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ひとり親パパと娘のふたりきりな日常の話 その4

こんちわ。
東京で映像クリエイターをしている1児のシングルファーザーのKENと申します。
シングルファーザーになるまでのお話はこちらから

シングルファーザー、つまりひとり親になったので市役所にその手続きをした。収入によっていろいろと変動はあるけれど、児童扶養手当や児童育成手当などできる申請はすべてやったと思う。
このときはまだ有料ゴミ袋一年分は貰いに行かなかったが、後日伺った。
そういえばゴミ袋は燃えるごみ(中サイズ)と不燃ごみの袋だったが、できれば燃えるごみの(大)も欲しかった。
出ていった元嫁が残していった結構いろいろな物があったからだ。
正直言ってとっとと捨てたい。
僕以外でも離婚した家庭では大体そうじゃないかなと思う。

手続きも終わり、今度は本題の行政サポートだ。

現金手当の支給はたしかにありがたいが、実際の生活費にしては少額だ。これだけではもちろんまともな生活はできない。
だから家事育児をしながら仕事もできなければ成り立たない。



仕事の時に娘を預かってくれるかどうか

その2」でも書いたように僕の仕事はとてもハードだ。
夜遅く…というか朝まで仕事をすることもザラだ。
「29時」と聞いて僕はすぐに「朝の5時」とわかる。そのくらい遅い時間まで仕事をすることが多い。
昔ほどではないけど2〜3日徹夜で作業することもある。
イかれてるなぁとも思うけど仕方がない。
お客さん達だって好きで徹夜してるわけではないんだ。

そんなわけで僕が仕事をするにはまだ5歳の娘を僕の代わりに見てくれる存在・サービスが必要になるのだ。

前提条件は

  • 24時間以上の保育、できれば2〜3日

  • 前日まで予約可能

  • 可能であれば幼稚園への送迎

行政サービスでそのようなものは無いか「ひとり親の申請」の時に見つけたのは以下の通りだ。

  1. ショートステイ

  2. ファミリーサポート

  3. ひとり親家庭ホームヘルプサービス

  4. 児童相談所

ショートステイ

ショートステイ(とトワイライトステイ)は自治体にある児童養護施設を一部利用して数日子供を預かるサービスだ。
施設は複数あって施設によって年齢などに条件が異なる。
費用は大体同じくらいで、僕が住んでいるところでは一日6000円程度だった。以降は一日ごとに3000円が加算される。
なお非課税世帯では減免制度もある。

このサービスの特徴は施設によっては送迎に対応している点だ。
僕の娘の場合、昼間は幼稚園に通っているので施設から幼稚園への送り迎えもやってもらえた。
ただし送迎には別で料金がかかったりもする。

事前の準備が結構面倒で、面接や施設の案内を受け、引き渡しには直接出向かなければならない。
また、幼稚園への送り迎えをする場合には幼稚園とも事前に打ち合わせが必要になる。

本来はこれが本命のはずなのだけど、前に書いた

こちらにも書いたように娘はこれまで二度ショートステイを利用している。
どちらも元嫁がリトリートで日本の各地に修行の旅に出ている時の事だ。
一度目は他の子もいたとのことで問題は無かったが、二度目は夜に一人ぼっちになってしまい、ギャン泣きしてしまった。
施設側はもう無理と判断してしまい、強制送還することにし、あろうことか絶賛リトリート中の元嫁に連絡を入れてしまった。
これがまた元嫁の逆鱗に触れてしまい夫婦仲はさらに険悪になってしまった。

これ以降娘はショートステイは断固拒否することになってしまった。
結果としてこの案は却下した。

ファミリーサポート

通称「ファミサポ」
こちらは実は有志による有償ボランティアで、厳密には行政のサービスではなく相互援助組織ということらしい。

サポートを受けるにはあらかじめ面談を受けて会員になる必要がある。
ここも幼稚園や保育園の送迎もしてもらえる。
預かり先は施設ではなく提携している会員の家庭となる。
つまりよそのお家に預かってもらうわけだ。
金額は1時間7〜800円程度で普通のベビーシッターと比べると格段に安い。
他に食事やおやつ、交通費などは別でかかる。
食事の面倒は見てくれるが、お風呂は無しのようだ。
なぜなら預かってくれるのは基本的に18時までだからだ。

