電子カルテのUI/UXを考える その13

F社の電子カルテを使っていて、1つだけこれは便利だと感心した機能がある。それは、処方画面で処方薬を登録した際に、これまで入力したことがある処方のパターンをすべて表示してくれる機能である。

一般的に内服薬を処方する場合は、薬剤登録後に1日服用量と服用回数・服用のタイミング、さらに服用する日数を入力しなければならない。しかしながら、一覧から選択することによって、1日量と服用回数の入力がスキップできるのである。

この機能が本領を発揮するのは、外用薬の混合処方の入力ではないだろうか。混合する外用薬の一方を登録するだけで、これまで混合したことのある組み合わせが候補として表示されるため、あのわずらわしい入力操作をしなくてすむのである。

この機能で短縮できるのは数秒であるが、50人も診察すればその差は無視できない。いずれにしても、ユーザーの操作性を高める機能が増えてくれば、使いにくい電子カルテという評価は、使いやすい電子カルテという評判に変わるはずである。