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中学校では減り、高校では増えている~体育と体育的部活動中の負傷・疾病~

中学校と高等学校等での平成23年度~29年度での負傷・疾病発生数をそれぞれ体育(保健体育)と体育的部活動中で算出してみました。
負傷として、骨折,捻挫,脱臼,挫傷・打撲,靱帯損傷・断裂
疾病として、熱中症,外部衝撃に起因する疾病,負傷に起因する疾病

【外部衝撃等に起因する疾病、負傷に起因する疾病など】
(1) 転倒、衝突、強打などに因る脳震盪
(2) 電気熔接の際における光線に因る電気性眼炎
(3) スキー練習の際における紫外線に因る雪眼炎
(4) 感電に因る疾病(火傷の場合は負傷となる。)
(5) 号砲用ピストルなどの爆発音その他強圧力に因る耳の疾病
(6) 水中で転倒したり、冷水に触れたりしたこと、あるいは人や物に衝突したり、強打されたり、転落、転倒したことなどに起因する心臓系疾患、中枢神経系(脳及び脊髄)疾患、肺疾患その他の内臓疾患及び筋、腱、骨、関節などの疾患(注21)
(7) 精神的な衝撃によって発症した脳貧血その他自律神経失調による疾患
(注21)「肺疾患その他の内臓疾患」とは、特発性気胸、肺気腫などの肺疾患その他の内臓疾患をいうものである。
「筋、腱、骨、関節の疾患」とは、椎間板ヘルニア、大腿骨頭辷り症などをいうものである。

1.1中学校(体育)

この7年間はその幅に違いはあれど、靱帯損傷・断裂以外は減少傾向にあります。全国的な数値なので200件の変化に増減を問うべきなのか、この辺りは何とも言えません。

疾病の発生についてはあまり大きく変わっていない中で、外部衝撃によるものが増加傾向にあるようです。

1.2中学校(体育的部活動)

部活動でみても減少傾向にあります。参加している人数の推移というのも体育の時間含めて検討する必要はあるのですが。まあ、それでも数字としては多いわけですよね。

負傷に起因する疾病が減少傾向にあり、その他含む疾病全体も減少傾向にはありますが、熱中症や外部衝撃に起因するものは変わらず、あるいはやや増加しています。

2.1高等学校等(体育)

中学校と違い、こちらは増加傾向にあります。

疾病数は微増ながらも増加傾向。

2.2高等学校等(体育的部活動)

部活動になるとその傾向はさらに顕著。高校生で増えている要因は何があるんでしょう。部活動に参加する生徒自体は減少傾向にありますが、、、、これだけじゃわからないので、競技毎にみていくしかないのか、、、、ちょっと現時点では追い付かない作業ですね。。

疾病数をみていくと、負傷に起因する疾病は減っているものの、熱中症と外部衝撃等に起因する疾病は増加しています。

もちろん、ここに挙がっている数字だけで何かを言うのはちょっと安易かもしれないけど、それでも多くの負傷・疾病が発生していてその中には防げるものも多数含まれているのではないか、ということは言えるのではないかと思います。

数字が増えた→発生が増えているだけでなく、正しく手続きにのっとった対応がとられた、ということも言えます。
なので、チームにアスレティックトレーナーなどが配備されたら傷害統計などでは増加することもあるし、テーピング等の費用負担が増えることも。

部活動指導員という枠はいわゆるトレーナーなどにどのくらい回ってくるのだろうか、、、と思っていたらどうやら今年度その枠での支援を活用できるチームもあるようです。研修会などで知人の方に多く会えたら、それはいい傾向かなぁということも言えるかな。

ひとまずこんなところで。


読んでいただきありがとうございます。日々の雑感やスポーツ、運動にまつわる数字を眺めてまとめています。普段はトレーニングサポートや講義を行なっています。