・早期治療、そして予防が必要なわけです。

なぜならば、

・予防できる癌

・早期に見つかれば完治する癌

は存在します。

そうとは知らず、体調が悪くなったらすぐに病院に行くから大丈夫!!と思っている人もいます。


しかし、残念ながら我々の体のセンサーは異常をなかなか察知してくれません。


『熱が38℃』とか『お腹の調子が…』とか明らかな症状があれば別なのですが、そんなに敏感にわかるわけではありません。正直に体を蝕まれていても、ある程度までは日常生活普通に過ごせて『最近ちょっと痩せたかな?』とか『体が少しだるいな?』と言った程度です。

そうなのです。


病気はある程度進行しないと自覚症状が現れないです。


だから、健康診断とか人間ドックが必要になるわけですね。

そもそも、健康診断と人間ドックの違いなのですがザックリとイメージで構いません。


では、健康診断と人間ドックはどう違うのでしょうか?


健康診断

網羅的に体の健康状態を調べる。


人間ドック

対象となる病気や臓器を選んで、調べる。


という違いになります。

つまり、糖尿病や高血圧だけでなく、『肺に病気がある』と言うのは健康診断でもわかりますが、どんな病気?とか、そもそも、健康診断で異常にならない程度の早期の病気となると人間ドックでしかわからないものもあります。



健康診断

労働安全衛生法に基いて、年に1回は定期受診が義務付けられたりしています。
さて、コレが一般的な健康診断の内容です。(今年受けました)

ちなみに、検査の基本は、低コスト・低リスクで篩(スクリーニング)にかけて、ひっかかった人にのみ次のステップに進む、という感じです。

*1.2  消化器系の検査は施設によってやる・やらないが別れますが、このように分類されます。

*3 血液検査の大体の一覧です。

基本的に健康診断は受けるのが良いです。

なぜならば、今の自分の現状を知ることができる、からです。
義務な部分もありますが、『健康診断は受ける』というのが基本です。
逆に、健康診断を会社などで受けていれば、人間ドックでわざわざ受ける必要はなくなってくるわけです。



人間ドック

もちろん時間とお金があれば全て受ければいいかもしれませんが、人間ドックはポイントを絞り、『何を調べたいか?』『何が心配か?』と言うターゲットを明確にする必要があります


じゃあ、どんな人がどういう検査を受ければいいのか?

このNoteではより効率よく、適切な人間ドックを受けられるよう解説したいと思います。
正直、人間ドックは自由診療です。つまり、金額やコースはクリニックが好きに選べます。そう、商売なのです。保険商品や資産運用の商品と同様、わかりにくく、パッケージ化して売りつける商品です。
Kenは勤務病院の人間ドック委員会のメンバーですから、リアルにそういった話を知っています。


健康診断・人間ドックは1回受ければ大丈夫、というわけでもなく、1〜2年毎に継続していく事をオススメます。

ですので、高くて無駄が多い検査はを継続することは全くオススメできません。

何が心配で、何を知りたいのか?


・初めて検診を受ける30・40代男性編

     男性は女性よりも癌になりやすく、死にやすい…。

・初めて検診を受ける30・40代女性編

    女性特有の癌についての考察もあります。


癌だけが病気じゃない。突然起こる病気の検査。メタボな方々へ


実際に、人間ドックを受けたいけど、どうやって病院を探したら良いの?
と悩まれている方。実際にKENが昨年、選んだ過程をお見せします。
なんとわずか10クリックで選びました。

また、こういった項目は?などありましたら、下記のtwitterからご質問いただければ、と思います。


おまけ…。

人間ドックはかなり高額になります。(自費診療のため)
ここで大事なことがあります。
基本的に健康な人が人間ドックや健康診断を自費で受けた場合、医療費控除の対象にはなりません。
ですが、もし何かで異常な結果がありそれに対して精査・加療した場合には、医療費控除の適応になりますので、年末調整あるいは確定申告で申告される事をオススメします。
同時に、もし異常値があれば、たとえそれが些細な事であっても、一度は医療施設を受診することをオススメします。


今回の記事は以上ですが、
興味がある・勉強になった、と思われましたら、『☆スキ』やフォローをお願いします。
執筆の励みになりますので(笑)
これからも徐々に健康やアンチエイジングなんかの話を専門家としての立場からお話できたら、と思います。
興味がありましたら、こちらのHPもこれから充実させていきますので、是非御覧ください!!
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