写真家の日記です。写真家はなにも、特別な人だけがなる職業ではありません。ただ、好奇心だけは旺盛なようです。世界はただそこにあるだけですが、私がどうやって世界を見て、存在しているのかをエッセイとして、月3本程度お届けします。
大体月3本程度のエッセイが読めます。掲示板への質問に答える限定記事は読めませんが、1本あたり100円で読めるプランです。といっても月3本は日和って少なめなので、もう少し多い月もあるかもしれません。
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小ささと豊かさスーパーカブとの写真旅は、言うなれば小さな暮らしです。テントやタープを使って、狭いスペースで生活をする。寝室やダイニング、キッチンまでもその中に内包していて、まさに移動する四畳半。 この生活を続けていて、少しだけ気付いた事があります。 普段の生活で要らないものは意外と多く、 人生も割とシンプルで良いのかな、と思えてきました。ミニマリズムは豊かさをも排除してしまう可能性があるので強く傾倒する必要はありませんが、生活がシンプルになっていくと、無駄や有機的なものを
私は小さな旅を繰り返している。 今、旅のパッキングをしている最中で、少し疲れたから文字を書き始めてみた。 旅と言っても次は東京での仕事がありますから、たった2週間足らずで蜻蛉返りの小さな旅なのだけれど。旅人と言っても生活があるのだから、こればっかりは仕方がない。毎度忙しないなと思いながらも、かれこれ2年以上この生活を続けている。
役所広司主演、ヴィム・ヴェンダース監督の映画「PERFECT DAYS」を鑑賞した。自分と重なる部分もあるし、役所広司演じる平山のように生きることが出来たらと、羨ましくも思った。その余韻を感じながら書いてみる。
少しだけ詩の良さを理解出来る年齢になった気がした。 学生時代に銀色夏生を少しだけ読んだけれど、まだよくわからなかった。今でも大好きな江國香織の詩集も当時に読んだけれど、エッセイや小説の方が好きだった。 詩に対する感覚が変わって来たのも、写真をちゃんと撮れる様になった事と関係しているな、と感じた。漸く経験値が溜まったのだろうか。
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ポートレートとひとことで言っても、まあ沢山あります。所謂ポートレートと呼ばれているのは、カメラ雑誌の表紙的なアレです。 SNS大好きマンの私が見ている感じ、少しずつですがシネマ的と言うか、MV的なと言うか、そんな写真が増えて来ている感じがします。ちょっと試してみたのでその感想をば。
情緒、という言葉を見て何を思うだろうか。 見たことのある過去の景色を思い浮かべることもあるだろうし、小説や音楽など、ビジュアル以外から想起される心象風景を思い浮かべる人もいるかもしれない。 ぱっと思いつく情緒にも様々あるけれど、最近少し感じた現代の情緒について綴ってみる。
写真が上手な人は、どういった撮影をしていただろうか、と、少し考える機会があった。 撮影行為は、確率の高い未来予測を短いスパンで繰り返す事、だと考えているのだけれど、その「未来予測」の部分に大きな違いがある様な気がしてならない。小足見て昇竜余裕でした、なんて言ってみたいものだが、現実をそこまで正確に捉えられる人間なぞ、そう居ない。 我々凡人には、扱える武器が限られているのだ。
こんにちは、写真家のKeng Chi Yang (弥永拳太)です。 昨年のCP+に引き続き、今年もLUMIXでのワークショップやフォトウォークでの講師を務めました。新製品やプロモーションなど、様々な場所でご一緒できて嬉しい限りでございます。会場でもメーカー問わず、沢山のユーザーの方とお話しが出来て楽しかったです。 来年以降に開催されるCP+でのLUMIXフォトウォークの参考になればと思い、実際にフォトウォークで撮った作例を出しておきます。(来年も出たいなあ) フォトウォ
カメラを扱う上で避ける事が出来ない「露出」について。 露出は一般に言う明るさ。鑑賞者に与える印象や、RAW現像前提で撮影をする場面など、様々な状況で遭遇する。その露出が持つ役割と扱い方について書いてみる。
ワークショップなどの際に、よく言ってしまっていた言葉がある。 「適当に撮れば今のカメラは綺麗に撮れる」 我々が思っている適当の範囲は、思っているよりも狭く、本来の意味での適当らしい。 適当に撮る、とはどういう事なのか。
例えばの話し。
雪山に10日間住んでみた。 これから並べる写真は、雪国に縁のある人には当たり前の景色だと思う。ただ、見慣れているものって、その地方の特徴であることが多い。 雪国の道路は消雪パイプからの井戸水で水浸し、ナイターが始まると夜は不気味に焼け、雪掻きの為に側溝の蓋を開ける。雪国では、当たり前が過ぎる日常。 それでも晴れ間が続けば、雪は溶け、杉の葉は緑になる。そんな記録。 旅をしていても、こんな機会はあまりない。少しだけ何かが見えていた気がした、その備忘録。 (以下29枚の写
漸く写真家になれたなあ、と感じたのは去年ぐらいか。 まだまだではあるけれど、一応10年以上カメラマンとして仕事をしてはいる。我々写真を撮っている側からすると、カメラマンと写真家ってちょっとだけニュアンスが違う。 どっちでも良いんだけどね。
写真家にとって、展示は小さくない意味を持つ。展示でのディレクションを他者に委ねることは、どういうことなのか。
目立たない種類の排他的行動、というものがある。 かつての富裕層は地位を示す為に物質的な高級品を購入していた。宝石、バッグ、ドレス、はたまた愛玩奴隷とかとか。しかし現代は少し様子が違うようです。 近所のスーパーではなく、ファーマーズマーケットでお買い物をするなど、少しだけ手間だったり、ニッチな消費をしているそうだ。結局はSNSに投稿する人の方が多いのだろうけれど。 プライドの示し方や、示す相手が変わったのだろう。
東京でちょっとした用事ができた。ちょっとした用事のついでに、ちょっとした体験をしてみようか、と思って鈍行電車に乗り込んだ。 今滞在しているのは新潟県の越後湯沢。東京駅から新幹線で70分、ドアトゥドアのスキーリゾートだ。バブルの遺産である幽霊リゾートマンションが立ち並ぶ山間の村で、箱根や熱海に並ぶ、都心からアクセスの最も良い田舎のひとつ。私もよく東京での仕事があることと、素晴らしい四季に人懐っこい人間性が心地良くて、なんやかんや住み着いている。 いつもは高速バスや新幹線で移