案外気づきにくい事

普段から何気なくやってる動きの中に不調の元になるクセがあったりする。
現代人はモノを握るのが下手です。
親指とか人差し指側に力を入れてそちら主導で使うクセがついてる人が多い。
こちら側のルートは喉とか首に繋がっています。
そして肩が上がって肘があがりやすくなります。
瞬間的に力を出したりするのには向いてるのですが、持続的な出力を出すには向いてない。何より軽く首締めてる形になるので疲れやすい。
試しになんか棒のようなモノを握ってもらうとわかりやすいのですが、薬指小指で握るのと、人差し指親指で握るのを比べて見てください。
人差し指親指で握ると明らかに喉とか首にくるのがわかります。
この状態が長く続いたら体調も悪くなるのが想像できます。

では何でこうなってしまうのかと言うと腕のポジションが関わってきます。
普通に立って腕をダランと垂らしてみてください。
そこから腕を少し前に持ってくると自然と親指側に緊張が入ります。
逆に後ろへ持っていくと小指側に緊張が入ります。
緊張が入ると当然筋肉の収縮もかかりやすい状態なので腕が前にあるだけで親指側が働きやすくなってしまうんですね。
日常生活では常に前側に手がある状態の方が多いので無意識下だと必然的に親指側に力が入りやすく、モノを持つ、握る時もそちらが働いてしまう………って感じです。

昔の生活だと身体の背面にモノを背負ったり、荷車引っ張ったりしてたので小指側を使う頻度は今よりも多かったんです。
農具を持つ時もその感覚が活きてるので身体の前で使っても薬指小指側で握った方が肩が安定するし、疲れにくいというのも体感しやすかったはず。
よく武術で『小指が大事』と言われますが、おそらく小指側が意識抜けやすいから気をつけろよって感じなのかもしれません。

子供に雑巾絞りさせてみると皆親指側で力んでしまいます。多分若い親御さんも同じでしょう。
今のご時世では雑巾絞る事も無いのでやり方もわからなくて当然かもしれませんが…… 

日常生活だ多少なりとも薬指小指使ってモノを持つ、握るというのをやってあげると身体も多少楽に使えるようになってくるかもなぁと思います。

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