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Expectation Alignment(EA)とは何か?社員のエンゲージメントを高める鍵は「期待の擦り合わせ」にある。

 9月11日にハイマネージャー(@himanager_me)主催のイベント「OKR/1on1/CFR勉強会#1」を開催しました。6人のスピーカーが各々の事例、知見を共有し、30人の参加者と共にOKR・1on1・CFRについての学びあいの場となりました。  

 5人目のスピーカーは、株式会社ギブリーで「track」や 「codesprint」というサービスを運営する山根さん。
現在組織が拡大フェーズにあるという中で、自身の管掌領域の事業部が「50人の壁」に当たっているそう。

その中でも1on1を積極的にマネジャー陣で実施するなど、個々人の社員のキャリア形成、スキル開発に積極的に向き合い始めているとのこと。

 大切にしているのは「従業員満足度(EX)」の向上。そしてそのためには、1on1時に上司と部下の期待値を擦り合わせる「Expectation alignment(EA)」が重要だと語ります。

今まさに「50人の壁」にぶつかっている 

 Giveryの山根と申します。「1on1で実践するExpectation Alignment(EA)」といてテーマでお話をさせていただければと思います。

 会社はですね、エンジニア向けのHR Techサービスをいろいろと作っている会社です。メインとしては、「track」というSaaSモデルのスキルチェックツールを作っています。

 2017年頃から正式に事業化しています。現在のチームの人数は、業務委託やアルバイト/インターンを含めると50人くらいで、増え続けています。

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株式会社Giveryの山根さん

最近、「50人の壁」にぶつかっていて、メンバーの離職や社員のモチベーション維持に苦戦する時期が続いていました。

 そもそも今までは、経営陣の中でリーダーシップを取れる人たちがゴリゴリ進めていて、またフラットな組織づくりを優先していたこともあって、あまり階層化していませんでした。

 しかし、強いリーダーシップがあれば推進できる規模だった頃と比べて、50人くらいの規模になってくると、一人ひとりとコミュニケーション取れる時間が減ってきた...というところに課題を感じています。

 一部のチームでOKRの導入やマネジャー陣が率先して1on1を実践していたりするんですが、OKRが部分的にKPI管理になってしまっていたり、マネジャー陣が1on1を全員とするのが難しい規模になってきていました。ここ2、3か月くらいの出来事で、先月くらいから対策をし始めています。

 その対策として、「採用におけるオンボーディング」と「ミドルマネジメントの強化」を実践し始めています。「採用におけるオンボーディング」は時間の都合上今日はお話に含めません。「ミドルマネジメントの強化」のところでは、主にリーダー層育成をやり始めました。

 元々は「不定期でいいから役員陣が1on1や飲みに行ったりできれば良いよね」「なにかフォローが必要になったときに対策をする感じで。ベンチャーだし、ビジョンだけで推進できるよね」という思考が強かったんですが、ミドルマネージャーにもメンバーと向き合うことの効果や価値を考えてもらうために、具体的な取り組みを始めています。

 実際にOKRや1on1に取り組んでいく中で、HiManagerというツールを入れさせていただいて、数ヶ月に1回アンケートで、仕事に対してのやりがい・モチベーションなどのデータを取り、それを基に1on1を行っています。

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1on1で実践するExpectation Alignment 

 1on1のノウハウについては、メルカリ社人事の石黒さんの勉強会に参加した際に学ばせていただく機会があり、それを自社でも参考にしています。

 何かというと、相手と「どのレイヤーで信頼関係が築けているのか」を認識し、「どのレイヤーでコミュニケーションを取るのか」ということを把握した上で、マネージャーが1on1をするようにしています。

また、その際にキーワードになり、個人でも意識し始めて1on1で取り入れ始めたのが、Expectation Alignment(EA)という考え方です。EAを日本語で訳すと、「期待値の整合」

 書籍で『エンプロイー・エクスペリエンス』という本も参考にしています。従業員満足度(Employee Experience)の向上を目指す際に、従業員の期待に関するギャップを認識・理解・管理する、いわゆる「期待値の整合(EA)」が、エンゲージメントや文化、コーポレートブランドへのダメージを最小限に抑える、という考え方です。つまり、「従業員が期待していること」と、「会社や組織が提供できること」とのズレを極限まで少なくしていく、ことを指しています。

 期待の整合(EA)には6つの柱があるので、これを見て頂ければと。

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まずはリーダーが期待を言語化して伝えること

 また、エンゲージメントや満足度・幸福度は、「仕事環境」よりもその人の「期待が現実と一致し、どの程度満たされているか」に依るところが大きいということが過去の研究でも出ているようです。一般的に、人はリーダーが期待を明確に示さないと、自分の期待でそれを穴埋めしようとしてしまいます。

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 なので、組織としての期待をちゃんと言語化したり、資料として言語化して全社に伝えるということが重要になってきます。簡単に言えば、嘘を言わないとか、経営で決まっていることを包み隠さず共有していこうとか、変わったことに対してもその背景をちゃんと伝えていこうみたいなところですね。

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ここまでで時間が迫っていたのですが、「もうちょっといいですか…」と、山根さんがどうしてもお話したかったのが「SaaSの組織はOKR向いているのではないか」という仮説について。延長戦として、お話頂きました。


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株式会社WACULさんのオフィスを
会場としてお借りしました!
ありがとうございました!

【2/26開催】OKR/1on1/CFR勉強会#4

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OKR勉強会 OKR成功企業の運用ポイント 近年、Googleも取り入れて話題になっている”OKR”

ただ、新しい手法である”OKR”導入は日本企業ではなかなか難しく 導入に苦戦しているかと思います。
今回は日本の企業でOKRの導入を成功し、うまく運用している企業さまを集めて 勉強会を開催します!

◆このような方におすすめ
・OKRや1on1の運用に課題を抱えている方
・ミッション・ビジョンを深く浸透させていきたい方
・マネージャー育成/マネジメント改善にお悩みの方


◆他のレポートはこちら◆

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