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最初の一歩は三戦

三戦は、剛柔流空手の基本の立ち方、歩き方。サンチンと読みます。空手は沖縄発祥なので、変わった漢字の読み方がたまにあります。源流は中国拳法の白鶴拳にさかのぼるようなので、もとはサンチェンと呼ぶらしい。詳しくは知りません。歴史より、今に伝わる技の内容について、記していきたいと思います。

足一つ分、前に出した足は内股、後ろは外側まっすぐ。目的は、床をつかみ、筋肉を締めること。外側を回る螺旋状に足の筋肉を締め、最後は大殿筋を締めます。歩くときは緩め、後ろにある足を反対の足に寄せるように丸く放物線を描くように一歩踏み出します。着地までに内股だった後ろの足をまっすぐに。丹田呼吸で大きく息を吐き出し、足を締めます。呼吸は息吹と言いますが、また後日お話します。

これを続けていくと、器具を使わずに、自分で筋肉を意識的に締めたり緩めたり、コントロールできるようになります。中国では地域によって昔の移動手段を南船北馬と分け、拳法の種類を南拳北腿とします。南の船を使う地域は足場が悪いので、蹴りより拳を使うと解釈できます。南の拳法を源流とする剛柔流も同じ発想で、三戦という立ち方では床に張り付くように足を締め、お尻を締めます。

両足の幅は、肩幅。内側に寄せる時、反対の足に重心が移らないようにします。足を動かす際に、重心が左右にぶれないようにしていきます。慣れてくれば、肩幅の倍の広さで歩いても、左右の重心移動は無くなります。

なお、床をつかむ補助練習として、足の裏を床に押し付けて、かかとをぎゅっと内側に引く鍛錬方法は伝えますが、普段の稽古ではせず、各自に任せています。

これが、剛柔流の立ち方、歩き方の基本なので、ここから第一歩を進めていきたいと思います。

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