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レビュー「エレファントカシマシアルバムレビュー」 第十七回 STARTING OVER

「STARTING  OVER」

宮本からわたしたちファンへ向けたメッセージ、また、宮本の歌を借りて、かつて、同じ時間を過ごしてきた仲間たちへのメッセージ、そんないくつかの想いが時に立場を変えて交錯する本作です。本作で再ブレイクしたエレファントカシマシですが、かつての仲間たちが各メディア等で彼ら四人を見た際は、わたしのことを想い出してくれていたら良いなと思ったりしています。売れてなかったエピック時代、手元のチケットが余っている際はエレファントカシマシのことをよく知らないその仲間たちを誘ってコンサートへ行ったこともありました。そして、そんな仲間たちと話したことは、中島みゆきとユーミンでは、どちらが好きか?という、例えるなら、音楽鑑賞あるあるです。わたしは中島みゆき派ですが、宮本はユーミン派であることが明らかになって、残念な気分も少ししますが、これはこれで、楽しい発見でもありました。また、アルバムタイトル曲はビートルズのジョン・レノンを思い浮かべますが、曲の雰囲気はストーンズ・フィーリングというのも興味深いです。ビートルズか?それとも、ストーンズか?これも、また、音楽鑑賞あるあるの一つ一つ、むしろ、定番中の定番です。嬉しい、楽しい、懐かしい、何度目かの再出発、発見、等々、前向きな言葉が交錯する本作です。苦手だったポニーキャニオン時代の作品ですが、ほんの少し、歩み寄れたのも本作の存在が大きいのかもしれません。「まぬけなJonny」では「ファミレスでコーヒーを飲んで」と歌っていますが、これは、失恋あるあるの一つかもしれません。

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