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小井戸滝 多古町染井

「染井の小井戸」とも称されるこの滝は、かつては妙光寺内の庭園の一部だった。
現在、妙光寺は別所へ移転したため小井戸滝のみが染井に残る。

参考:多古町ぶらり散歩 多古町教育委員会

小井戸の滝入口にある看板

小井戸の滝
古来旱(ひでり)にも涸れることがなく、かつてこの清水を飲み、この水で炊く飯を戴くと、母乳が豊富に出ると言われておりました。

染井ボランティアクラブ 平成五年一月

看板を味読し、幽邃な林へと続く脇道に入る。

水音が聞こえてきた。


小井戸滝。「多古町ぶらり散歩」によると、滝の落差は1.6mとなっている。

旱でも枯れることはないと言われてる滝。
下総地域に多い人工の滝で湧水を導水して龍頭より飛水させている。

下部の落口...名称はわからぬが、ここでは「滝行場(仮)」としておこう。
スマホの簡易計測アプリによると横1.1m、縦1.25mであった。

龍頭。現在の龍頭は3代目のものに当たる。
龍頭の根幹部と上下に三つの基石(?)があるが、それぞれ銘文が刻まれている。

上部の碑文
奉 御寶前 弘化二乙巳年二月吉日建立之 〇〇〇〇、〇〇〇〇(風化、表面の苔により判読できず)

根幹部の碑文
明治廿五年六月 多古町石工川口七左衛門鎬
昭和三十年四月。改修寄贈、所二郎。石工杉田

下部の碑文 
昭和三十年四月、改修寄贈、所 二郎、石工杉田。

上部から下部に掛けて年代が新しくなっている。
歴代の龍頭の碑文がまとめて置いてあるのだろう。
こんな例は初めて見た。

龍頭の上部には蛙のような石細工が2体置かれている。
風化が激しくよくわからない。


これにて探訪は終わり。小井戸の滝関連の資料をまとめた「資料編」も書こうと思ったが、想像以上に資料が少なかったのでやめた。

以上、完

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