電子カルテのUI/UXを考える その4

皮膚科では、治療経過をみるために皮疹を写真として残しておく必要がある。そのため、写真を電子カルテに取り込む機会も決して少なくはないのだが、ほとんどの電子カルテは写真の取り込みに関して使い勝手が考慮されているとは言い難い。

当科では、デジカメの代わりにLEDリングライトを取り付けたiPhoneで臨床写真を撮影している。そこで、iPhoneの写真をF社の電子カルテに取り込む手順を紹介したいと思う。

①iPhoneをUSBケーブルでPCと接続
②ショートカット一覧より「シェーマ」を選択
③「元絵なし」のボタンをクリック
④編集メニューより「画像ファイル読込み」を選択
⑤ファイルの種類を「すべてのファイル」に変更
⑥ファイルの場所からApple iPhoneを選択
⑦Internal strageをダブルクリック
⑧DCIMフォルダをダブルクリック
⑨さらに表示されるAPPLEフォルダをダブルクリック
⑩目的の画像ファイルを選択し開くをクリック

上記の作業を行い、さらに20秒近く待たされると、ようやくカルテ上に1枚だけ写真を取り込むことができる。取り込んだ画像を回転させたい場合もあるが、そのような機能はついていないため、顔写真が横向きになったりする。

iPhone特有の現象かもしれないが、プレビューで画像が表示されないため、取り込もうとしている写真が目的のものかどうか確認することもできない。これらの作業を忙しい外来診療の合間に行うのは、はっきり言ってかなりのストレスになる。

iCloudのように撮影した画像が自動的にカルテ上に保存できたら最高だが、そこまで要求するのは無理であろう。せめてサムネイル画像を見ながら、目的の写真をドラッグ&ドロップでカルテ上に登録できるようにならないものだろうか。