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映画「LOAD OF CHAOS」感想

映画を観るのは好きだけど、ブラックメタルとは何ぞや?という人にフックをかけるとしたら、主演がマコーレー・カルキンの弟でヴァル・キルマーの息子が共演してる作品であるという前置きが妥当なのか。。。

映画化されるとのニュースを耳にしてから3年?4年?。ようやくの国内劇場公開。映画館に足を運んだのは今年の3月か4月頃だったと思う。しかも数年ぶりのミニシアター。

単刀直入に感想を述べると、最高に良かった。

自分は90年代が始まったころ、ヘヴィメタルというカテゴリーそのものから遠ざかり始めていた為、この時代のメタル界隈の主流の一つとなっていくブラックメタルにはなじみがないまま時を過ごしてきた。ただしBATHORYの1stだけはCDを買って聴いていた。

2000年代中頃から再びヘヴィな音楽を聴くようになり、そんな中で出会ったのがこの映画の原案となる書籍「ブラックメタルの血塗られた歴史」だった。

ブラックメタルの成り立ちはもとより、物語の舞台となったノルウェーの歴史や文化的背景なども絡め、現存する写真や報道記事、関係者へのインタビューをベースに書かれていたので、ブラックメタル初心者の自分にとっては親切極まりない参考文献となったし、ある意味歴史書としても秀逸なんじゃないかと感じさせるほどに多数の考察も書き記されているので、ブラックメタルという音楽ジャンルに興味がなくとも一読の価値はあると思う。

そして映像化された作品では物語の核ともなる、バンドMAYHEMとその首謀者ユーロニモスにふりかかる悲劇が、過剰な演出は抑え気味にほぼ事実に基づいた描写で淡々と描かれていた(と感じた)ことが、むしろ没入感を高めてくれた。

ブラックメタルというサブジャンルに属するバンドや楽曲は、その後も好んで聴くことはほとんどないので詳しく語ることはできないが、この映画に関して言うと、ここ数年のトレンドになっているバンドやミュージシャンをモチーフにしたドキュメンタリードラマ作品群の中で、広く一般受けはないだろうけど高く評価されていい作品だと、私は言いたい。

追記 主演のロリー・カルキンは兄のマコーレー以上のカルキン顔が印象的でした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。





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