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レビュー「エレファントカシマシアルバムレビュー」 第十回 愛と夢

「愛と夢」

年月を重ねて発表当初よりも耳に馴染んできたポニーキャニオンの三作品ですが、他の二作品よりも遅れをとっているのが本作です。許容範囲、そのような言い方をするなら、遥かに超えてしまいましたし、試されているような、また、嫌がらせのような、そんな気分にもさせられました。「はじまりは今」は好きです。「悲しみの果て」、「今宵の月のように」に続いて、再出発がテーマになっています。その後のアルバムの未収録曲の「真夜中のヒーロー」も、また、そうでした。結局、人生は再出発の連続なのかもしれません。エレファントカシマシは前向きな意思を持ったバンドなのでしょう。しかしながら、「愛と夢」と題された本作、宮本は愛と夢は相反する事柄、当時はそのようなことを完成後に話していましたが、歌い演奏、伝える側と聴いて、受け取る側も同じではないでしょうか?宮本にとってはチャレンジだったのかもしれませんが、わたしにとってはエピック時代の現状維持を望んでいました。

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