ここも依頼会員登録までは行ったが、結局人手不足で対応できる会員がいない・深夜や泊まりに対応していないことから断念した。

ひとり親家庭ホームヘルプサービス

このサービスはいまいち謎だ。
ひとり親家庭をサポートするヘルパーさんを派遣してもらえるサービスなのだが、条件がはっきりしない。
内容としては、「就労などのため家事・育児にお困りのご家庭にヘルパーさんを派遣します」となっていて、

  • 子供の見守り

  • 掃除

  • 洗濯

  • 食事の世話と片付け

  • 調理

このような内容の事をやってもらえるようだ。
一方で幼稚園の送迎や買い物、子供を散歩に連れていくなどの外出もできない。
金額は収入によっては無料で使えるし、それ以上であっても1時間あたりなんと250円しかしない。超格安だ。
さらに予約は前日の朝11時まで可能だったので使い勝手も良かった。
時間的には午前7時から午後10時までで比較的長時間見てもらえるが、やはり泊まりはできないし僕の仕事上よる10時までに戻ってこれる保障はまったくないので断念した。

このサービスは娘を預ける以外のところで利用しようと思ったのだが、これについてはまた別の記事に書こうと思う。

児童相談所

これはもう問題外なのだが、藁にもすがる思いで問い合わせてみた。
というのも、児童相談所は虐待などで子供の避難先として一時的に預かる事があるからだ。
児童相談所の方でも提携している協力者の家で預かってもらったりもしているらしい。
結論としては門前払いのような扱いだった。
あくまで緊急用の対応であって、そのような場合はまず警察が保護し、その上で児童相談所が関与することになっているそうだ。

一時保育

冒頭のリストには書かなかったが、これは当時気づいていたのか覚えていない。
この記事を書くにあたって調べ直していたら見つけたのだが、これは公立・民間両方の保育所が一時的に子供を預かるサービスだ。

未就学児童までが対象で、大体1日3000円程度で利用できる。

こちらは午後5時までなのでやはり僕の仕事内容とはマッチしない。
あと土日は受けつけていない。

子ども家庭支援センター

市役所で色々とお話を聞いているうちに「子ども家庭支援センター」の存在を教えてもらった。
子ども家庭支援センターは児童相談所の出張組織らしく、子育ての相談や情報提供などをしている。
ファミリーサポートの情報であったり、ショートステイの申し込み窓口になっている。

僕も娘を連れて面談に行き、現状の相談をした。
しかし市役所の子ども家庭部とも連携しているようだが実態がよくわからない。
結局こちらが知っている情報しか提供されなかったし、解決策を出すこともしてくれなかった。
親身に話を聞いてくれるのはわかるが、正直言って役には立っていない。
しかも最初に面談して相談にのってくれた担当者も半年もしないうちに変わってしまい、状況がよくわかってない人になってしまったりもする。
ぶっちゃけ市役所の子ども家庭部との違いがわからない。

ひとり親家庭支援センターはあと

これは東京都がやっているひとり親家庭の支援組織だ。
ここでは離婚前後の法律相談や面会交流の支援、起業相談、就業支援の講習会やライフプランセミナーなど色々なイベントも行っている。
行政的な手続きや福祉サービスというよりは、ひとり親家庭に特化した相談や情報提供をしてくれる組織だ。

僕はとにかく仕事をなんとかしなければならなかったので、新たな事業を起こすための資金調達の情報を得た。
他に子供の心の問題に関するセミナーやひとり親家庭グループ相談会、子どもの栄養管理に関するセミナーも受けた。

後にこのnoteを書くきっかけとなった認知行動療法とカウンセリングに関する相談も受けてくれた。
このあたりはあまり役に立たなかったけれど。(自分でなんとかした)

