電子カルテのUI/UXを考える その7

前回のエントリーでも触れたように、電子カルテで記事が表示されるスペースはそれほど多くはない。そのため、とくに入院カルテはスクロールせずに1日分を閲覧することは不可能であり、必要な情報を効率よく表示する工夫が求められる。

これはF社の電子カルテであるが、ご覧のようにタイトルと日付が必要以上に大きく表示されている。そのため、ただでさえ少ないカルテのスペースを無駄に使ってしまい、スクロールせずに読むことのできる内容はほんのわずかしかない。

配色にもあまり考慮されていないため、まず入院処置に目がいってしまう。紙カルテで最も目立っていた看護記録は見る影もない。スクロール操作で探し出すことはできるが、時間がかかる上にとても面倒である。

患者さんの状態を知るためには、医師が入力する記事と看護記録は欠かせない。これらの重要な情報が埋もれてしまうようなら、電子カルテを使う意味はないのではないだろうか。