学会スライドを考える その3

Macを購入するとKeynoteというプレゼンテーションアプリが無料でついてくる。このKeynoteは、PowerPointと比べてはるかに使いやすいため、学会のスライドをKeynoteで作成したいと考えている医師も少なくないのではないだろうか。

しかしながら、ほとんどの学会はPowerPoint以外で作成したスライドの発表を認めていないのである。そこで、学会発表のためだけに仕方なくパワポを使っている医師のために、Keynoteのスライドをパワポに変換する方法を紹介したいと思う。

①PowerPoint形式で書き出す

実は、KeynoteにはPowerPoint形式で保存する機能が標準でついている。しかしながら、レイアウトが崩れる心配があるし、何よりもMac専用の綺麗なフォントがWindowsでは再現できないため、この選択肢はあまりおすすめできない。

②JPEG形式で書き出してPowerPointに貼り付ける

スライドをイメージとして書き出したものをPowerPointに貼り付ければ、綺麗なフォントをWindowsでも表示させることが可能になる。ただし、JPEG(高品質)で保存しても解像度はそれほど高くなく、アニメーションも使用できなくなる。

③PDF形式で書き出して、さらにJPEGに変換して貼り付ける

個人的に最もおすすめなのがこの方法である。最初にPDF形式で書き出しておけば、高解像度のJPEG画像が作成できる。ただし、PDFからは複数のページを一括して書き出すことができないため、変換するための作業が面倒ではある。

このように、Keynoteからパワポに変換して発表することは可能であるが、②と②ではアニメーションは諦めなければならない。いずれにしても、Keynoteが標準にならない限り、学会で質の高いスライドを見られることは期待できそうもない。