セミナーイベントでは託児もできるので助かった。


ぐちゃぐちゃとしてわかりにくい行政サービス

僕が住んでいる八王子に関しては
子育て応援サイト」という総合サイトがあるのだけれど、各種の問い合わせ先はほとんどがバラバラになっている。
例えば児童扶養手当は子ども家庭部子育て支援課だし、ショートステイは子ども家庭支援センターになる。一時保育は子ども家庭部子どもの教育・保育推進課になるし、民間保育所の場合はそれぞれの園に直接問い合わせる必要がある。
このように一応総合情報サイトは用意しているが、申込みなどはそれぞれにバラバラだ。
しかもGoogle検索で調べるとそのサイトではなく八王子市のサイトに一旦飛んでから外部のリンク先に移動する。
これはとても使いにくい。

先に書いたこども家庭支援センターか、子ども家庭部子育て支援課のどちらかが全部一括して窓口になるべきだろう。
困っている利用者が一から各情報を調べて個別に連絡するのではなく、ワンストップで全部の申し込みができるようにしてほしい。

読むべき人が読んでくれるかもしれないので一応ヒントを書いておく。
子育てで発生する困りごと、特にひとり親における問題

  • 子どもの健康

    • 予防接種

    • 健康診断

    • カウンセリング

    • 栄養管理

  • 一時的な子どもの預かり

    • 一時保育

    • お泊り保育

    • 自宅でのベビーシッター

  • 家事と育児のサポート

  • 子どもの学習

    • 進学

    • 学習塾

  • 離婚前後の法律相談

    • 養育費

    • 面会交流

  • お金の問題

    • 児童手当・児童扶養手当・児童育成手当

    • 母子・父子福祉資金

    • ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付

    • 住宅支援資金

  • メンタルの問題

ざっと思いつくだけでもこれだけある。
大体のひとり親がこれだけの問題が発生するのだから、いちいち別組織に問い合わせるのではなく、一つの窓口・ワンストップで対応できるようにしてほしい。
ホームドクター制ではないがひとり親家庭のコンシェルジュ的にスタッフを配置するべきだろう。
ファイナンシャル・プランナーは参考になるのではないだろうか?

おそらく頑張って色々な福祉サービスを用意しているのだろうけど、情報が煩雑すぎて十分に活かしきれていないのではないだろうか。
ひとり親の人でもここまで読んで知らない情報があったりするんじゃないかな?


要するに行政サービスではマッチしない

話を戻すけど、最初に書いた僕が必要としている前提条件

  • 24時間以上の保育、できれば2〜3日

  • 前日まで予約可能

  • 可能であれば幼稚園への送迎

これらにマッチするサービスは市役所では見つからなかった。
となると民間のベビーシッターサービスになるのだが、
あまりにも高額すぎる。
赤字にはならないにしても確実に収入が減ってしまうだろう。

例えば大手のキッズラインだと安くて時給2000円前後。
これに

  • 交通費

  • 駐車場代

  • 保険

  • 食費

などが付いて、さらに食事を作ったり看護師の資格をもってる方だったりでオプション料金が付くし、お泊り保育をやって貰える人も限られる。
ついでにいうと、僕が仕事に行くと往復で3時間近くかかってしまうので、当然その分のギャランティも発生してしまうわけだ。


結果としてどん詰まりになってしまった。
残る手段としてはなんとかしてリモートワークにするか、就職するかだが、正直言って納得がいかない。
元嫁の勝手な振る舞いによってこんな状況に追い込まれているのに、なぜ僕がその尻ぬぐいをしなければならないのか。

その時は離婚直後だったし、ショックから立ち直れていなかった。
行政に助けを求めてもこんな有様だったので絶望感に打ちひしがれていた。
先が見えない状況でメンタルはどんどん悪化していったが、もう一つやらなければならない事があった。

母親のお見舞いと報告を兼ねた里帰りだ。


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